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きょうは
「パチャママの贈りもの」という映画を観てきました。
"パチャママ"とは、インカ帝国の末裔 アンデス先住民の言葉で"母なる大地"という意味だそうです。
日本人の監督が6年の歳月をかけて
南米ボリビアのアンデス高地にある 果てしなく続く塩の大地、ウユニ塩湖で 堆積した塩を黙々と切り出し
生活の糧としながらも 心ゆたかにくらしているケチュアの父子。
少年 コンドリの目を通して 季節の移ろいとともに大人となっていく過程で体験する 祖母の死、 友人の引越し、 リャマを連れての片道3ヶ月に及ぶ徒歩での塩のキャラバン、 そして初恋。
アンデスの澄み切った青空 ふりそそぐ太陽 どこまでもわたる風 漆黒の闇 乾燥した台地。
テレビも ラジオも 冷蔵庫も パソコンも 電灯も 映画館も 漫画も 雑誌も 新聞も ビルも 信号も 運動靴さえない生活。
いまの私が生きていて 当然のようにおもっているもの そのほとんどが無い生活。
旅のほとんどは 野宿。
大地に毛布をしき 岩かげでたき火をして暖をとり トウモロコシの粉やあわのような穀物を鍋で煮ただけの簡素な食事。
それでも 出会う人々とのやさしいこころの交流。
だれかが困っていると 声を掛け合い "お互い様"と 笑顔で手を差し伸べる。
かれらの物質的には 一見不足していると見える日々を 豊かに満たしていてくれているのは、
誇りを持って生きること、自然と共生して生きること、家族、コミュニティーの一員として生きること、
先祖からの智慧を大切にすること、
そしてなにより すべてを与えてくれる"母なる大地 パチャママ"への感謝。
2010年 いま 私が生きているこの地球上で
同じ時を刻んでいるこの時も
生きることに これだけ真摯に向き合っている人たちがいる。
私たちは 生きることに必要なものそのすべてをパチャママから与えられています。
サポートされています。
見えるものも 見えないものも すべて。
本当に必要なものは 何なのか。
過剰なものは 何なのか。
2本しかない手に有り余るものは やはり 持てないのに。
どこまで 奪うと気がすむのか。
感じて 体感して 考えることは たくさんありそうです。