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2003年04月27日
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 六本木ヒルズはおおかたの予想通り大変な人出のようです。


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 1977年の今日。日本におけるシャーロッキアンの一人にして巨星であった長沼弘毅氏が亡くなりました。
 氏について孫引きで語るもの潔くないので、その辺は他のサイトや本をご覧頂くとして。

 氏はホームズ物語について9冊の著作を残しました。現在それらは《長沼本》と呼ばれて、日本のシャーロッキアーナの中で特別な位置に置かれています。私の本棚でも、特別な場所に置いてあります。

《SHの知恵》 朝日新聞社1961
《SHの世界》 文芸春秋新社1962
《SHの紫煙》 文芸春秋1966

《SH秘聞》 文芸春秋1968
《SHの挨拶》 文芸春秋1970
《SH健在なり》 番町書房1972
《SHの恩人》 家の光協会1974
《SHの大学》 実業之日本社1976

 自分の趣味について語った本というのは幾らもあるでしょうが、これほど面白く読ませてくれるのはなかなかありません。その語り口は、趣味人のお金持ちの伯父さんのようといえば、判っていただけるでしょうか。

 現在、 《長沼本》はその高額な古本価格で知られています。バブリーな時代には9冊+1冊(《ミステリアーナ》というミステリ解説書)のセットで6万円というバカ値が付いたのを某古書市で目撃したことがあります。
 今はその頃よりは落ちつきましたが、市場に出回る件数の多い《SH健在なり》でも2000円以上。《SHの知恵》なんて今時はいくらするのやら。

 《長沼本》は発行当時は日本語で読める本として貴重な海外のシャーロッキアーナを紹介していました。当時未訳あるいは現在も未訳である海外研究のエッセンスを紹介した功績は真に大きいものがあります。
 これら《長沼本》こそが日本人をシャーロッキアンにした本、ナンバー・ワンではないかと私には思えます。

 現在では、《長沼本》には情報的には特別な価値はありません(30年以上前の本に情報性があることの方が本来おかしいのですが)。


長沼本がその使命を立派に果たしたからこそ、長沼本は“古く”なったのです。

 それでも《長沼本》を読み直すことはなかなか楽しいものです。
 私たちが既に知っていることをかくも面白く聞かせてくれるこの語り口。これは当分古びないと思われます。
 そう、そして、できれば。
 著者がそれぞれの本をオードブルやメインなどと料理の皿になぞらえているように、できれば全9冊を通して読むとなかなか味わいも増すというものでしょう。




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ううむ、語ってしまった。恥ずかしいです。





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最終更新日  2003年04月28日 12時29分34秒
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