Wonderland

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2007.08.24
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夏の旅行を振り返って、一番印象的な思い出と言えば、何と言っても馬に乗って喀納斯に行った旅です。特に、図瓦族のガイドとカザフ人の一家と一緒にユルトで過ごした体験です。

喀納斯(カナス)ほど美しい場所は、ないという話しもあります。モンゴル、ロシア、カザフスタンと国境を接する喀納斯(カナス)という地域では、雪化粧した山々、生い茂ている森林、広く果てしない高原だけでなく、カザフ、図瓦族、モンゴル人という珍しい民族も昔ながら生活を送っているとよく知られています。その中に、わずか2000人が残っている図瓦族は、今中国政府に特別に保護されている民族だそうで、絶滅危機人種だといえます。 図瓦族は、主に、カザフスタンとの国境に近い禾木村、白哈巴村、喀納斯村の集落で住んでいます。主に、自給自足の放牧をしています。

禾木村から喀納斯村へ観光バスがあります。道路の状況もいいし、それに楽に綺麗な景色も見えるし、とても便利です。しかし、バスに乗ったら、多くの観光客や車の音がうるさいということを我慢しなければならないし、ゆったり自然を楽しむことができないので、やっはり、馬での移動のほうがいいと思いました。というわけで、私たちは、二日間かけて、馬に乗って禾木村から喀納斯へ行くことにしました。

でも、最も気になっていたのは、このルートを歩くなら、坂を登ったり、下がったりするのは、もちろん、急流を乗りこえたり、谷や湖を越えたりすることも多いので、本当に険しいルートということです。 私たちは、もう危険を冒す覚悟で現地のガイドと馬を雇って、翌日の朝5時に出発することにしました。二日間の旅を通して、フウという図瓦族の男性のガイドに、私たちと馬たちの世話と道を案内してもらいました。

私たちは誰も馬に乗ったことがないと彼に言うと、出発の直前に、「怖がることはないよ。わたしに任せてください。気をつければ、大丈夫だよ。」と言われたが、私たちは、物事が期待通りにうまく行くかどうか心配でした。

朝、4時ごろ起きて、5時に村から出発しました。丸木橋を渡ったり、坂を登ったり、思っていた通りに、凸凹道や曲がりくねた道ばかりでした。 空が明るくなるとともに、高原の遠くから日の出が見えるようになりました。高い丘に近づいていくと次第に壮観な名前も知らない山々が迫ってきます。少し残っている雪が被っている峰が、湖に映っています。一面の花々が絨毯のように、広がっています。景色を楽しめながら、山の奥へ向かって行きます。

私たちは、雪化粧した山々、森林、せせらぎ、そして、青空に囲まれ、ガイドの牧場に辿り着きました。四時間、休憩なしに馬に乗り続けたわたしたちは、やっと一時の休みが取りました。

40歳ぐらいのガイドHさんは、牧畜をやっているかたわら、乗馬のガイドをしています。ここのあたりには、観光客があまりいないのですが、お小遣いを稼ぐため、予約も受けるそうです。 彼は、羊が百頭、馬が80頭、牛が60頭がいるといいました。 さすが、馬の背に生まれ、育てられてきた子だけあって、馬を手懐ける時の立派さは、言うまでもありません。

彼の家族の皆さんは、私たちを親切に歓待してくれました。親切だといえば、親切ですけど、人なつっこいウイグル人とちょっと違って、彼らは、照れ性です。でも、牧民の彼らは「客が幸運を運んでくる」ということを信じていて、大量のご馳走で私たちを招待しすることを喜びとしているようです。彼の家でミルク茶を飲み、揚げパンを食べながら、一休みをしました。一時間の休みが終わってたら、彼の家を離れて、また旅を続けました。



私は、馬から落ちてしまいました。

地面にしりもちをついたとき、大きい衝撃で体が再び前に飛んでしまいました。一瞬のことですから、皆がびっくりしました。実は、わたしもショックでした。

ガイドがて私の側で「大丈夫?大丈夫?」と叫びましたが、わたしは、驚きと痛みのあまり、声も出せないまま10秒もじっとしていました。ガイドは、返事ができなかった私を見て驚いたに決まっています。

