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枯れ葉に混じって見えにくいですが、(写真)はイノシシの糞です。辺りは小便の臭いも立ち込めていて、つい先ほどまでいたらしい気配。どうやら私たちが登ってきたのを察知して、早々に場所を移動したようでした。尾根道から少し外れた斜面の中でしたが、保護区で普段はハンターが来ないところなので、こんなところで寝たりもするのかと思いました。 で、足跡とともに獣の糞は猟のいい手がかりになります。新しければ近くにいる可能性があるし、古くてもたくさん落ちている場所は、そこがよく群れる場所であることを示しています。以前は、共猟でメンバーが集まらない時はカモやキジを撃ちに行ってましたが、最近、足跡や糞を頼りに単独忍び猟の真似事をしています。これで獲れたらすごいんですが、獲れなくても家の裏山に出てくるシカの行動パターンをあれこれ想像するのは楽しいもんです。いつか獲ってやるぞってね。 登山をしていても、登山道で鳥や獣のいろんな糞を見ることがあります。いつだったが北アルプスを歩いている時に、先頭の人がサルの糞を踏んでしましました(高山では登山道脇に用足しに入って、人糞を踏み黄金の○足になってしまうことも。水がないので泣くしかありません)。真新しい糞で、しばらく先にサルの群れがいて私たちと睨み合いになり、ちょっと怖い思いをしたものです。
2007.01.31
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(写真)は土砂災害の跡じゃありません。先日の広域有害駆除の時に見つけたイノシシの掘り跡です。2本の松の木はもう根元がぐらぐら。来期、もしまたここへ来たら多分立ってないんじゃないかと思えるほどでした。同じような掘り跡はこの周りにいくつもあって、この辺りでのイノシシの多さがうかがえました。 で、ニホンジカの有害駆除とはいえ、イヌがイノシシを追い、追われたイノシシが出れば当然みな撃ちます。私の地方ではイノシシはシカに比べるとはるかに好まれ、専用のおりをかけているハンターも少なくありません。おりは小さいものまでみんな獲ってしまうので、銃でイノシシ狩りを楽しんでいる向きには、あまり歓迎されません。けれど、銃と比べると肉の傷みは全くありませんから業者にも好まれ、「1度おりをかけたら止められない」とよく言われます。 おりは、網わなの免許がなければかけられません。私も免許は持っていますが、今期も登録をしてないので使うことはできません。野生獣の肉が欲しいのはもちろんですが、それは射獲する楽しみとセットになってのこと。追い詰めたり、踏み出したりして獲物を探す知恵比べ、見つけた獲物を射止める腕比べ、家畜とは違う味比べ、夕べの酒とは違う飲み比べが面白いんです。おりに経験や技術が必要ないと言ってるわけじゃありません。猟はプロセスを楽しむものだと言いたいだけです。
2007.01.30
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(写真)は、シカの食害防止用の防護ネットです。ヒノキの植林をした公有林などを谷ごと囲い、ネットの中にシカやイノシシが入り込むのを防ごうという仕組みです。高さは優に2メートルはあり、要所要所に出入り口が設けてあります。保護区だからない、猟場だからあるということはありません。 で、猟場でネットがある場合、この中で猟をするか外でするかはとても重要です。本来、ネットの中には獲物はいないはずですが、倒木がネットの一部を押し下げていたり、経年劣化で破れた部分があったりして、木を守るはずが、獣たちの絶好の餌場になっていたりすることもあります。獣たちはその出入り口をよーく知っています。 さて、ネットの外で猟をする場合、ネット際に追い込むと猟は楽です。急斜面では獲物はネット沿いに上か下へ移動することが多く、どちらかのタツマに必ずかかります。5連発の自動ライフル撃ち尽くして1人で1度に5頭獲ったという人の話もあります。2度は聞きたくない自慢話です。ところが、これが内側だと事情が違います。イヌに追われ、ネットの外へ出られる場所は限られているはずなのに、広い谷の中を縦横無尽に走り回り、いつの間にかイヌがまかれています。足跡を辿ってみると、こんなとこ跳んだんかいっていうところを飛び越えてネットの外へ出てます。野生の力です。
