後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

へその緒事件


今から3年前に私はアッキーをアメリカで出産した。
アメリカと言っても私が住んでいた所は、竜巻ハイウェイと呼ばれる、オクラホマ州の北の端でした。
はじめ妊娠した時、絶対 女の子ダ!と思ってた。
だが、見る夢見る夢すべて男の子の夢ばかり。
妊娠六ヶ月目の定期検診の時、主治医から 「65%男の子だ」と言われた。
でも、後35%は女の子の確立があるから!と娘が生まれると決めつけていた。
男の子の名前なんて考えてもみなかった。
この年の夏に、ママが心配をして日本から来てくれたようだが、私にとって見れば凄くありがた迷惑だった。
私自身出産する二週間前まで、老人ホームで働いていたし、ママにかまっている暇は殆どなかった。
なのに疲れている私を捕まえてママの愚痴を毎日日課のように聞かされていた。
その方がよっぽど胎教に悪いし、妊婦の精神上にもよくない。
お陰で予定日を四日も過ぎた。
しかし、なかなか生まれる前兆はない。
妊婦最後の定期検診に行くと、主治医の先生が来週からロシアに旅行する事を聞かされる。
しかも、帰って来るのはそれから二週間後だ。
心の声(冗談じゃない。 そんなに待ってられないわよ。)
でも、話し合いの結果、翌日の夕方から入院する事になった。
どうも、陣痛促進剤を使うらしい。
主治医にも「出来るだけ、自然分娩を望んでいるので、帝王切開は最後の切り札にして、とにかく時間を下さい。」と私達二人からお願いをしていた。
しかし、待っても待っても出てこない。
とうとう16時間過ぎた所で、帝王切開になった。
何も知らないママは「どうして早くしなかったのかしら!もう!」と文句を言っていた。
薬で眠らされた私は、とても短い夢を見た。
ー夢の中 [主治医『おめでとうございます! 可愛い女の子ですよ』赤ちゃん『おんぎゃー』]
はっと目が覚めた私は確信したお腹の中に入っているこの子は男の子だ!
名前はどうしよう。
そんな時「うぎゃぁぁああぁああ」
アッキー誕生。
立ち会いしていた旦那はカメラを握り締めたまま大粒の涙をポタポタと私の顔に落としてた。
アッキーに会せてもらい、授乳する。
私にとっては何もかも初めての事なのに、何故かママは私に怒鳴りつける。
心の声(この人は何でも怒鳴りつければ良いと思っているんだ。普通なら出産後は女性ホルモンがボロボロに崩れているのに一体何を考えて物を言っているのだろう。それに言ってる事がちぐはぐ。全然意味不明。あほらし。)
側で一部始終を見ていたナースは私に「本当に彼女は貴方のお母さんなの? もしそうなら、普通だったら出産後の妊婦に怒鳴ったりはしないわね。」と言ってきた。
そんな時一人のナースがやってきて,私に日本での風習を聞いてきた。
ナース「日本では赤ちゃんが生まれた時、どんな事をするの?」
私「へその緒を取っておくんです。」
ナース「へその緒ね。わかったわ。」
するとナースは何処かへ行ってしまった。
しばらくして、さっきのナースが、ジップロックの袋に二重に入ったへその緒を持ってきた。
それも、生。
そのへその緒は 4、50cmはあると思われるへその緒をとぐろ巻きにして持ってきた。
心の声(え!?何でフランクフルトみたいな物を持って来るんじゃ?)
そのへその緒はどうなったかと言うと、家の冷凍庫に保管した。
この件以来、私は米国で出産する時は決してへその緒をくれなんて言わない事にした。
さて、そのへその緒はどうなったかと言うと引越しする時に捨てるのを忘れてた。例の冷蔵庫は私達が売却した家に着けて売ったので、多分そのままだと思う。
ウインナーと思って食べられてるのかも。


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