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May 5, 2009
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カテゴリ: カテゴリ未分類


のぼうの城

「刑部よ 人とはこんなものなのか
銭と武力で圧倒すれば これほど簡単に性根を失うものなのか」

三成は 30歳になっても変わらぬその端正な横顔を吉継にみせたまま
そうつぶやいた

(好漢だ)
吉継は 三成の横顔をみながらおもった

吉継のみるところ 三成はその容貌とはうらはらに
とてつもなく激しい気性の持ち主である
かつ 強い美意識で自らを律する男でもあった

三成のまずさは そうあることを自分にだけではなく
他人にも求めたことにある

そして 他人が自分の規範に合わないとみるや
天下で5本の指に入る頭脳から繰り出される言葉でもって
その者を正面から罵倒し面目を失わせた

そのことは 身内にも多くの敵を作らせたが
吉継だけは三成の心の置き所を快とし 同時に
「数多い敵からこの男を守ってやらねばならぬ」と
自らの役割を決していた

いま 三成の目の前で起きている出来事は
とうていこの男の美意識にかなうものではない

それどころか
(なぜ命を張って戦を仕掛けぬのだ)
攻城軍の主将にあるまじき心情すら抱いている

善継は 三成の言葉を美意識の発露として受け止めたが
一面現実化のこの男は
「勝利者のみが抱ける甘美な感傷じゃな」
と その心中とはまったく逆の言葉で三成を諫めた

三成は黙っていた
ただ 心の中でおもっていたことがある

・・・忍城の者どもも こうなのだろうか
銭を積めばしっぽを振り 殴ると脅せば尻尾を垂れる

人間とは そんな他愛のなのものなのか

そうなれば 人間全体を見限ってしまうであろう自分を
三成は容易に想像できた



権力 暴力 圧力 ・・
また 有利 優遇されることで
人間性を失ってしまう

あって欲しくないと願いながら
それは 理想論でしかないのだろうか
三成は繰り返す

.。・:*:・°`☆

一冊全部 読み終えました

歴史物にしては珍しく
女性に人気があるとの話があったけれど
「なんなとなくわかるような気がする」読後感を持ちました

もっと早く纏めて
長親の戦の様子 周りの人達とのやり取りを書きたいのですが
用事をしたり 出かけたり
時間が無くて なかなか更新出来ません (*>_<*)






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最終更新日  May 11, 2009 02:43:39 PM


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