2007.01.29
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私の住んでいる地域の今期最後の広域有害駆除が27日にありました。結果は初回(昨年12月)にニホンジカ26頭、前回(1月13日)に21頭、今回15頭。近隣市町村が駆除隊を編成して3年目の取り組みですが、毎年、後半になるほど捕殺数は減ります。今猟期もあと2週間、残された猟期はそれぞれの猟友会、グループごとに猟を行うことになります。 で、(写真)は今回私が班分けされたタツマへ向かうメンバーの一部。先頭はこの保護区の地元の案内人、2番目が勢子です。5人ともライフルで、この後稜線へ出て、谷を囲み、イヌを入れました。私はというと、尾根へ出る前の分岐に立ち、谷底の沢にいる人たちとの中間に付くいわゆる中タツの1人。「来る時は尾根沿いに群で来る」と言われましたが、どうみても捨てタツっぽいところで、大汗かいて8合目まで登った割りには―というところ。私も含めて中タツに入った数人は、稜線組と谷底組の銃声をただただ聞くばかリでした。 さて、実際に仕留めたのは沢底で3頭、谷で1頭と私の班では計4頭でした。沢底で顔見知りのハンターの言うことに、「ライフルも弾代上がってなあ、1発350円よ。もったいないからあまり撃たなんだ」って嫌味かよ。しかし私の弾、ライフル弾と同じ値段なんて、やっぱ高い(泣。
2007.01.28
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狩猟をテーマにしたHPやブログでは昨年来、狩猟用装弾の値上げがたびたび話題になってます。もちろん、私のところも例外ではありません。トラップ射撃に使われるナナハンと呼ばれるサイズだと25発で800円ぐらいからあるのに(狩猟では鳥だとキジバトぐらいしか撃てません)、狩猟用の5号(キジやカモの近射)だと10発で2000円もします。 で、(写真)は20番のサボットスラッグ。イノシシやシカなどの大型獣用で、左のウインチェスターが1発350円です。右のレミントンは残弾(前猟期からの打ち残し)で、300円くらいだったと思いますが、今は問屋に入ってこないとかでお店にありません。写真には載ってませんが、その店では20番のサボットスラッグはフェデラルというメーカーとウインチェスターの2種類しかありません。それまで1番安かったフェデラルはなんと390円に値上げです。弾の値段って一体どうなってるんでしょう? さて、ウインチェスターですが、これ、お店の在庫です。私と同じ銃(20番散弾銃身で半分までライフリングがある)を使ってるこの店の顧客はあまりいないようで、在庫の減りも早くはありません。この際、買いだめしようかな。でも、これじゃ体調が回復しても、懐が寒くてまた具合が悪くなりそうです。27日は今期最後の広域有害駆除。
2007.01.26
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鍋の中に入った深皿入りのシカモモブロック―。なんかのおまじないみたいですが、(写真)は、皿から凍った肉をはがす私なりの裏技です。もっといい方法があったらどなたか教えてください。 で、私の場合、背ロースは血肉なら血抜きして、血を引いていなければしばらく冷蔵庫で寝かせて、ほぼ100%焼き肉で食べます。スネ肉は場所的に血を引くことはほとんどないので、これも冷蔵庫で寝かせて筋を取って100%ジャーキーにします。 残ったモモ肉や肩肉は血肉になることが多い場所です。共猟での肉の分け前はだれかがいらないと言わない限り、頭数で完全に等分です。この時、血肉とそうでない肉は別のビニール袋に包んで分けておきます。モモ肉は背ロースに比べれば硬いですが、血を引いてなければ焼き肉でも十分いけます。その「いい肉」を保存するのにどうするか?私は凍らせて真空パックしています。 さて、ここで大事なのは先に凍らせることです。真空パックしてから冷凍すると、肉の中の水分が後で凍るため、パックの中に空気が入ってしまいます。(写真)は凍らせた肉を皿からはがすのに、接触してる部分だけを解かすため、熱したダッチオーブンで皿を温めているところです。きちんと保存しておけば焼き肉といわず、何にでも使えます。
