勝手に最遊記

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Gag Story Change ―3―



「キューッ。」と、悟浄が嬉しそうに、悟空にすり寄る。

「あはははは・・・。ジープですね?姿が変わっても僕だと判るなんて・・・。」
悟空がヨシヨシと、悟浄の頭を撫でる。

桃花が嫌そうな顔をして、
「ちょっと待て・・じゃ、あのエロ河童は・・。」

「・・ジープッ!?」八戒がフラフラ飛んでくるジープを捕まえた。

「その不器用そうな飛び方・・・。」桃花が笑いを堪える。

「お前っ・・悟浄だろっ!?」
八戒の問いかけに、ジープがコクコクと頷いた。


―――――――――――――――――――――――――――――天界――――――


「うわっはっはっはっはっ・・ひいぃ~ひっひっひっひっ・・くっくっくっく。」

馬鹿笑いをしながら、転げ回る観世音菩薩の姿に、

「もう、お止めなされませっ!あの者達には大事な使命があるのですぞ!?」
二郎神が、噛みついた。
「・・まっ・・まっ、いいじゃねーかよ!タマにはよっ?」
眼に涙まで浮かべながら、
「どーせ、陽が落ちるまでの術なんだからよ。楽しませろって!」

そう言いながら愛用の双眼鏡を取り出して、三蔵一行をウオッチングし始めた
観世音菩薩の後ろ姿に、二郎神は『・・転職したい。』そう思った。


「・・・いいか、状況を把握するぞ。」と桃花が言った。

二人部屋だった八戒と悟空の部屋に、皆が集まっている。

三蔵が桃花 桃花が三蔵 悟空が八戒 八戒が悟空 悟浄がジープ ジープが悟浄

――――――「こう言う事だな。」

                   ※この人物相関図を頭に叩き込んで、お読み下さいっv


桃花が眉間に皺を増やしつつ、まとめた。

「ちょっと・・三蔵、っていうか桃花の顔に・・眉間に皺寄せないでよ?
女の子の顔に皺、作る気っ!?」と、三蔵が言った。

「貴様・・俺の顔で、女言葉使うんじゃねぇ。」桃花が睨む。

「ソレはともかく・・他の方達が見ると混乱しますから、それぞれ本体の
名前を呼ぶ方が良いでしょうね。三蔵に向かって“桃花”なんて呼んだら
大変ですよ?」悟空が静かに諭す。

「・・・・でもさ、悟浄君なんか・・。」三蔵が憐れみの眼で、ジープを見る。

「喋られないのか?」八戒がジープの顔を覗く。

「声帯が違いますからね・・。ジープも悟浄の体では喋ることが
出来ないようですし・・。様子を見るしかありませんね。」
悟空が悟浄の背中を撫でる。

「可哀想に・・悟浄君。」
三蔵がキュウッvと、ジープを抱き締める・・・スパアーンッ!

「いっ・・痛いっ・・何すんのよっ!?」
三蔵が顔を上げると、ハリセンを握り締めた桃花が居た。

「俺の体で・・気持ちの悪いこと、すんじゃねぇっ!!」
桃花が青筋を立てている。

「ハリセン・・いつの間に?」三蔵がポカンとする。

「フン・・企業秘密だ。」桃花が尊大に言い放った。



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