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私 : 永守重信 氏は、 日本電産 の創業者で会長兼社長 。
永守 氏は 「新聞をはじめメディアで『働き方改革』 のニュースを目にしない日はない。だが、働き方改革は生産性の向上や、そのための投資や税制、女性の活躍などさまざまな面があり、企業経営と政策の組み合わせで論じるべきだが、メディアの報道からは見えてこない」 という。
A 氏 : 君も「働き方改革」のマスコミの扱いが、残業時間や過労死問題に集中していて、中心となるべき生産性の向上にあまりふれていないことを指摘 していたね。
永守 氏は、 社員には残業ゼロが目的ではなく、あくまで生産性を2倍にするんだと説明した。
減った残業代の半分はボーナスに 上乗せし、残り半分は生産性を上げるために英会話や管理職の研修に振り向けている。
英会話ができないと、外国人との商談に通訳を連れていくので、2人で1人分の仕事をすることになり、生産性が半分 になってしまう。
管理職は部下を野放しにせず、仕事の内容や量を見て、残業が必要なのかどうかを見極めないといけない。
私 : 永守 氏は、 「英会話が重要なのは、ドイツを見ればよく分かる。当社が工場を持つ国では、ドイツのグループ会社が最も生産性が高い。平均しても『日本の2倍』だ。にもかかわらず、まったく残業しない。しかも、夏休み は1カ月ある。それでも業績がいいのは、一つには英会話ができるからだ。ヨーロッパの非英語圏ではドイツは最も英語ができると思う」 という。
永守氏が28年前 、 ドイツに行ったとき、英語を話せる人は少なかったが、その後、状況が大きく変わり、ドイツ国内産業が国際競争に負け、残った自動車と工作機械を世界中で売る には、 ビジネスでの共通語 である英語が欠かせないと国を挙げて英会話を身につけさせた。
それが、「働き方改革」だ ね。
だから、日本も英語を話せるような教育をすべきだ と 永守 氏はいう。
A 氏 : 日本電産 では、 生産性を上げるため、2016~20年に1千億円を投資 。
工場で自動化するための設備投資や、在宅勤務の社員がテレビ会議に出るためのカメラ付きのパソコンへの買い替え、研究所の古い分析装置も新型にした 。
それでも16、17年度は増収増益で最高益を更新 。
永守 氏は、 「『働き方改革 』は経営そのもので、企業経営を抜きに制度づくりは語れないはずだ。政府やメディアには『働き方改革』と企業経営の双方を見据えた議論をしてもらいたい」 という。
私 : その通りだ ね。
22日の朝日新聞 で、 「 医療現場も働き方改革 研修医自殺・新潟の病院、長時間労働是正」という見出しで「働き方改革」 を報じているが、 やはり、生産性向上 でなく、 残業時間抑止 だ。
医療の専門家
は、
「医師の労働時間を短くするだけでは、夜間に患者を診る医師が不足して地域医療が破綻する」
と 訴える
という。
生産性を向上しないで
、 残業時間を減らそうとするからだ
ね。
順序が逆
だね。
A 氏 : 同日の朝日新聞の経済面 では 「 食材加工、ロボットお任せ 技術進化・人手不足で普及」 という見出しで、 自動車や電機の工場で一般的な産業用ロボットが、食材の加工現場にも広がってきた と報じている。
技術の進化と人手の不足が普及を後押ししているとしている が、 ロボットはホタテ殻開け、1分96枚と手慣れた従業員11人分の働き という。
ジャガイモから有毒の芽を取り除くロボット も現れ、 イモを回転させながら芽の位置を把握し、正確に削り取り、1個あたりの作業時間はわずか2秒 。
単純労働をロボットに任せれば、限られた人手を付加価値の高い仕事に回せる。
日本ロボット工業会 によると、 産業用ロボットの2017年の国内での出荷先は半導体 などの電気機械が4割 、 自動車が3割 を占め、 食料品分野は2% にとどまっており、 この分野へのロボット投資 効果が経営的にみて期待される ね 。
私 : 永守 氏の言うように、 残業時間問題 でなく、 こういう本格的な生産性向上による「働き方改革」を中心にマスコミはとりあげるべきだ ね。