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私 :「 ガーファ(GAFA)」 とは、 世界を席巻している米IT企業のグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社の頭文字 をとったもの。
小林弘人 氏は、 この数年、 「ガーファ」のサービスが広がることで、自分でも行動様式や生活習慣が、ドミノ倒しのように変わってきたと思う という。
以前は、 ちょっとした買い物でも近所に出かけ、どこにペットショップがあるとか、街のつくりを意識していたが、今は必要なら、アマゾンがすぐ届けてくれるから、もう全然気にならない という。
俺 もそうで、 ジレットのカミソリの2枚刃なんて、古くてスーパーにはないが、アマゾンでは売っているので、未だにアマゾンからの宅配 だね。
小林 氏は、 出張の時も、グーグルのアプリが日程や飛行機のスケジュール、滞在先の見どころまで、全部教えてくれるので、」旅行ガイドを買わなくなった という。
スマホの普及も大きく、パソコンと違って、スマホは移動中、移動先でも使えるし、自分のことを何でも知っていて、脳に直接つながっている、と思えるぐらい だという。
A 氏 : それはつまり、膨大なデータが「ガーファ」に集中しているということ。
システム的にも利用者が好きな情報ばかりが表示され、嫌いな情報は入ってこず、「エコーチェンバー(反響室)」と呼ばれる特定の主張の増幅、強化も起きている。
「タコつぼ化」 フェイクニュース 拡散の原因の一つ とも言われている。
便利な一方、「タコつぼ化」もしている ので、 小林 氏は、 さ らに情報に受け身で接するのではなく、自分から能動的に探し、多様な視点で深掘りするよう気をつけていくことが大切 で、 「ガーファ」のサービスは便利だが、それと引き換えに何を失っているのか、そのことに向き合う必要がある という。
私 : 小寺信良 氏も同様な意見で、 「 ガーファ」の「知識の支配」から逃れるためには 、 ユーザーが頻繁にサービスを乗り換えて、「ガーファ」間で競争させるべき で 、良いサービスを提供しなければ勝ち残れないということがわかれば、「ガーファ」も勝手なことはできない という。
さらに 小寺 氏は、 スマホしか使わないユーザーも、携帯事業者をもっと乗り換えて、競争を起こせばよく、「ガーファ」のみならず、大きくなりすぎた会社やサービスに対しては、集中したものを分散させることをユーザー自身が考えていくべきだ という。
これも 小林 氏のいう「 タコつぼ化 」にならないことだね。
A 氏 :以上の2氏に対し、 土屋大洋氏は「ガーファ」を国際的な視点 でみている。
「ガーファ」に集まる個人情報は従来の概念を大きく超えるもの で、 「いつどこで何を買い、その後病院へ行った」といった膨大な行動情報・履歴であり、詳しく分析すれば個人のかなりのことがわかり、それだけに米国や欧州、ロシアや中国の当局はその対応策を練っていると国際的な見方 をしている。
米国 は、 米国家安全保障局(NSA)はテロ対策などで、企業が集めたデータを提供させていて、「ガーファ」はこうした状況を「透明性報告書」で、ある程度開示 している。
私 : これに対し、 欧州は、市民の行動履歴が域外に持ち出されることに不満を持っていて、一般データ保護規則(GDPR)というルールを新たに設け、それに従わない企業が域外にデータ送出することを禁じる ことにしている。
これには、 欧州では「ガーファ」に取って代わるような企業はまだ育っていないことによる 産業政策の一環 が背景にある という。
ロシア は、 米国政府が「ガーファ」のデータを使って内政干渉するのではないか、といった警戒感 を持っていて、 ロシア語の検索エンジン やネット通販、SNSで独自サービスを育てている。
私 : IT先進国になりつつある中国 は、 「 ガーファ」に対抗し、ネット空間での覇権を握ることを考えている。
一帯一路構想 に次いで 「デジタルシルクロード」構想 を打ち上げ、 検索エンジンの百度(バイドゥ)など独自サービスを浸透 させていて、 ネット上で米国をしのぐ力 を持とうとするだけでなく、 国内では「献血でプラス」「政府批判でマイナス」といったポイント制 度も絡めて、14億の人民の行動を監視するツール にしようとしている。
さらに、 中国 は、 アフリカとブラジルを結ぶ海底ケーブルの敷設を計画するなど、ネットのインフラでも米国に対峙しようとしていて、非常に戦略的 。
欧ロ中と比べると、日本の対抗戦略はみえない。
日本は2000年ごろ 、 世界のネット空間で主導的な役割を果たしていて、国内のインフラ造りがうまく、先駆的なSNSサービスもあった のだが、 フェイスブックなどにあっという間に席巻されてしまった。
ネットワークは何より利用者の数がものをいう。
日本政府は社会のあらゆる局面でデータを生かす超スマート社会「ソサエティー5・0」の旗 を掲げているが、 GDPR( 一般データ保護規則) もてこにして、「ガーファ」を使いこなす知恵が必要だ と 土屋 氏はいう。
日本には 「ガーファ」対応に、どのような知恵 が期待できるだろうか。