取材中に多くの死に直面した。死産してしまった命。誰にも抱えられず布にくるまれ洗面所の横に放置されていた小さな命。この国は常に死が身近にあるところなんだ、とも感じた。 そして、それはきっと10歳の幼いマミーも感じているのだろう。私たちは毎日彼女に「弟のイブラヒムはきょうはどう?」と聞いた。彼女の答は必ず「He is better.」。明らかに前日よりも具合が悪そうでも、マミーはこう答える。きっと幼いながらに死を感じたくないのだろう。そして何も出来ない家族にとって、神様に祈ることだけが最良の治療なのかもしれない。