2007.01.25
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猟期中は、体調管理には気をつけているつもりですが、22日の午後から激しい悪寒に見舞われ、23日はダウン。冷蔵庫で漬け込み中のジャーキーを気にしながら、布団の中で何もできずにうなっていました。インフルエンザではなかったようですが、たちの悪い風邪を引いたようです。きょう(24日)になって回復傾向、やっと食べ物の味もわかるようになってきました。 で、27日は今期最後、4回目の有害鳥獣広域駆除です。体調が万全にならないと前日になって欠席の連絡を入れないといけませんが、今のところ、参加の方向です。仮に私が参加できなくても、今回は私の班からもう1人でるので、支部の面目はなんとか保てるでしょう。 さて、(写真)は広域有害の時、現場で配られる腕章です。以前、白い腕章を紹介したことがあったと思います。あれは、猟期後、まだ銃猟ができる3月、許可を得て自分の居住地で有害駆除を行う場合に使います。広域の駆除は、自分の居住地以外の場所で、ハンターが市町村の枠を超え協力して行うものですから、それとは別の従事者証を掲げて参加します。当然、その日の猟が終わると回収されます。 27日はこの間とは別の保護区。獲れるところで知られています。でもこの分だと行けないかも。
2007.01.24
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(写真)は今期3回目のシカジャーキー作りのひとこま。スライスしたスネ肉をバットに入れ、ソミュールに漬け込んでいるところです。ここで大事なのは、スネ肉をできる限り薄くスライスすること。温薫では肉そのもに熱をかけるわけではなく、温かい煙を当てるだけなので、保存性を考えると薄めに切るのがいいでしょう。もちろん、しっとり感のある半生タイプに仕上げようと思うなら、モモ肉を使ってやや厚めするという手もありです。 で、(写真)で白く見えているのは筋(すじ)です。煮込み料理などでは全くといっていいほど気にならない筋も、ジャーキーでは厄介です。表に出ているものは極力取り除きますが、筋は肉の繊維の中にも入り込んでいて、無理に取ろうとすると肉が裂けてしまいます。ですから、その後の乾燥の過程などでも、取れるところは取るようにしています。 さて、この状態で一昼夜冷蔵庫に入れて肉に味付けをします。ジャーキーの場合は塩抜きはしないので、ここで味が濃すぎると変更するのは大変です。1つ取り出してペーパータオルで水分を拭き取り、電子レンジで加熱して食べてみると、完成後の大体の味を想像することができます。味が濃すぎたら、ソミュールを水で薄めるという手もありますが、味にはむらが出るようです。
2007.01.22
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不評のブログ管理画面、楽天側が利用者の声を容れて、見直しの方向を打ち出してますね(19日付)。ぜひ、よりよい方向へもっていってもらいたいもんです。そのためにはやはり、利用者の声に耳を傾けるべきでしょうね。スタッフのみなさんの健闘を期待します。 で、(写真)は、シカ背ロースの焼き肉。鍋がパエリア鍋なのはご愛嬌。背ロースはとても軟らかく、淡白でおいしい部分です。昔はみな、刺身で食べたということですが、私は野生動物は魚も含めて生食はしません。年に1回、イワナを釣って骨酒を飲む―という山登りをしていますが、イワナには腹を割いた時、背骨の辺りにながーい寄生虫がいることがあります。ヘビでさえ食うという悪食で知られる魚ですから、頷けます。 さて、焼き肉はジビエに限らず好きです。タレに漬け込んだ韓国風のプルコギより、焼いてからタレをつけて食べるのが好きです。タレはおろしたニンニクをしょう油で溶いただけのものが、甘くなくあっさりしていて好きです。牛もマトンも、もちろんシカも。プルコギもそれはそれで子どもたちが好むので、シカ焼き肉の時はタレに漬け込んだものとそうでないものを2種類用意します。でも、私が食べるのは漬けてない方ばかり。次の日、職場で「夕べは焼き肉かあ」と言われます(汗。
