還暦ばあばあの日常

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保育所の廃園 下



 株式会社が西日本で始めて経営する認可保育園としてオープンした「すくすく保育園」

保育所運営費の流用
市は監査できず。なら何のための「認可」?
園の労働組合が追求する中で、国や市が支給する保育所運営費を会社が不正流用していることが発覚したのです。
保育士の人件費の使途が決まっている7千万円の同運営費から、3年間に渡って、社長(園長)や勤務実体のない社員の給与、高級外車の購入などに計4千9百万円を不正に支出していました。
あげく、経営難に陥り廃園となったのです。

組合員には
あなたたちがガンなのよ!
と激しく罵倒。さらに「職場の秩序を乱した」と3人を04年3月で雇い止めにしたのです。
正に人権人外です。

保育園に預けている保護者には何の謝罪の言葉もありません。
雇い止めにされた3人は「提訴」し半月後揃って復職はしたものの、保育の仕事はさせてもらえず事務所では子作りなどの仕事を強要されました。
さらに、「お金で解決できるならそれでも良いのよ」と言い自主退職を迫ります。
神戸地裁は05年10月「園長の行為は労働基本権と人格権を侵害するもの」と断罪します。
すると会社は廃園を発表したのです。

福祉を食い物 子どもが一番の犠牲

福祉を食い物にした挙句、子どもたちを犠牲にして撤退。
「すくすく保育園」の実態は、保育と企業参入が両立しないことを鮮やかに示しました。
そして「官かた民へ」、「構造改革路線」の行き着く先を物語っているのではないかしら。

このことは議会でも取り上げられ、「企業の問題は市が監査できないところに問題がある」と企業参入の問題点を指摘しました。
認可した市にも責任があることも明らかです。

この問題は国の「構造改革」がもたらした矛盾の典型といわざるを得ないでしょう!
企業は利益が上がらないと人件費を削りますが、保育所は何よりも人が居ないと成り立ちません。
企業参入は辞めるべきだと思います。


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