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ハコミ☆
[ハコミ・セラピー] No.1
~心を感じる・からだを感じる・自分を感じる~
「ハコミ」という言葉は、ネイティブ・アメリカン、ホピ族の言葉で、「本当のあなたは誰ですか?」という意味をもっています。現代の文明社会に生きる私達は、毎日の忙しさに追われ、「ありのままの自分を感じる」という基本的なことをすっかり忘れてしまっているように思えます。
自分のからだを感じて、「私、今どんな感じかな・・・」とか、自分の心を感じて「今、どんな気持ちかな・・・」なんてことをゆったりと味わうことが、随分失われてしまっているように思えます。
感じたくない感情や、消化しきれていない想い、毎日のストレスや、表現を押し殺してしまった自分・・・これらはすべて、頭の中では忘れてしまったつもりでいても、正面向いて向き合ってあげない限り、無意識の中にたまっていきます。そして、私達の無意識は、常にからだと密接なつながりをもっています。押し殺された感情は、肩や首の緊張として蓄積しているかもしれません。表現せずに飲み込まれてしまった言葉は、のどの筋肉を圧迫し、のどを痛めているかもしれません。傷ついた想いを感じたくない一心で心にふたをしてしまえば、肩が前にかがみ、呼吸が浅くなり、呼吸器官に影響を与えているかもしれません。心とからだは、常に密接につながっているのです。
ハコミ・セラピーでは、様々な形で現れる心とからだの表現をひとつひとつ感じていき、無意識とつながっていくことによって心とからだの統合をめざします。そして、そこから本来の自分を見つけていく、そんなセラピーです。言葉だけではなくからだからのメッセージに耳を傾け、ムーブメントや絵を描いたりすることを取り入れて、ひとりひとりのユニークな本来の表現を応援していきます。
私達は、本来誰もがいきいきと人生を送っていく可能性をもっています。その可能性が、私達が成長していく過程で様々な理由で規制され、抑制され、しまいには忘れ去られてしまうのは、とても残念なことです。「本当の自分」と出会うために、みなさんも「自分を感じる」ことを始めてみませんか?
▲ [ハコミ・セラピー] No.2
~「本当の自分」と「つくられた自分」~
「私ってこういう性格だから・・・」こんなような言葉を私達はよく口にします。私はアメリカに住むようになって、「私はなんて日本人なんだろう」ということを強く感じるようになりました。身のこなし方から話し方、姿勢や考え方、感じ方まで、「日本人の性質」のようなものが、私の中にしっかりと根付いている、そんなことに気がつき始めたのです。それまでは、私には私という個性があって、ユニークな存在なんだと疑うこともなく過ごしてきました。そして、その"個性"というものを考えるとき、「私はこういう性格だから・・・」という、私の中にも確固たる自分のイメージのようなものが常に存在していました。ところが、違う文化の中で暮らし始めたとき、自分が育った場所とは違う価値観や観念に触れ始めたとき私は、人はなんてたくさんのものを生まれ育った環境から与えられ、それを自分の一部として吸収しながら生きているのだろう、と痛感せずにはいられなくなりました。どの国にも文化にも、それぞれに特長があり、長所があり短所があります。その中で日本人、特に女性の未発達な部分というのは、やはり自己主張が弱い、それどころか、自分の意見をしっかり持とうとしない、という特長があげられると思います。もちろん、個人差はあります。しかし、何を隠そうこの私は、いつも人の意見や顔色が気になってしまって、自分の意見などは二の次、人の気に入るようなことばかり言うように気を配っている性格だったのです。いつもにこにこと笑みを絶やさない。人当たりが良く、人前で怒ることなどはとんでもない、大人しい日本人女性の典型だったのです。こんな私が、自己主張の強いアメリカ人に混ざって生活をする、それはもう大変なカルチャーショックでした。その内に、「アメリカ人って・・・よね」と、日本人の友達と方を並べて悪口大会が始まる始末です。もちろん、・・・の部分には、気が利かないとか、自分勝手だとか、おしゃべりがすぎるとか、そんな言葉がポンポンと出てきました。
そんなある日、ふと気がつきました。自分が育ってきた文化というものは、その色を、特長を、感覚を、個人に向かって容赦なく吸収させていく、そして出来上がったのが今の私なんだ、ということでした。もちろん、その文化を成り立たせている社会という大きな組織の中には、家族という小さな組織も含まれます。私達は、この社会、文化、家族というシステムの中で生きていく間に、随分と色々なものを、「自分」として吸収して生きているのです。 そしてその中には、「本当の自分」という大切な輝きを閉じこめてしまうものもたくさんあるのです。
私達が幼い頃は、今よりももっと感情表現が豊かだったはずです。泣かない赤ちゃんはいませんね。(もしいたら、もう赤ちゃんの頃から大変な我慢をしているということで、本当に大変です!)泣きたいときに泣いて、笑いたいときに笑う、そんな自然なことが、大人になると随分できなくなってしまっている、ということに気がつく人はたくさんいると思います。泣くことはいけないこと、恥ずかしいこと、こんな観念は、戦争時代に始まって、経済競争社会で根付いてしまった今の社会に生きる人々の心の習慣ですね。素直な心を感情豊かに表現する、これも立派な自己主張のひとつなのですが。
女性もどんどん社会で活躍するようになっている今日この頃、社会的に認められる女性は昔と比べて増えているし、経済的に独立している女性の数も増えています。それは、とてもめざましい進歩です。しかし、もしそういった中でも、やはり社会の風潮に流され、忙しいだけの毎日、仕事で一杯で自分のことなど考える暇もない毎日を送っていたら、どうでしょう?「本当の自分」は、どこにいるのでしょう?家族や社会、まわりの環境がつくりあげた、「現代の日本女性像」のような型にはまって生きている自分はいないでしょうか。