2007.01.20
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(写真)はシカカツ、夕べの肴です。きょうのテーマとは何も関係ないです。作り方も簡単です。やや薄め(硬いから)の一口大に切って普通にパン粉をつけて揚げるだけ、好みで塩コショウで下味つけても構いませんが、血肉じゃなければ(血抜きはします)みんなトンカツだと思って食べます。逆に言うと、それだけジビエらしさがないということにもなりますけど。ご飯のおかずにもよく合います。 で、ブログ管理画面のリニューアル、評判悪いですねえ。利用者の声もいくつか拾い読みしましたが、「使いにくい」という不評の嵐ですねえ。私はパソコンの知識も技術もあんまりないので、旧画面でも大分戸惑いましたが、紆余曲折を経て旧画面に馴染んだ分、今の画面、とっつきにくいです。前の画面に戻してほしいけど、それなりの狙いと判断があってのことでしょうから、無理だろうなあ。 さて、私としてはこういう模様替えよりも、ブログを書き溜められる機能を追加するようなリニューアルをしてほしかったですねえ。例えば出猟すると、その日は大抵夜までパソコンに向かわないので、前の日に書き溜めた分を日付が変わった時点でアップできるような機能。ブログという趣旨からは外れちゃうかもしれないけど、切れ目なく更新できるでしょ。ちょいと虫のいい話かなあ。
2007.01.19
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(写真)はジャーキー用のソミュール(漬け汁)を作るところ。使ってる鍋はもちろんダッチ・オーブンです。10インチで足と、蓋にふちのないキッチンタイプです。 で、中に入ってる材料で写真では分からないものは塩、しょう油、みりん、ブラウンシュガー、赤ワイン、粒コショウ、ニンニク。これらを水1リットルに好みで入れます。おおよその目安は、塩は70グラムで砂糖はその半分ほど。しょう油は30CCでワインはその倍程度。辛くしたければタカノツメを増やし、味を濃くしたければしょう油と砂糖を増やしていけばいいでしょう。 さて、火をかける前に味をみて、よさそうなら蓋をして弱火で沸騰するまで煮ます。一煮立ちほどで火を止め、自然に冷めるのを待ちます。ダッチ・オーブン以外の鍋ならもう少し煮てもいいかもしれません。冷めたら、バットか別の鍋に移して、筋や脂を極力取ったスネ肉を薄切りにして入れ、冷蔵庫で一昼夜ほど漬け込みます。 スモークサーモンだと、多めの塩や砂糖を直接魚に擦り込み、水に晒して塩抜きをしてから煙をかけますが、ジャーキーでは塩抜きはしません。ですからスモークも大切ですが、ソミュールはそれ以上に大事で、味はソミュールによって決まると言ってもいいかもしれません。ぜひお試しを。
2007.01.18
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山ネタが続いたので料理ネタ。その中でも材料ネタ、レシピネタ、調理ネタのどれにするか迷って結局ツールネタ。(写真)は私が薫製の時に使っている市販のスモークウッド(チップを固めてスティック状にしてある)各種です。 で、薫製には30度くらいまでの低温で行う冷薫、70度くらいまでの温薫、それ以上の高温でいぶす熱薫があります。冷薫の代表格がスモークサーモンで、最も手間がかかり難しいスモークです。私はジャーキーを比較的容易な温度で作っています。 薫製のタイプにかかわらず、チップやウッドにはクルミやサクラ、ナラなどの広葉樹を使います。始めたばかりのころは公園でサクラを切ったなどと聞くと枝を貰いに行ったりしてました。当時はチップが手に入りにくく、便利なスモーカーも売ってませんでした。今はホームセンターですべてそろいます。 さて、チップには種類の違うものやザラメ、ハーブなどをブレンドして使えるというメリットがありますが、直接火を着けられません。また、燃えた分は逐次足さなければならず目が離せません。ウッドは1度火を着けると線香のように燃え続け、折って必要な分を必要な時間だけ使えるので、チップより割高ですが、私は最近はウッドばかり使ってます。色付きや香りがそれぞれに異なり、ジャーキーに関して言えば、何を使っても失敗なくおいしくできます。ぜひお試しを。
