英知を磨くは何のため

英知を磨くは何のため

2006/4/4掲載文続き

弟子の執念
一、貴大学のゆかりの大哲学者・朱子は論じました。「学ぶ者は、ともかく、意見について、真実かよこしまかを見分けるべきである。真実であれば確保し、よこしまなものは、のぞくだけだ」(『朱子学大系第六巻朱子語類』明徳出版社)
 真実と虚偽、正義と邪悪をするどく見極める力・・・これを磨いてこそ、真の英知であり学問です。創価大学はそういう確固たる志をもった、新しき時代の大学となっていただきたい。
一、朱子は、時の権力者の悪を厳しく糺したために、大迫害を受けました。創価の三代も同じです。私は、弱い立場の人々の味方となって、権力悪の人間とは、相手の立場がいかに強かろうが、毅然と戦ってきました。
 権力者と戦う朱子の苦難にあって、弟子のなかには、怖じ気づき、保身のために、師匠を裏切る恩知らずもいた。しかし黄カンとい弟子は、執念を燃え上がらせて、師の正義を訴え続け、敵の邪悪を攻め抜いた。”私は戦う、師匠のために!”・・・そういう心意気だったのでしょう。
 そして師の「真実」を厳粛に書き残していった『朱子行状』です。その信条を、弟子は胸を張って、記しています。「道の正しい伝統は、人をまって、はじめて伝わる」(佐藤仁著『朱子行状』明徳出版)と。
 その通りです。大事なのは人です。人を育てる教育です。自分も人間革命し、他の人をも人間革命していくことです。
 いかなる思想も学問も、それを正しく受け継ぐ青年がいてこそ、永遠の命が吹き込まれる。受け継ぐのは青年しかない。
 私も、師匠である戸田先生の偉大さを後世に伝えるために、ある時は罵られ、ある時は無実の罪で牢にまで入れられながら、青年として戦った。
 戸田先生の事業が苦境に陥り、多くの人が裏切り、去っていった時、私は弟子として一人立ち上がり、先生をお守りした。嵐に耐え、時を待ち、時をつくった。
 ”絶対に先生の敵は討つ””先生の構想を実現してみせる”そう決めていました。そうやって、今日の創価の大発展の歴史が築かれたのです(大拍手)。
 私自身のことで恐縮ですが、知る人ぞしる真実の歴史です。
一、貴大学の長い歴史の中にあっても、学生を愚弄し、大学を撹乱する傲慢な教員が出た時、学生たちが、決然と立ち上がりました。
 抗議運動を行い、断固として、悪人を追放していったというのであります。
 創大生の諸君も、こうした世界の大学の歴史に学んでいただきたい。創価大学の素晴らしき伝統をつくりゆくために。
 こうした毅然たる強さがなければ、千年にわたって、偉大な大学を守り抜くことなど、絶対にできません。
 貴大学の校訓に「勇んで先駆を為す」とある通り、学生は正義の先頭に立つ勇気を持たねばなりません。
学規に「父母の安否を尋ねよ」と
一、先ほど私は、貴大学の「18条の学則」が記された、貴重な書をいただきました。250年前に定められた、この「岳麓書院学規」の冒頭に掲げられている項目は何か。
 それは、「常に父母の安否を尋ねる」ことです。
 父母の健康、無事を常に案じ、親孝行をせよ・・・というのです。まさに、真の優秀さと親孝行とは、深く一致します。親孝行が足りないと思う人は、これから、今までの分も、うんと親孝行していただきたい。ここで、皆さん全員と「絶対に両親に心配かけない」ことを約束したい。
若き王者の君よ
一、ともあれ、大中国の有名な箴言には「長江(揚子江)の流れは、後ろの波が前に波を押し進める」とあります。
 次から次へ新しき人材の波がわき起こってこそ、新しい時代が力強く前進していく。ここに、永遠の発展のための重要な方程式があります。
 「新入生の前進」こそが、創価大学、短大の前進となるのです。
 本部棟には、イタリア・ルネサンスの巨人、レオナルド・ダ・ヴィンチの立像がそびえ立っています。ダ・ヴィンチは、君たちに、深く静かに語りかけています。「正義は、力と賢明さと意欲を必要とする」(瀬木慎一著『レオナルド・ダ・ヴィンチ 伝説と解読』ニュートンプレス刊)
 どうか、正義によって立つ一人の青年が、どこまで強くなれるか。どこまで賢くなれるか。偉大な青春の挑戦を、きょうから開始していただきたい。自分自身の偉大な歴史を残していただきたい。青春を無駄にしてはなりません。
一、本日は、海外からも、多くの賓客をお迎えし、あらためて感謝申し上げます。すべてのご臨席の皆さま方の、ご健康とご多幸を祈ります。
 さらにまた、人類史に輝きわたる貴大学の、新たな千年へのご隆盛を、私たちは、心の底から祈っております。
 結びに3首の歌を、創大生、短大生に贈ります。

 天晴れて 秀才集いし 創大は 世界に舞いゆく 勝利の博士と

 満天に 桜は満開 君たちを 若き王者と 祝い微笑む

 勝ちまくれ 歴史をつくれと 父母は 君らをみつめむ 母校を飾れと

 心から愛する君たちよ。朗らかに学べ!
 朗らかに生きよ!前進せよ!
 そして、朗らかに勝利せよ!
 こう申し上げ、私の祝福と感謝のスピーチとします。ありがとうございました!(大拍手)


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