私は、ハコミ・セラピーを始めてから、「日本人女性としての私」の部分を振り返る作業を随分してきました。自分の歴史を振り返り、日本の文化をもう一度外側から眺め、どのように今の自分というものが出来上がってきたか、ひとつひとつ辿っていったのです。その中で、自分のことはさておいて、他人の目を気にする、みたいな、「本当の自分」を殺してしまうような性質は、取り除いて行ったのです。もちろん、そう簡単に自分を変えていくことができたわけでもありません。けれど、「本当の自分」を感じれば感じるほど、「つくられた自分」で生きていくことが、実はとても苦しいことなんだ、という風に感じられて仕方がなくなってきたのです。からだもそうです。「つくられた自分」が「本当の自分」を押さえつけるようにして生きていると、おのずとどこか、からだの調子が悪くなってきます。からだは本当に正直です。
一日に5分だけでも、自分の心をゆっくりと感じてあげる、そんな時間を作ってあげてはどうでしょう。テレビもステレオも消して、おしゃべりもやめて、一人静かに深呼吸をする、そんな空間をつくるところから自分を感じることを始めていったらいかがでしょうか。そうしてまた明日、いきいきと職場へ向かっていく自分を応援してあげたらいかがでしょうか・・・。
▲ [ハコミ・セラピー] No.3
~女性本来の強さを取り戻す~
日本の歴史をほんの少し振り返ってみると、私達日本人女性は、随分と変わりした。私の母が若かったは、女性が大学へ進学することすら珍しかった。とこが、今の私達は、海外へ留学することはもちろん、海外で働く女性も増えてい。そんな女性達のためのサイトやメールマガジンができたのも、私達女性がどどん変わっていっている証拠ですよね。
こんな風に私達女性にとって世界へ広がるドアが広くなっていっていることは、自分の可能性をのばしていける絶好のチャンスです。しかし、それと同時にたくさんのチャレンジに向かっていく努力をし続けなければいけないのも確かです。
海外にしろ国内にしろ責任感を持って職場に臨んでいる女性達の多くは、オーバーワークもすれば人一倍の努力も惜しまない人達が多い。彼女達は確かにしっかりしているし、経済的にも自立している女性が多い。こんな多くの女性達を見ていると、「働く女性」、「強い女性」、そして「自立」という言葉は、なんとなくイコールで結ばれているような感じがします。実際にそういう彼女達を見て、「強い女性」と口にする人は多いでしょうし、本人達もそう自覚していることが多いのでしょう。しかし、ここで言う「強さ」というのは、やはり男性を中心にしてつくられてきた社会が象徴する「強さ」、そんな気がするのです。成功を収める、社会的に認められる、地位や肩書きを手にする等々、それらのものを手にすることができるようになるための強さ、ストレスに負けない強さ、競争に勝つための強さ、そんな感じの強さという傾向はぬぐえません。もちろん、それが100%いけないわけではありません。けれど、やはり女性本来の持つ強さと、男性社会を中心に してつくられてきた強さとは、どこか違うと思うのです。それでは、女性的な強 さとはどんな強さなのでしょう?
もう一つの生命をみずからのからだの中で育んでいくことができるという性質をもつ女性は、「丸い強さ」そんな強さを私達は本来もっている気がします。母なる地球も丸いですよね。フレキシブルに、色々な面を持つことが出来る球体の強さ、そんな感じがするのです。自分の弱さを隠して強く振る舞うのではなくて、自分の弱さを素直にみとめることができる強さ、競争に勝って一番になれる強さではなくて、人と比べっこをせずに自分のペースで進んでいける強さ、感情を押し殺して理論で人を征する強さではなくて、自分の気持ちも人の気持ちも感じてあげられる強さ、そんな強さが、私達女性が持つ本来の強さ、そんな気がするのです。
もちろん、こんな強さがすんなりと受け入れられている社会で私達は働いているわけではありません。日本国内でも海外でも、先進国では似たりよったり、まだまだ競争にうち勝つ人が成功という二文字を手にしていきます。けれど、ちょっとまわりを見渡してみると、成功の替わりに、たくさんの疲労やストレスを抱えています。時間に追われて、ゆったりとお茶を飲む時間でさえ頭が一杯だったりします。心やからだが、悲鳴をあげているかも知れません。
今、時代が女性を呼んでいます。でもそれは、私達女性が男性社会の中に入っていって彼らと同じように振る舞うということではありません。二十一世紀に向けてこれからの働く女性達は、女性本来の強さを自分の中に見出して、そしてそれを社会の中でも表現していく、そんな強さが求められていくのではないでしょうか。
小山 科子 (カリフォルニア在住 心理セラピスト)
小山 シーナ氏(Sheena Koyama)略歴:
1992年、イルカを使った心理療法、ドルフィン・セラピーを学ぶためフロリダ州に渡る。Nova Southeastern大学、心理学部を卒業し、1996年、カリフォルニアに渡る。CIIS(California Institute Of Integral Studies)において東西心理学修士過程を終了、身体心理学を中心に学ぶ。同時に、サンフランシスコ・ハコミ・インスティテュートにおいてセラピー・トレーニングを終了。現在はハコミ・インスティテュートでアシスタントを務める傍ら、サンフランシスコにおいて、個人セッションを行っている。
また、アメリカで「ウーマンズ・スピリチュアリティー・ムーブメント」と称する、真の女性の強さを唱えるムーブメントの先駆者であり、女性のためのタロット・カード、「マザーピース」を創りあげたビッキー・ノーブルのもとでフェミニスト・シャーマニズムを学び、古代から伝わる女神達をシンボルとする、ビジュアルを通した癒し、マザーピース タロット・リーディングも行っている。
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