2007.01.17
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私は汗かきで暑がりなので、通常の登山(銃を持たない)では春から秋まで、上着はナイロンのシャツ1枚です。アウトドアはレイヤード(重ね着)が基本ですから、冬はこの上にインナーフリースのついた防寒ジャケットを着るだけ。小屋に着いたらストーブに当たってシャツを乾かします。 で、猟場ではどうかというと、これとは全く違う着膨れ状態です。猟場を大きく移動するか引き上げるかするまで車に戻ることはありません。登山のように一定のペースで歩き続けることはなく、汗をかいて猟場に着いたら凍えるほど待ち続け、獲物が獲れたらまた大汗をかいて解体するという不規則な運動を繰り返します。試行錯誤の結果、私は防寒対策に重点を置き、結果、着膨れです。 さて、(写真)は午前11時ごろ。獲物を射止めた後なので、ちょっとゆとりもあってシルエット撮ったりしてますが、この時刻になってようやく影ができるようになった場所です。私は沢の中腹にいたのでこれでもまだいい方で、下流側にいた人はこの時間でもまだ対岸の影しか拝めない状況です。シルエットはのほほんとしてますが、気持ちははやり今度は油汗。弾がどこに当たってるか分からないので、早く獲物の放血をしたい、けれど、イヌがまだシカを追ってる可能性があって勢子から「タツマ解除」の無線が入らない―。 膝撃ちをしたのがよかったのか、弾は胸に近い首に当たっていて背ロースは無事。腸も破れていませんでしたが、腹腔にはかなり血がたまっていました。でも、幸運が重なった猟でした。
2007.01.16
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(写真)の中央に1頭、8時の方向に上下並んで2頭シカが寝てます、分かりますか?―うそです。こりゃ、岩。13日にシカを獲った「対岸」の山です。当たり前ですが、斜面は下になるほど谷は狭くなるので射程距離も縮まり、私でも当たったんでしょう。群れで下りてくるのをいつ撃とう、いつ撃とうと待つのはせっかちな私にはちょいと酷です。 で、日が当たってきてようやく分かるんですが、斜面には肉眼で見ても分かるほど、足跡が十重二十重についていて、改めてシカの多さに驚かされます。前回(12月)は別の隊がここへ入ったそうですが、やはりこの沢で幾つも獲ったと今回の猟が終わった後に聞きました。獲物が多いというのも獲れた理由の1つでしょう。 さて、対岸にこんなに日が当たってるということは、狙ってる側は全くの日影です。タツマに着いたら息を潜めて身じろぎもせずに獲物が出るのを待つのが鉄則ですが、そんなこと言ってられません。着いてしばらくは、山道を歩いてきたわけですから汗もかいてるし体も温かいです。この汗が引き始めるともう寒くてどーしよーもありません。足踏みしたり、10メートルくらいのところを何度も行ったり来たりして体を温めます。そしてイヌが放され、獲物が狩り出されるのを待ちます。こういう猟はほんとに待つ時間が長いのです。
2007.01.15
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今期2頭目。13日、通常は狩猟が禁止されている特別保護区での広域有害駆除での猟果です。前回(12月)とは別の場所で、こっちは比べものにならないほどたくさんのシカがいました。イヌを使った巻き狩りですが、イヌの働きよりも獲物の絶対量の差が猟果につながったみたいです。 で、林道から枝分かれした作業道へ。沢沿いに走るのを撃つということで、その沢には私を含めて6人が入りました。このうち4人が作業道から、残りは谷底の河原で狙います。作業道にいる私と河原にいる1人がスラッグ弾、ほかはみんなライフルです。作業道からは対岸の斜面を跳ぶシカも撃てますが、対岸はライフルの人たちに任せて私は河原への撃ち下ろし。見通しバッチリ、いつでも来いです。全員がタツマに着くまで、つまりイヌを放すまでにおよそ1時間。日影の雪の中で足踏みして(寒い)待ちます。 イヌをかけてさらに1時間、中流にいる私の耳に上流と下流から次々に銃声が届きます。「なーんだ、こっちにゃこねーじゃん」とスネかけてさらに30分余り、作業道にも日が当たり出したころ、河原じゃなくて対岸をシカの群れがしかも、尾根から下りて来ます。スラッグの有効射程距離は100メートル、対岸まではどうみても200メートル以上あります。おまけにわたしの腕じゃ―。「えーい、当たらなくても上か下で止めてくれるさ」ってんで撃った2発目が命中。なーんと、こんな遠いの獲ったの初めてです。デジカメジンクスも見事に崩れ、一安心。とーぜん、ライフルの人たちも獲りました。
