勝手に最遊記Ⅱ

勝手に最遊記Ⅱ

Pain―Past

・・・・・お願い








神様







悪魔でもいい




あたしを




殺してくれるのなら・・・・・









―――――――――――“死ぬ事があの女の為"・・・・・フッと自嘲気味な笑みが口元に浮かんだ。


『神が口にする台詞じゃねぇな・・・』

人間の苦しみを、困難を―――――――救うのは神の役目ではない。己の人生は己の物でしかない。
人は時として、“此が宿命だ"“己の運命だ"と決めてしまう事があるが・・・・「勝手なんだよ。」


―――――――――凛、とした悟空の声に、菩薩が目を見開いた。



「中途半端な忠告しかしねぇクセに、俺らの行き先を決めるんじゃねぇ。」三蔵が剣呑に言い放つ。


「僕らぐらいでしょう?桃花を受け止められるのは。」


「ついでに言うなら俺らとタメ張れるのも、桃花ぐれぇなモンだけどよ。」


「・・・・・黙って其処から退け。」

四者四様の顔つきを見て、菩薩の口角が上がった。


「――――――そうか。てめぇらがそう言うのなら・・・・・二つの道を選ばせてやる。」


「二つの道ぃ?」はぁ?と、呆けた顔の悟浄に構わず、菩薩が指を二本突き付けた。


「一つ目。このまま天竺を目指す。アイツの過去を詮索せず、今のまま・・・天竺を目指せ。その代わり、俺がアイツの命を保証しよう。
二つ目。・・・・桃花への記憶を全て消し“何もなかった"事にする。そうすりゃ良心の呵責、何てのも無いだろうが。」



この菩薩の言葉に、四人の表情に厳しさが増した。


「俺は桃花を取り戻すんだよっ!大桷とだって約束したんだっ!!」


「大事な身内を貴方に任せられませんねぇ。」


「記憶なんてモンを弄られて堪るかっての。・・・特に大事なモンはな。」


「―――――却下。大体、良心の呵責何て言うのは無ぇ。俺は、あのバカをしばきたいだけだ」

三蔵の眼つきが殺気を帯びる―――――――『・・・これなら・・・』更に菩薩の口角が上がった。




「・・・・・・・・・・・ならば、三つ目の道を・・・・・」菩薩の指が、増やされた。




「・・わっ・・わぁっ?!なんだよコレっ!!?」悟空が叫んだ。

――――――自分の足下の空間が――――――いや、周囲の空間全てが、捻れて迫ってくる――――――

「なっ、なんです?!」八戒が咄嗟に駆け出そうとしたが、床に足が着かない。ズブズブと飲み込まれていくような感覚。
「マジかよっ!菩薩、てめっ・・」菩薩の仕業だと見当は付いた物の・・・・既に、教会内の空間はごちゃ混ぜに混じり合って・・・
「おいっ!!コレはどう言う・・・!!」三蔵の意識が霞んでいく――――――「賭け、だよ。」




三人の思考に―――――――・・・菩薩の声が直接響く・・・「てめぇらに、アイツを“本当に"助ける事が出来るのか・・」





「・・・・・できなきゃ全て消してやる・・・・・出逢わなかった事に・・な・・・」
























菩薩の最後の言葉が――――――――――深い、哀れみを帯びていたことを・・・・沈んでいく意識に響いていた・・・
















































向日葵





















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