「私、大丈夫。でも、痛い」と言いました。
痛くても全力で立ち上げたら、顔だけでなく、全身も泥だらけになってしまいました。私は、その光景を見て泣いたらいいのか笑ったらいいのかわからなかったのです。幸いなことに、お尻を痛めても、大怪我をすることなく、体も、背負っていたカメラバッグも、大丈夫でした。 皆がほっとしました。

わたしは、お尻の痛めを我慢していて、宿泊のユルトに着くまで、また四時間も休憩なしに馬に乗り続けました。

夜の7時に湖畔の遊牧民のユルトに着きました。ここに泊まりました。

馬から降りると、お尻も足も膝も、全身が泣きたいほど痛かったのです。私だけでなく、皆もそうでした。のろのろテントに入りました。ちょっと移動することさえも死にたいほど辛いのです。

カザフ人の夫婦は、忙しそうに、木を刈ったり、絨毯を敷いたりしています。私たちの食事と宿泊を準備しているようです。手伝ってあげる元気もない私たちがテントのなかに横たわって休憩するしかなかったのです。

日が山の遠くに沈みつつ、白いユルトも夕焼けに染まてきます。牛、羊、馬などが牧場で草を食べています。穏やかに流れているせせらぎを聞きながら、気持ちが落ち着いてきました。 皆が、静かにユルトから景色を眺めています。 幻の景色を初め見た感激といったらありませんでした。

知らず知らずのうちに、皆は、眠りに落ちてしまいました。 私が仮眠をしようとする頃、ガイドが私の側にやってきました。彼も私の側に腰を掛けました。



「今日は、心配をかけてすみませんでした」と私が言いました。 「あなたの目は赤っぽいですね。疲れたのでしょうか。ちゃんと、休んでください。あした、旅も長いですよ。」と彼が何度も念を押して言いました。

仮眠をしようと思ったわたしは、急に寝る気がなくなって、彼とおっしゃべりをしたくなりました。 わたしは、図瓦族のことについて聞きました。

彼も私の質問に対して詳しく教えてくれました。特に生活習慣とか、価値観とか、お互いに意見を交換していました。 彼らの収入は、わずか私の収入の30分の1しかないのです。 収入は十分とはいえないまでも、彼らは、自給自足の生活を満足そうに過ごしているようでした。

素朴な彼らと比べたら、私たちは、無駄使いをしすぎて、本当に浪費家だと自分で考えさせられました。さらにいえば、我々は、さまざまな生活の快適さを手に入れたかわりに、我々は取り返しのつかないほど自然を破壊してしまったのではないでしょうか。、科学の発達は人間の生活を便利で豊かにする反面、環境を汚し、素朴な人間さを失わせることになるのではないかでしょうか。

言い換えれば、彼らの生活こそ、贅沢だと思います。欲が少ない彼らは、もっともありがたいものをもっています。それは、純粋そのものだと思います。空気、水、食べ物、そして人間の優しさが、全て純粋なのです。 彼らは、純粋なものを大自然からもらって、感謝の気持ちをこめて、そのまま大自然に返すというのは、我々が模範として目指さなければならないのではないでしょうか。



今回の旅のおかげで、わたしは、牧畜のことや乗馬のことなどよく勉強になりました。もし、私が再びカナスに行く機会があるなら、現地の少数民族にもっと馴染んで彼らの生き方や物の考え方などを詳しく記録してみたいと思います。

馬に乗るのは、体力も時間もかかりますけど、身近に自然を親しむことができるというよさもあります。馬に乗りながら、そこの独特な雰囲気を身をもって味わったのは、忘れられない体験だと思います。今回の旅をきっかけとして、私と姉が乗馬のことに興味を持つようになります。来年、中国の四川省とチベットの間の高原へ行くつもりです。十五日間の乗馬とハイキングの旅を計画しています。





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Last updated  2007.09.05 12:06:30


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Sandy Miao

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