2007.01.14
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(写真)は一昔前のタイムマシンではありません。私が燻製を作るのに使っているスモーカー(米国製)です。最初は一斗缶、次はドラム缶で手作りし、スモークハウスも考えましたが、持ち運びができて耐久性も高いので、もう手放せません。 で、私が燻製を始めたのは20代の半ば、もう15年以上前です。渓流のルアー釣りが「そんなんで釣れるんですか」と言われていたころ。登山もしていたので、川で釣ったイワナやアマゴを山での酒の肴にするためでした。もちろん、銃にも狩猟にも興味はありましたけど―。 さて、魚の燻製から入ったので、今作ってるシカジャーキーのような獣肉を使った燻製をするようになったのはここ数年でし。もっとも、ゆで卵でもハムでも軍手でも、やろうと思えばなんでもできます。 小型の魚で腹を開いただけのものは、塩とブラウンシュガーを擦り込んで煙にかければ完成ですが、ジャーキーではソミュールと呼ばれる漬け汁を作ります。水1リットルに塩、砂糖、セロリ、香辛料、ワインなどを好みで入れて煮込んだ出汁です。これに、薄切りにした肉を一昼夜漬け、網に広げて冷蔵庫で1日乾燥。さらに編みかごに入れて屋外で風乾、そしてスモーク、仕上げに天日に干して、完成―というのが大まかな流れです。もっとも、シカを獲るのが大前提ではあります(笑。あす13日は、特別保護区での今期2度目の広域有害駆除です。獲るぞー。
2007.01.12
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ボルシチの写真でダッチオーブンの話。(写真)はできたてですが、私はダッチオーブンで作った料理はすぐに皿に盛りきってしまうか、別のアルミ鍋などに移します。よーく見ると、ボルシチが入っているのはダッチオーブンじゃありません。 で、どうしてそういうことをするかというと、ダッチオーブンは料理の保存には向いてないからです。残った料理に含まれている水分や塩分が錆の原因になるからです。ある程度使い込んで、鍋に脂が染み込んでくると、そんなに気を遣わなくてもいいんですが、初おろしをしたころからそうしているので、今では癖みたいな部分もあります。 さて、ダッチオーブンを使い始めるにはシーズニングという慣らしが必要です。鋳物ですから密度が粗く、鍋の表面には目に見えない細かい無数の穴が開いていることになります。買ったばかりのダッチオーブンには防錆用のワックスが塗られているので、これを水だけで丁寧に洗い、くず野菜などを焼いて徐々に馴染ませていきます。使うごとに油が染み、やがて「ブラックポット」といわれる状態になります。洗剤を使って洗うことはありません。焦げ付いてもスチールウールは使わず焼き切ります。衝撃にも弱いので乱暴な扱いは厳禁です。洗ったら空焼きをしてオリーブオイルを薄く塗っておきます―。と、こんなに面倒臭いので、忙しい主婦には敬遠され、料理が趣味のアウトドアオヤジに好まれるのです。
2007.01.11
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暮れに獲ったシカがデカかったのと、出猟人数が少なかったために肉の分け前が多く、1頭でも未だにシカ肉料理には事欠きません(笑。(写真)はサワークリームをのっけて食べるボルシチです。ダッチオーブンが最も得意とする煮込み料理です。時間はかかりますが、手間はかかりません。材料を入れて煮込むだけです。ジビエ料理は私の担当なので、早く帰った日に作り始めても食べられるのは10時ごろだったりして、子どもにはちょっとかわいそうです。だって3時間は煮込みます。 で、ボルシチは一般に牛すね肉を使います。私はいつもシカすね肉はジャーキーに使うので、残りはというとバラ肉しかありません。