勝手に最遊記

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海賊気分でア○ア○サー!―6


「クソ野郎。狙いはルフィか・・・」ペッとサンジが煙草を吐き出した。



「ウワッハハハハ!船長の命が惜しくば、全員大人しく縛につくんだな!!
海軍大佐、バロッガ・ゴーヘンに捕らえられた事を光栄に思えっ!!」
ふんぞり返って威張り散らすバロッガ大佐。

「こんにゃろ~~!」グググとルフィが体を捻ってみても、まとわりつくモチは外れない。

その様子にグッと足を踏み出したゾロとサンジだが、ルフィを何人もの海兵が囲み刀を突き付けた。
流石のルフィも、自由の利かない体では切り刻まれるのがオチだろう。

「ルフィ!!」
「仕方ねぇ・・・大人しく海軍に捕まるとするか。」チンッと刀を鞘にしまうゾロ。
「取り敢えずはしょうがないわね。」読みかけていた本を閉じ、ロビンも立ち上がった。
「レディ達には乱暴させないぜ。・・・っと、モモカさん?」

ズリズリと帆先から移動(?)している桃花。



「オレらとは関係無い人だからな。―――――さっき漂流している所を拾っただけだ!」
「え?サンジ君・・・?」

呆気に取られているモモカを余所に、巨大な戸板が橋替わりに海軍の船からメリー号へ掛けられ、
ドカドカと海軍達が押し寄せて来た。



―――――――――――――――――次々に海軍へと連行されるクルー達。

「ちょっと・・!みんなっ?!」


手錠を掛けられ、自分の方を見向きもしない彼ら。


「おい、貴様。本当に麦藁の一味じゃないんだろうな?!」

帆先から強引に引っ張られ、海軍に囲まれた桃花。

「あたしは・・・一味じゃ・・・・」


――――――確かに彼らとは、数時間前に出会ったばかりで。




「どうなんだ!答えろっ!!」グイッと襟首を掴まれ、乱暴に体を揺さぶられる。
「・・・・止めっ・・!」
首を締め上げられて呼吸が苦しくなる。


「その人は関係ないって言っただろ!!」それを見咎めたサンジが叫んだ。
「何だ貴様!大人しくしてろっ!」
ガツンッと後頭部を殴られ、膝を折るサンジ。

「サンジ君っ・・・!」




――――――――“海賊"って、正義の味方じゃないらしいけど。





「オイ!本当に無関係なんだろうなっ!」
「・・・・・・」




―――――――――あたしにとって、大事なのは・・・・




「何でもイイ!関係あろうが無かろうが、麦藁の船に乗ってたんだ。
その女も連行しろ!全員捕まえたら、そのヘンテコな船を潰せ!!」



「なっ・・・テメェ!モモカさんは無関係だって言ってんだろうが!!」
「オレのゴーイングメリー号を潰すぅ?!アワワワワ・・・」
「ヒキョーだぞ海軍!人質を取っておいて、無抵抗な人間まで・・・」


既に海軍の船に囚われたクルー達。


腕に覚えのある彼らが大人しく捕まったのは、船長の命を護りたいから。それと、



――――――――あたしを、巻き込まない為・・・・




ギリギリギリギリギリ・・・・ 嫌な金属音と共に、巨大な鉄球が吊り上げられた。



「そんな・・・・」ナミの顔色が蒼白になった。



「ワーハッハッハッ!麦藁海賊団を一人で捕まえ!そして船をも叩き潰した伝説の男!
が名はバロッガ・・「うっさいなぁ、 ゲキハゲ が。」








「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナニ?」







「おっ、おい女!バロッガ大佐の・・「 ゲキハゲ が何だって?」





桃花の言葉に海軍全体が静まり返る。




「ってゆーかさ。バーコードハゲって言うの?あんなマッチョな体してるクセに、
髪だけが 果てしなく心細い って言うのも哀れだよね。」


「ブブッ・・!!」思わず吹き出したのは麦藁海賊団。(ちなみに海軍は全員蒼白状態)


「きっ・・・貴様っ・・!!」プシューッとバロッガがパイプから煙を吐いた。

「あれ?ホントの事言って、怒ったの?ゲキハゲバーコードおじさんv」


「ぶっ殺してくれる!!」


茹でダコの如く真っ赤な顔で、海軍の船からメリー号へと突っ込んでくるバロッガ。
桃花を締め上げていた海兵達が、慌てて桃花の側から離れて行く。


「あの女、バロッガ大佐を挑発する何てよ・・・」
「ああ。自慢の肉体で殴り殺されるのがオチだぜ・・・」

ざわめき囁き合う海兵達。

「モモカさんっ!逃げろぉっ!!」
「モモカ~っ!!」
「クソッ・・!」
ゾロが手錠を引きちぎり、サンジが回転蹴りで周囲の海兵達を蹴散らした。

しかし、それでも桃花を救出するには間に合わない。


「ロビンっ!」持ち前の技で手錠を素早く外したナミが、ロビンの手錠を外す。
「・・・ダメだわっ。」ハナハナの実の能力を発動せようとした、が――――







「このアマっ・・・!」
既に、殺意に満ちたバロッガの太い腕が、桃花に触れようとしていた・・・





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