猿も狙って炎上させろ@雅没徒元祖本家04

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同位体(isotope)とは


テーマ:同位体化学

福島原発の事故のようすが
連日マスコミで報道されていますが
ふだん聞き慣れない専門用語が混じるようになりました。
ところがあちこちのサイトを見ていると
どうも正確に理解されていないというか
マスコミの用語の使い方にも
おかしなところがたくさんあるみたいです。

そこでまずは中学校理科レベル
の話からはじめようと思いますが。

ここ数十年は中学校のカリキュラムから
はぶかれていた部分も多いので
40代以下の文系の人は
知らない方も多いみたいです。

まず物質は原子からできている。 
ということくらいは聞いたことがあると思います。
この原子というのは、大きさが 0.1nmくらい
1nm(1ナノメートル)というのは
1mの10億分の1なので
0.1nmは1cmの1億分の1になります。

原子は英語で atom といい
これ以上小さくできない究極の粒子 
みたいな意味だったのですが
20世紀にはいると さらに小さな 
陽子 電子 中性子 などの粒子
からできていることがわかりました。
(現在ではさらに小さな クォーク 
 という粒子からできていることもわかっています)

化学反応というのはおもに原子のまわりにある
電子が移動することによっておきるので
電子の数によって原子の化学的な性質は決まるのですが
電子は移動するのでつねに数が変化します。

ところが陽子は原子の中心部にある
原子核というところに存在するので数が変わりません。
そして原子というのは陽子の数と電子の数が等しいので
陽子の数で原子を分類することにしました。
これを原子番号といって
これによって原子を分類したものを 
元素 と呼んでいます。

元素を原子番号の順に並べたものが
教科書によく出ている
元素の周期表 というものです。
(中学校の教科書にも復活しました)
ゆとり教育の時代には高校の
理科総合Aという科目でやったはず
(Z世代なら 化学基礎)

さて 陽子が1個の原子は
原子番号1番 ということになりますが
この元素を 水素(Hydrogen) と呼び
万国共通の記号として頭文字の H を使い
水素を表す 元素記号 として用います。

水素 というくらいですから 
水を作っている元素 ということで
地球上に存在する水は 
水素という元素と酸素という元素の化合物です。

その水素の原子を調べてみると
99%くらいは 陽子が1個 
1%くらいは 陽子が1個 中性子が1個


どちらの水素原子も化学的性質は
ほとんど同じで区別できません

ところが質量は違います

陽子の質量と中性子の質量はほとんど同じなので
原子の質量は陽子と中性子の合計の数で決まります
(電子の質量は無視できるほど小さい)
そこで原子の陽子の数と中性子の数の合計を 
質量数 といって
元素記号の左上に小さく書いて示し


 陽子が1個の水素原子は  水素1 

 陽子が1個 中性子が1個 の水素原子は 水素2


といって区別するわけです。


そしてこの2種類の水素原子のように

原子番号が同じで質量数の異なる原子同士を


たがいに同位体(isotope)である


と表現するわけです。

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