六月

6月の宝石は真珠とムーン・ストーンです
宝石の言葉…健康、長寿、富

真珠(Pearl)

日本名:真珠
色:多彩
産出国:日本、オーストラリア、ミャンマーなど
硬度:2.5~4
宝石の言葉:健康、無垢

真珠は、貝の中に何かの拍子で異物が入り、
分泌液が時間をかけて幾重にも包み込んでできた海の宝石です。
現在は市場で扱われる真珠のほとんどが養殖物で、
その9割以上が日本で作られています。
今でこそ真円の真珠が主流ですが、これは御木本幸吉が養殖に成功したから。
それ以前は涙型や洋ナシのような形をしたバロック真珠が主流でした。
「パール」の語源も中世ラテン語の「ピルラ」(洋ナシ)です。
品質の判断の基準となるのは、巻き(真珠層の厚さ)、テリ(光沢)
形、大きさ、色、しみやえくぼ、傷の少なさなどですが、
この中で、購入する時に譲れないのは巻きとテリです。
良い真珠は巻きがたっぷりとしており、美しいテリを見せます。
巻きの薄い真珠は色がボヤけて輝きもなく、まるで魚の目のように白っぽく見えます。

日本ではピンク系が人気ですが、色の好みは国や民族によって異なります。
ピンク以外にも黄色、クリーム色、青、金、銀、黒などがありますので
自分の好みの色、自分の肌に映りの良い色を選ぶと良いでしょう。
インドの伝説では、黄色い真珠は福の神を呼び、クリーム色は持ち主を理知的にし、
白は名声を、空色は幸運を約束するとされているそうです。
そして最近注目されているのはゴールドの真珠。優しい金色の光です。

ネックレスの場合は、顔の大きさや首の太さに合わせて
一番美しく見える大きさと長さを選びましょう。
全体の玉の色や形が揃っている物を選ぶのが大切です。
パール・ネックレスの種類

真円の物ほど高価になりますが、バロック真珠にも個性的な楽しさがあります。
ヨーロッパでは昔から個性的なバロック真珠の方が人気があるようです。

アコヤ貝の真珠は10mm以上になると、希少価値のために価格が急にあがります。
大粒のものが欲しい時は、南洋真珠の方が種類や数が豊富です。
日本ではあくまでも清楚なイメージの真珠ですが、
欧米ではもっと妖艶な大人の色っぽさのイメージがある宝石です。

有機物の宝石なので、傷つきやすく、デリケートです。
使用後は柔らかい布で汗などをふきとり、
他のジュエリーとは別に保管しましょう。

本物か偽物かを判断する一番簡単な方法は、
真珠同士を軽くこすり合わせてみることです。
本物にはざらざらとした感触がありますが、偽物はつるつるしています。
ただしこの鑑別方法は真珠に傷をつけてしまうことがあるので、
目立たない所を選んで注意深く行ってください。


ムーン・ストーン(Moon Stone)
(写真)

日本名:月長石
色:乳白色、ピンク、青、緑、白、オレンジなど
産出国:スリランカ、ミャンマー、インド、マダガスカル、タンザニアなど
硬度:6
宝石の言葉:知性、物思い

静かな月夜を思わせるムーン・ストーンは、旅人の石と呼ばれていました。
この宝石の中には月の女神ダイアナが存在していると信じられ、
古くから旅の安全のお守りとされていました。
また、月が満ちている時にこの石を身につけていると未来の恋人に会える、
満月の夜にこの石を口に含むと自分の将来が見える、などの言い伝えもあります。
古代インドの神官は、満月の夜にこの石を含んで祈り、神託を受けたそうです。

ムーン・ストーンと同じ鉱物の仲間としては、太陽のように輝くサン・ストーン、
黒蝶の羽のようなラブラドライト、ちかちかと微光を発するアマゾナイトがあります。
どの宝石もそれぞれ珍しい効果を持っているのですが、
ムーン・ストーンは動きに合わせて波のような効果が現れるのが特徴です。
この宝石は、正長石と曹長石の結晶が薄く重なり合った構造をしており
より薄い結晶が重なりあってるほど、模様が細くくっきり見えるのです。
山型のカボッションカットの中央に効果が出るものを選びましょう。
また、その構造の性質上、1枚1枚がはがれやすくなっています。
劈開性があるので、超音波洗浄も禁物です。

乳白色のムーンストーンが一般的ですが
スリランカ産のブルー・ムーンストーン(写真)、インド産のオレンジ・ムーンストーン、
他にもピンクや緑色のムーンストーンがあります。
珍しいところでは、レインボー・ムーンストーン(写真)というのもあります。


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