PERと、株式のバリュエーションの関係



例えば、DDM(配当割引モデル)が株式のバリュエーションに使用できるのは、簡単に理解できます。(文字通りですね!)

P0=D1/(K-g)

まさに、P0が現在の株価であり、D1、K、gを予想することによって、理論株価P0が算出できるわけです。

(注:翌期の配当D1が成長率gで永続的に成長するという仮定です。Kは割引率です。)

さて。PERは、株価収益率であり、株価が利益の何倍買われているか、という指標です。これが、どのように現在の株価を説明できるのでしょうか?

(答え)
PER=P0/E1
つまり、PERに、E1(翌期の利益)を乗じることによって、P0の理論値が求められる!というわけです。

P0=PER×E1

つまり、PERと、E1が合理的に予想できれば、P0がわかるという仕組みです。

(次の質問)
PERを予想するには?

PER=P0/E1

実は、DDMがここでも使えるのです。DDMによれば、

P0=D1/(k-g)

両辺をE1で割ると、

P0/E1=(D1/E1)/(k-g)

まさに、PER=P0/E1なので、つまり

PER=(D1/E1)/(k-g)

そうなんです!なんと、PER(株価収益率)は、D1、E1、k、gで予想できるのです。

以上、PERを使った、株式の評価とは、つまり、以上4つの変数を予想することで、最後に、PER×E1を計算することによって、株価を評価しようとするものなのです。

さて、次回は、(多分)どのようにE1を予想するのかに移ります!



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