余分な脂を取り、大きめの角切りにしても、3時間に煮るとさすがにちっちゃくなります。ジャガイモも溶けて小麦粉など入れなくてもとてもクリーミーです。 さて、ボルシチといえば、ビーツ(赤蕪)も欠かせませんが、年が変わるとさすがにもうスーパーなんかにはありません。今回は普通の蕪を使いましたが、やっぱり独特の赤味は出ないもんです。仕事の帰りに寄った八百屋で聞いたら、今年はビーツの入荷が少なかったということです。ニンジンもジャガイモも自家製(作ったのは親)ですから、今年はビーツも作ってもらおうかななんて新春早々、虫のいいことを考えてる放蕩息子です。
2007.01.10
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8日、今冬1番の寒さ、そして大雪の後という出猟で、1頭の成果も上げられたなかったのは多分、私たちのグループだけ―と、思えるほど行く先々で逃げられ見事にボウズでした(泣。 で、出猟したのは最初3人、途中から1人加わって4人。犬を使わず、無線で連絡を取り合いながら雪の上の足跡(とう)を辿り、追い詰めるという方法です。暮れの30日に1頭を仕留めたのと同じ方法なのですが、雪がある分、とうの判別が楽だし古い、新しいの区別も容易なので、無雪状態とは比べものにならないほどハンターには有利なのです。が、獲れない時は獲れません。 さて、私たちのグループは猟果にかかわらず、出猟するといつも同じ飲食店で慰労会をします。獲れてれば、解体作業の慰労も兼ねる訳で、獲れたての一部を焼き肉やかつにしてもらい肴にします。ジビエがない時は、(写真)のような野沢菜漬けをつまみながら、料理が出てくるのを待ちます。野沢菜漬けといえば長野の冬の風物詩。家庭ごとお店ごとにさまざまな味があり、競うようにして作ります。 (写真)も女将さん自慢の野沢菜漬けで、この日はこれをつまみながら、八宝菜が出来上がるのを待ちました。たまにゃあ、こういうベジタブリッシュな宴会もいいでしょう。えっ、でもこの間は野菜炒めだったし、その前は焼きそばだったし―。結局、獲れてない方が多いじゃん。
2007.01.09
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6、7の両日、長野県は注意報や警報が出るほど、今冬始まって以来の大雪です。きのうもきょうも出猟していたグループがあって、きのうは雨交じりの雪の中、きょうは吹雪の中、ご苦労さん。とは言ってみたものの所詮、仕事で猟に行けない貧乏暇なしハンターの負け惜しみ。8日は休み、天候も回復の方向、行きまっせ。 で、天気が悪いのでジャーキー2回戦の風乾(ふうかん)ができず、冷蔵庫で「寝たきり」です。風乾というのは、ジャーキーに限らず燻製を作る時の工程の1つで、網かごなどに入れて風に晒します。ですからイワナなど腹を割いただけの魚でも、でかいニジマスを三枚におろして作る時も行います。こうすることで、煙の乗りが良くなるといわれています。また、日光に当てることで雑菌の繁殖を抑える効果もあるようです。 さて、(写真)は、薄く引いたシカ肉をソミュールといわれる漬け汁に漬け、冷蔵庫で寝かせている状態です。私の場合、通常、両方とも一昼夜を目安にしてます。風乾は半日から長くて1日で、あまり行うと乾燥し過ぎて煙が乗りません。冷蔵庫でも徐々に乾燥は進むのでなんとかしたいところではあります。これで、明日猟に出ると、冷蔵庫に3日置くことになるなあ。だからといって、雪の後、絶好のチャンスをふいにするのは惜しい―。こんなことで悩んでるなんて新春からおめでたいと、われながら思います。
2007.01.07
