勝手に最遊記

勝手に最遊記

Promise



目の前の空間が    歪む


三蔵の顔が 何か  何か  叫んでいる


     八戒ちゃん


            悟浄君


                 悟空ちゃん


                  みんなが   あたしに   駆け寄って    

三蔵が  手を   手を   伸ばして

あたしも    手を   手を     伸ばしたけど



                  「桃花っ・・・」

―――――――――――――暗闇に意識が飲み込まれた――――――――――――

顔に  微かな  感覚を感じた。

水の底から、ゆっくりと泡が浮かび上がるように――――桃花の意識が覚醒した。

                  『・・・・桜・・・・・。』


頬に手をやると、桜の花びらがついていた。

はらはらと、桜の花びらが舞い降りている・・澄み切った空、爽やかな風・・・・

柔らかい草の上で、体を横たえていたのに気付いた。

体を起こし、辺りを見回す。

『・・・桜の季節じゃない・・此処は一体・・?』

周りは桜の木々が満開で、素晴らしい景色が広がっている。

『まるで・・・。』まるで、天国―――――――――――――――・・・・・・?

あたし・・・、死んだんだ。

良かった、地獄じゃなくて。

――――桃花は一人で納得していた・・すると、背後の草むらから気配がした。



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