Secret

PR

Profile

Esprit*

Esprit*

2007.09.14
XML
テーマ: 愛しき人へ(899)
カテゴリ: カテゴリ未分類



私達のコミュニケーションの中に「Hug」が入ったのだ。
抱きしめる・・というよりは、軽くぎゅっとする、そんな感じ。
会って、話して、別れるときに、
最後にちょっとだけ先輩に「Hug」してもらえた。
先輩はまだ少し抵抗がある様子だったけれど、
私は幸せいっぱいだった。


私が職場が休みの日。
先輩の仕事が終わる時間に合わせて私は外出した。

ちょっと車を走らせたところにある、とある海岸。
サーファーの客に穴場のスポットを聞いていたのだった。

「今日は満月だから見られるといいな。」

「台風が通った後とかの方がよく見えるらしいよ?」

携帯でそんな連絡をとりながら、
私はコンビニで小さなケーキを2個買って、
待ち合わせの場所に向かった。
先輩は10分くらい遅れて海岸のパーキングにやってきた。

「あれ?先輩、会社帰りじゃないの?」

車から降りてきた先輩はメカニックのツナギの姿ではなく、
Tシャツにジーンズ姿だった。



そう言って、先輩が私の車の助手席に乗り込んできた。
最近のデートはもっぱら車の中だ。
音楽をかけ、他愛もない話をして二人で時間を過ごす。
お互いが車が好きだから、車の話や、職場の話、
中学の部活の頃の話、話題には事欠かなかった。


高校生時代の話になると先輩は少し口をつぐむ。
卒業アルバムを見せた時なんかは押し黙ってしまったほどだ。
何かトラウマにでもなっているのだろうか。
だから、私もなるべくその頃の話は避けるようにしていた。

夜光虫はその日は見ることができなかった。
雲が多くて、月光があまり見られなかったのだった。

「ざんねーん。また次回かな?」

そういう先輩に私はさっきのミニケーキを差し出した。

「ん?何?買って来てくれたの?」

「えーと、先輩の誕生日、1ヶ月前に終わっちゃったけど、
 1ヶ月遅れで26歳おめでと~う♪」

先輩の誕生日はもう過ぎてしまっていたけれど、
何かの形でお祝いをしたかった。
コンビニのケーキじゃ何も色気もないけれど・・。

それでも二人で小さなケーキを食べた。
食べるのに2分もかからなかった。

「ありがとな。」

「はい。」

そう返事した私に先輩が両腕を広げてくれた。

「おいで」

「え・・・」

先輩から腕を開いてくれたのは初めてだった。
突然のことだけにどうしていいのか分からない。
私は運転席にいて、ハンドルが邪魔して先輩のところまで届かない・・。


「後ろの席なら、サイド(サイドブレーキ)もないから大丈夫かな。
 後ろにおいで。」

言われるがまま、私は先輩に連れられて後部座席に移動した。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.09.15 04:10:04


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: