勝手に最遊記

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Boys Meets Girl ―11―



彼でも彼女でもある“そのヒト”が言った。

「いかがなされたのですか、観世音菩薩様。」

「三蔵一行に、女が加わった。」「な、何ですと!?にょ、女性(にょしょう)がっ!?」

二郎神が目を剥いた。

「只でさえ、あやつらは破戒無節操が服を着て歩いているような連中ですぞ!?そ、その上今度は・・。」
「うるせーな。いいじゃねぇかよ。」「し、しかし観世音・・・。」

「前世(まえ)は女っ気なかったからなー。面白いじゃん。この事がキッカケで変わっていくぞ、
あいつらは。この俺でさえ、見当もつかないぐらい・・。」

           “退屈で死にそうな顔”をしていたアイツ


“守るモノはいらねぇ”そう言っているアイツ


        どう変わっていくのか


                       この俺が見届けてやる



「・・・ますます面白れぇよな。」
                   ガックリ肩を落とす二郎神を尻目に微笑った。





                一話 完


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