勝手に最遊記

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Stay ―13―



ハッと三蔵や村人達が振り返ると、飛に妖怪が襲いかかり・・・そこへ

     ドッカーーン!!・・・妖怪はジープに撥ねられ消滅した。

・・・・ドッドッドッドッドッ・・。ジープが停車する。

「うわぁ~・・ビックリした・・。」桃花が目を回しながら降りてくる。
スタスタスタ・・三蔵が桃花に歩み寄り、

「このっ!バカ女~!!」スパーーンッとハリセンを喰らわせた。
「な、何すんの!?」「危ねぇだろ!余計な事するな!!」
また二人の諍(いさか)いが起こるのを察知して八戒が間に入る。

「まーまー。死人が出なくって良かったですよ。ね?」

村はケガ人が大勢出たとはいえ、皆元気だった。

「ああ・・アンタ等には助けてもらった。ありがとう。」晴掩が桃花の手を取る。

「特に嬢ちゃんは女にしておくのがもったいねぇな!」そう言って哄笑する。桃花は憮然として、

「あの!あたし前から言おうと思ってたんですけど、嬢ちゃんはないんじゃないですか?
あたしコレでも25歳ですよ!?」

エッ?という表情(かお)を一同がした。   晴掩が呟く「25歳・・。」     
三蔵達が一斉に
               「「「「25っ!!??」」」」

「なっ・・・25!?色気が足りなさすぎだろ!?」
「お、俺より7つも年上・・・。」
「・・・いやぁ~女性の年齢って・・ホント判らない・・ですね・・。」
「お前、その童顔どうにかしろ!童顔を!!」

晴掩も目が点になっている。

「・・・・悪い?若く見えていいじゃない!」負けじと桃花が言うが、

「精神年齢が低いと、外見にまで影響するんだな。」三蔵がポツリと呟いた。


「じゃ、じゃーさー!アンタ達は何歳なのよ?」そういえば聞いてなかったと、桃花は思った。

「僕と悟浄は同い年の22歳。悟空が18歳で、三蔵が23歳ですよ。」
八戒が、いつもの穏やかな笑顔を浮かべて言った。

「うっ・・みんな年下だっ!しかも悟空ちゃん以外、年下に見えないのがスゴイ・・。」
桃花が難しい顔をしたが、一瞬で破顔し、

「じゃ、“八戒さん”じゃなくて“八戒ちゃん”って呼ぶね♪あたしの事も“さん”は要らないから!」
「八戒・・ちゃんですか・・。」恥ずかしそうに笑った。

で、悟空ちゃんは悟空ちゃんでしょ~と見回し、

「んで、“悟浄君”に・・・。」悟浄がゲッという顔をする。
「オイオイ!・・君付けかよ?まいったな~。」

桃花がビシッと指を指し、「で、“三蔵”って呼ぶから。以上!」
三蔵の眉間に皺が寄る。

「ちょっと待て!・・・なんで俺だけ呼び捨てなんだ?」
「あん?“三蔵ちゃん”って呼んで欲しいの?」
「誰が“三蔵ちゃん”だっ!!」
「でしょ~?ちゃんって付けるには憎たらしすぎるもんね~。」

「さ、三蔵ちゃんだって!」「そいつはイイや!!」悟空と悟浄が大笑いした。

三蔵は目にも止まらぬ速さで銃を抜き、「・・・黙れ。」狙いを二人に定めた。

悟空と悟浄が静止したのを見て、晴掩が哄笑した。

「・・・・ま、ま、いいじゃないか!村は襲撃された後片づけで大変だが、
今日は泊まって行ってくれ!昨日のお詫びと今日のお礼を兼ねてもてなすからよ!・・・
酒も飯も大判振る舞いだ!!」

やった~と悟空と悟浄は色めき立った。

しかし、桃花の反応が無い。晴掩の顔を見ず、別方向を見ている。
『こういう場面じゃ、悟空と一緒になって盛り上がるのに・・。』八戒が桃花の視線を追うと
、飛の方を見ていた。

飛はまだ座り込んでいた。唇を噛みしめて居るところを見ると・・・・。
まだ心の整理が付いていないのだろう。 

妖怪だった女を愛し、その女に娘と目を奪われて・・。妖怪を憎み、殺し続け、
今日まで生き抜いてきたのに・・妖怪に村を救ってもらったのだ。

その胸中は計り知れない。


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