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フラッシュが十分飛んでないんで見えにくいかもしれませんが、シカ背ロースのローストです。周りは香ばしく焼き上がり、中はジューシー。冷めても美味い肉料理として、ハムとともにオードブルには欠かせない一品ですが、家庭で作ろうとするとなかなか手間が掛かります。しかし、せっかく獲った肉、手間を惜しんでちゃおいしく食えません。 で、私はどうやって作っているかというと、ダッチオーブンを使います。理由は、蓋の上から加熱することで、鍋全体をまんべんなく温め、肉の中まで火を通すことができるからです。下からの加熱のみだと、どうしても肉の中まで焼けてしまい、焼けた肉の塊になってしまうからです。背ロースは小さいからまだいいですが、もも肉でやったら大変です。 さて、作り方は簡単。肉にニンニクや香辛料を擦り込み、しばらく馴染ませます。ダッチオーブンの蓋を裏返し、オリーブオイルを引いて表面にしっかりと焼き色をつけます。こうすることで、肉のうまみが封じ込められるようです。肉を鍋に入れ、下からはごく弱火(ガスレンジ)、蓋の上には豆炭などを置きます。時には下からの火を止めて構いません。肉の大きさにもよりますが、途中で蓋を開け、金串を刺し、抜いて唇に当て、熱くも冷たくなければ出来上がりです。(写真)の肉で15分の加熱です。注意しなければいけないのは、豆炭を使うので換気を十分にすることと、使い込んだダッチオーブンで蓋に縁のあるタイプを使うことぐらいです。ぜひ、お試しを。
2007.01.06
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前回の、今猟期初シカゲットのブログに多くの書き込みをいただき、ありがとうございました。猟に行ったのは3人でしたが、肉は4等分し、もう1人分はいつもの飲み屋にお土産です。 で、2日の初撃ち・新年会の結果ですが、ボウズでした(泣。前回は犬を入れずに全員で人勢子。ダメかなって思っていたところ、私のところに出て1頭取れました。初撃ちでは犬を入れいつもの巻き狩りスタイル。勢子によると4、5頭いたのにみんな逃げられたそうです。そこで、デジカメです。獲った獲物に銃を添えて写真を撮ろうと思って持っていきました。やっぱ、猟具以外のもの持ってくと獲れないのかも―。でも、今月は広域の有害駆除が2回あり、証拠写真を撮るのに必要ですし、今まではそれで獲れてました。うーん、このジンクスなんとかしたい。 さて、昨年獲ったシカ肉は冷蔵庫でしばらく寝かせ、スネ肉でジャーキー、背ロースはロースト、もも肉を焼き肉にし、もうなーにもありません。もっとも、ジャーキーは2回戦を乾燥中です。(写真)は、その1回戦をいぶし終えたところ。スジを切ったり、脂を取ったりと作業が面倒なので、犬を飼ってる人は餌にしてしまうそうですが、貧乏性の私は暮れから正月にかけて、酒の肴作りに精を出してました。ロースやももで作れば、こんなにごみっぽくなくて、もっと楽に大きなのができます。でも、場所に合った調理を選んで、ジャーキーは大体すね肉で作ります。
2007.01.05
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明けましておめでとうございます。昨年は、解禁1カ月が過ぎても四つ足が全然獲れず、ぼやきと嘆きのブログに懲りずにお付き合いいただき、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。 で、(写真)は昨年の30日、都合のついた3人で地元の山へ犬なしで「納猟」に行き、私が仕留めたシカです。2段角ですが、私が獲ったので頭は貰いました。自分が獲ったうれしさにも増して、「年内に1つも獲れなきゃ年越しの肴(ジビエ)がない」とみんな思っていたので、手柄をほめられたことの方がうれしかったです。 さて、シカは撃った場所で心臓を刺して放血し、無線で仲間を呼んで車のそばまで引っ張り出してきて撮った写真です。そ、そうです、デジカメを持って行くのを忘れ、撃ったその場で写真が撮れなかったのです(呆。思い返してみると、こないだカモを獲った時もデジカメを忘れ、車に戻ってケータイで撮影しました。どーも、撮影道具を持ってないと獲れるようです。よく登山に行くと、環境保護を呼びかける標語で「高山植物は撮るだけにして採らないで」などというのがありますが、なんか連想しちゃいます。 2日、新年会を兼ねた初撃ちです。2度あることはなんとやらです。私はあんまりげん担ぎをする方じゃありませんが、デジカメ持ってくかやめるか、こっちの勝負が気になる2007年の幕開きです。(新年も更新は緩慢です、あしからず)
2007.01.01
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