後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

イボをとるぞ!


アッキーのいぼは、そこだけではなかった。
左手の人差し指の側面にも二つあったのだ。
お風呂に入るたびに、イボをいじくっているので私が「アッキーはイボが気になる?じゃぁ、イボをとりに病院に行こうか?」と言うと、軽く「うん!」と言ったので次の日に行く事にした。
次の日、朝からお弁当とお茶を持って病院へ行った。
皮膚科に行き、アッキーは自分の名前が呼ばれるまで、ずっと絵本を読んだり、お茶をすすったり、おにぎりを食べたりしていた。
やっとアッキーの名前が呼ばれた時、アッキーは「はい!」と言いながら「ママも来てくれるんでしょ?」と私の袖を引っ張りながら診察室に入った。
中に入ったアッキーはとても嬉しそうだ!
だって、医師は女医さんで、しかも美人!
芸能人に例えると江角マキコにそっくりだ。
アッキーは、早速ハッピーダンスをしまくる。
そして、手を見せながらも、アッキーの瞳からはラブラブ光線が出ている。
天使の微笑みを見せながらウキウキらんらん!医師からも「アッキー君て言うんだ。かわいいね。」と言われ、気分は鳥になったようだ。
しかし、医師は「この笑顔が消えるのが怖い。お母さん、これからアッキー君のイボをドライアイスで焼きます。このイボはウイルス性なので焼かないとなおらないのです。二週間に一回イボを焼きに来ていただきますので、覚悟して下さい。」と言ってきた。
そんな事とは露知らず、アッキーは多分痛い目に合うのは私らしく思っていたようだった。
だって、その証拠にアッキーは天使の笑みを浮かべながら、医師の方に私の手を差し出していたからだ。
私はアッキーを足で挟んで動けないように固定した。
腕もしっかりと固定させてみた。
アッキーはまだ笑顔だ。
医師は少し躊躇しながらも液体のドライアイスをイボに着けた。
アッキーは「う@#$%~」と声にならない叫び声をあげていた。
これが三回もあった。
この日、アッキーは家に帰るまでずっと泣き通しだった。
それから二週間後にまた同じ病院に行った。
アッキーは泣かないと私に言った。
確かに泣かなかった。
診察室に入っても泣かなかった。
でも先生の手がアッキーの手をとった時泣き出した。
またまたアッキーの叫び声が響き渡った。
それからまた二週間後に、病院へ行った。
アッキーは「今度こそ泣かない。」と言ってきた。
でも大人でも泣きたくなるくらいにジリジリと痛くなって来るというのだ。
アッキーは女医さんの顔を見ながら歯を食いしばった。
でもやっぱり怖いのだ。
女医さんに自分の手をとられただけでまた泣いてしまったのだ。
アッキーの男としてのプライドが少し砕けたのだ。
診察が終わるとアッキーは私に「また泣いちゃった。」としゃっくりをしながら泣き続けた。
でも私は「アッキーはすっごく頑張ったと思うよ! 後少しでイボともバイバイ出来るんだよ。頑張ろうね。」と言ってアッキーを励ました。
そして4回目になった時、アッキーは皮膚科の待合室に座りたくはないと言い出した。
そこで、少し離れた小児科でアッキーと絵本を読みながら待った。
アッキーのイボもほとんど分からなくなって来た。
アッキーの名前が呼ばれ、アッキーを抱きかかえて皮膚科の診察室に行った。
すると、女医さんはアッキーの手を診て「今日はジュッはナシよ。よ~く頑張ったわね。」と言われた。
アッキーはほっとしたような顔をしていた。




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