MES BEAUX JOURS

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2003年 観劇記

こびと02003年観 劇 記こびと0


「百鬼夜行抄」 花組芝居
2月1日(土)13:00 大阪・近鉄小劇場
原 作: 今 市子(「百鬼夜行抄」朝日ソノラマ刊)
脚 本: わかぎ ゑふ(リリパットアーミー),
演 出: 加納 幸和, 企画 制作: 花組芝居,
配  役

   飯嶋 律: 橘 義(研修生), 飯嶋 孝弘/青嵐(律の父・飯嶋家の入り婿): 水下 きよし,
   飯嶋 絹(律の母): 八代 進一, 飯嶋 八重子(律の祖母): 植本 潤,
   飯嶋 蝸牛(律の祖父): 中脇 樹人, 飯嶋 司(律の従姉): 秋葉 陽司,
   飯嶋 覚(律の伯父・司の父): 桂 憲一, 子供時代の律: 森川 理文,
   尾 白 : 大井 靖彦, 尾 黒 : 嶋倉 雷象, 鬼 灯 : 北沢 洋 , 石(三郎): 横道 毅 ,
   円照寺住職: 原川 浩明, ちぬの君: 溝口 健二, 青海 笙子: 松原 綾央,
   青海 浩子: 山下 禎啓, 大姫の女中: 清水 博之(研修生)
   大 姫 : 加納 幸和  
あらすじ!?

いまどき珍しい日本家屋に祖母や両親と住んでいる青年・飯嶋 律は亡くなった祖父・蝸牛から妖魔・もののけの類が見える不思議な力(見鬼)を受け継いでいた。その力のせい?(それとも結界という土地のせい?)で飯嶋家では魑魅魍魎が当たり前のように集まってくる。
 祖父は幻想小説家として知られた人だったが、律が小学校に上がる前に急逝。祖父は妖魔を操る力を持っていて、その力を使い不思議な話を書いていたと噂されていた。家族のみんな(覚と司は除く^^;)は、見鬼ではないので、そんな話を信じておらず、律だけは自分が子供の頃から妖怪変化に囲まれて暮らしていること知っていた。それに実は、律の父は心臓麻痺で死んでしまっていた。(蝸牛の術の失敗のため!式神が蝸牛と間違えて戻ってきてしまう)その父親の肉体を、蝸牛は使っていた妖怪「青嵐」に与えた。律だけが父親は妖怪だと知り、大食らいの青嵐のために毎度毎度の食事を運び、青嵐も蝸牛のいいつけを守って律を守護する。
 律は見えることを当たり前のように受けとめていて、毎日の生活で出会う奇妙なモノたちに、いちいち驚いたりはしない。放っておいてもらいたいとさえ思っているようだが、そんな律の思惑に反して、奇妙なモノたちは律の生活に、あれこれちょっかいを出し(過去の事件との関連?もあって)、律の受難の日々が続く…… 不思議現象奇譚。
感  想 

今年お初の観劇!(いっつも年始に観劇するのが恒例だったんだけど……今年は1月の間に1作も観劇することができず、2月になってしまった。;_;)特別よかったぁ~っていうわけでもなく、期待ハズレってこともなかった感じ。…
最近体調がわるいせいかわたしのツボにははまりませんでした。 ごめんなさい。おもしろいことは、オモシロイの。ただわたし好みではないっていうか……。 立ち見でもOK!何回でも観てみたいって気にならなかったから… 採点すると60点ぐらい。
原作を読んでから観劇。観劇後、コレは原作を読んでいなくてもたのしめるかもしれないけど、原作を知っていたら飯嶋ファミリーの関係がよぉ~くわかっていいんじゃないかなって思っちゃいました。だって父・孝弘さんは入り婿なんだよ~。芝居だけしか観てなかったら、入り婿ってこと解り辛いと思うんだわさ。う~、原作のイメージから180度ぶっ飛んでいるのは司ちゃんなんですが…(これって周囲の意見を聞いても極端な賛否両論わかれた配役でしたが…)。なんっていうか…。
見鬼の要素とか鬼灯の存在 が原作を読んでいたほうがわかりやすいです。抄仕立ての作品をどうやって2時間45分の芝居にするのか?ちょっと心配してたんだが、心配なんてなんのその。いろんなお話がちゃんとつながった形で入っていて、わりと原作に忠実でした。唯一大姫の存在が原作にはない話だったけど全く違和感がなかった~。さすが、わかぎゑふさん!  妖怪版サ○エさん っていうのが売り文句だったみたいで、ギャグもあって笑えるし、青嵐や尾黒・尾白の変身もちゃんとわかりやすくって綺麗な衣装でした。
気に入らないポイントははっきり言って2つ。鬼灯の存在と青海親子の場面。鬼灯は原作でけっこう憎いんだけど憎めない愛いやつって思っていたから、芝居でちゃんといる理由がでてなくって、なんか妖魔たちの後ろでこちょこちょしてるヤツとしか感じれなかったのがすんごく残念だと思いました。それから青海親子の場面は妙にシリアスなんだけど……観るべきところが目移りしすぎで?なんかねぇ~(どう表現したらいいでしょ??これってファンの贔屓目?)とにかくなんか気にいらなかった。
上手いって感じたのは、司のエピソード。かいつまんで話すと…
長い髪の下にある首筋に、大きなあざがある司は、それが傷になって辛い少女時代を送って来たのですが、そんな司をさらに痛めつけるかのように、あざがどんどんと大きくなって行った。裏山に立つ奇妙なモノと司のあざには関係がある。「あざ」を見つけて司から非難された律を、その夜黒っぽいものが襲ったことで、律は確信します。降り懸かる災難は払わなくてはいけないと、律は青嵐といっしょに動き始める。そして律は、父と祖父が「死んだ」12年前の真実に行き当たる。


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