勝手に最遊記

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Family ―7―



「・・煩せぇな。エロ河童。」

「さ、三蔵!八戒が・・・。」悟浄が半べそをかいている。

「あははは。嫌ですねぇ悟浄。冗談じゃないですか~。」

「何が冗談だよ!?“この手が悪いっ”って言ったら、目隠しして
俺の右手にナイフをタンタンタンタン・・・って・・!」

「刺さりませんでしたし・・何ならもう一回、やってみせましょうか?」
と、八戒が自分の目に目隠しをしようとする。

「止めろっ!いや、止めて下さい、八戒さん!!
もう・・もう、結構ですぅ!この右手は十分、反省してますから・・。」

そぉですか?残念ですね~と八戒が目隠しを取る。

「でも、2度目はありませんよ?」ナイフをしまいながら笑顔で言う八戒に

悟浄は『・・・絶対、八戒だけは怒らせねぇ・・・。』
そう誓うのであった。

「そ、そういや悟空は?」悟浄が慌てて話題を変える。

「そういえば変ですね・・。もうじき夕飯だっていうのに・・。」

「フン。今に“腹減った~!”って帰ってくんだろ。」
三蔵は新聞を読み始めた。

「じゃ、僕はココの厨房をお借りできないか聞いてきます。
桃花にお粥を作ろうと思うので・・・。」

八戒が出て行った後、悟浄はハイライトを出し、

「・・・美味いよな。命が助かった後の煙草って・・。」と、呟いた。




はっ母親!?悟空が驚く。

「んな訳ねーだろ?俺は、大地のオーラが結集して
生まれた・・えっと、“異端の存在”ってヤツでぇ・・母親とか
家族とか・・居ないんだよ、始めっから・・。」

悟空は自分の生まれた経緯を一生懸命喋った。
『きっと何か勘違いしてるんだ、この人!』

「だって、岩から生まれたってゆーし・・。花果山ってトコのな?
だから、アンタの子供じゃないよ!俺・・」

悟空は息を呑んだ。いつの間にか女が自分の前に立っている。

女が手を伸ばす。まるで透き通るように白い手を・・悟空は動けない。

女がスッと瞳を細める。間近に顔を見ても、人形のように白い肌。

「可哀想に・・・。」女が悟空を抱き締める。

「私は貴方の母親なのよ・・・。」

「だっだから、違うって・・!」悟空が振り払おうとするが、とても解けない。

悟空の頭の中に、声が直接響いてくる。

『・・貴方の悲しみを・・私が癒してあげる・・。もう、悲しむ事はないのよ
母さんと一つになりましょう・・・。』


悟空の意識が途切れた――――――。



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