せんだって日記

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2010.01.22
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 せんだって観に行った前衛的な演劇の客席、開演前。

 草食系男子同士が大きな声で聞えよがしに「ミヤダイ、アズマ、云々」と会話。

 静かな劇場であんだけ大きな声で「ミヤダイ」と発話する人間を初めて見た。

 恥ずかしくて困った。ムズムズした。

 メガネ黒髪やせっぽち、細身の服着てトガリ靴。
 「ミヤダイ」とか言っている自分は普通の学生とは違うんだぜ、学が豊富でなおかつ変わり者なんだぜ。ゼロアカ、最高にアツいよね。

 そんな感じ。
 若い頃のオレ様にも覚えがある自意識の発露なので、本当に恥ずかしかった。逃げ出したかった。盗んだバイクで走りだしたかった。
 アレが恥ずかしくないんだから、若いって恐ろしい。


 お年頃だし仕方がない。
 きっと彼らは、「前衛的な演劇を観に来た自分」にテンションが上がってしまったのだろう。
 きっと彼らは、文化系トークラジオとか聴いて身も世もなく興奮している前途有望な若者なのだろう。
 ゼロアカ周辺やはてな論壇にはああいうイタい草食系男子が大勢いるのだろう。
 ゼロアカ周辺やはてな村に象徴されるような、あの薄らアカデミックでシニカルで、内向きな背比べを外に向かって誇る、つまり恥ずかしい感じは「終わらない〈大学の〉日常」感覚であるな。
 「終わらない日常」。こういうワードはカギカッコに入れとけばいいのだ。
 なるほどね、終わらない大学のラウンジね、そりゃ居心地いいわ!
 ゼロアカでは自己客観性は磨かれないということなのだろうか。黒ぶちメガネや細身なシルエットの服装のことじゃないぜ。振る舞いのことだ。ビヘイビアね。

 間の悪いことに、観た演劇が発話と身体性の話だったので、なおさら恥ずかしい感じになってしまった。俺も彼らも羞恥体験だ。

 あと、昔の宮台が際立っていたのは、フィールドワークや研究や理論もあるけど、〈外部〉とのケンカがとにかく上手だったのだ。彼は外向きだったし自分がどう見えるか知ってて、演出して振る舞ってたし、それはイタくなかった。


 妻は「彼らは草食系とは違うのでは?」と言うが、草食や肉食なんてもはや記号になってしまった。それが記号である限り、僕は消費してみることにする。






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最終更新日  2010.02.04 01:38:35
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