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2014年4月、アーノルド監督が成績不振で解任された非常時に監督を引き継いで見事クラブを建て直し、その後も、毎年毎年主力だった選手を抜かれて一からのチーム作りを余儀なくされ、予算もJ1の平均値に行かないようなクラブで一定の成績( 2014 14 位 2015 14 位 2016 12 位 2017 12 位 2018 11 位 2019 11 位 )を残し、天皇杯では決勝、ナビスコ杯ではベスト4に導いた監督を簡単に手放すとは。苦しい時期ばかりだったけど、ベガルタ仙台というクラブを J 1という舞台に立たせ続けてくれた渡辺監督には感謝の言葉しかありません。フロントは、ベガルタ仙台のような小規模なクラブで J 1に10年連続で居続けることがどれほど価値あるものかわかっているのでしょうか。本当に現在の J リーグ全体を理解しているとは思えません。しかも、渡辺監督は、19年間もベガルタ仙台に何らかの形で携わっています。絶対に、社内に何らかの形で残すべき人材だったはずです。渡辺監督は、今回の退任で、各クラブから引く手あまたになるのは明白。フロントは再考すべきです。
渡辺監督時代の成績をもう一度見直しても、ハモン、三田、野津田、クリスラン、西村、奥埜、板倉、シュミットと一定以上の選手を引き抜かれたなかでも、前年の順位を下回る成績にはなっていません。この推移を見れば、来季は一桁順位が期待できる成績ではないでしょうか。さらにいえば、監督として、今年のように、思うような成績が残せず、リーグ戦の中途で思い切った戦術変更を決断せざるを得ないような経験値を積み、成績も前年と同位置の11位に踏みとどまらせた渡辺監督、ベガルタ仙台のファーガソンになることを期待していたのに。せめて、ベガルタ仙台の経営規模を少なくとも1.5倍くらいにして、どんな采配をふるってくれるのか見てみたかったと、つくづく残念に思います。
このクラブの経営規模を考えると、正直、責任があるのはフロントだろうと思います。クラブの経営規模を大きくするとの目標を掲げながら鎖骨に付けるスポンサーさえ新たに呼び込めず、経営規模がほぼ最下層なのに、クラブの成績では上位を求める。このクラブの経営をどう考えているのでしょう。ベガルタ仙台というクラブが好きだから、クラブがこの地にある限り応援はしたいと思いますが、これからクラブはどうなるんだろうとも思います。どこを目指しているのか?どういう未来を描いているのか? まずはそこを明白にしてサポーターにもはっきり伝えてほしいと思います。
社長以下取締役にはクラブに対する愛を持って、サポーターの声に真摯に耳を傾け、この先のことを見据えてクラブ運営に取り組んでほしいと思います。正直、社長等のプライドなんて、クラブの継続性、サポーターの支援に比べれば、ゴミみたいなもんでしょ。スポンサー向けや不満分子向けに、監督退任で、社長は~、フロントは~、いかにも仕事をしてますみたいなポーズはまったくいりません。
それにしても、改めて監督交代はギャンブルです。
仮に、来季、フロントが優秀な監督を招聘し、ある程度の成績を残しても、ベガルタ仙台というクラブに、その後、残って指揮をとってくれるのかは , 全くの未知数。当然、優秀で相当の成績を残せば、高額の報酬で他のクラブから勧誘されることは明白。その際、渡辺監督であれば、これほどクラブのことを考え、クラブのことを愛している監督は希有の存在なので、なまじっかな金額では、動かない安心感がありました。ほんとにそこまでフロントは考えているのでしょうか。優秀でベガルタでも支払うことのできる報酬の監督を、何度も何度も招聘できるのでしょうか。横浜 FM みたいに、どこかの世界的な有力グループと連携し、監督、コーチから、有望な選手までセットで供給してくれるようなことでもないと、なかなか厳しいと思うのですがどうなのでしょうか。
しかしながら、どんな名監督とも必ず別れの時は来ます。手倉森さんとの別れも相当の寂しさを感じましたが、あのときとは状況が全く異なると思います。あのときは、手倉森さんを、アンダー世代の日本代表監督として笑顔で送り出して、しかも後任がしっかりと決定していて(まあ、その後任がアーノルドさん。就任の時にはそれなりの期待感がありました)それなりの心の準備もできていた。今回は、あまりにも唐突。最終戦の渡辺監督のあいさつで、不穏な動きがあるんだろうとはうすうす感じてはいましたが。
翻って、何度も言います。渡辺監督、本当にありがとうございました。
名将というよりは、知将という言葉がふさわしく、ベガルタ愛にあふれる監督でした。 KHB の加川さんもお話していましたが、これほどの足跡を残し退任される渡辺監督に対してちゃんとサポーターから感謝を伝える場を設けてほしいと思います。
さらにさらに言います。 渡辺監督、本当に本当にありがとうございました。こんなクラブですが、これからもベガルタ仙台を愛して見守っていてください。よろしくお願いいたします。