十月

10月の宝石はオパールとピンクトルマリンです
宝石の言葉…心中の歓喜、安楽、忍耐、悲哀を克服して幸福を得る

オパール(Opal)

日本名:蛋白石
色:多彩
産出国:オーストラリア、メキシコ、アメリカなど
硬度:5.5~6.5
宝石の言葉:無邪気、安楽

オパールの語源は「石」を意味するサンスクリット語です。
古代ローマ時代、オパールは神の石であり、エジプトやバビロンでは光と水のお守り、
そしてギリシャ時代には、未来を予知する宝石とされていました。
文学の中で、その虹色が浮気心や移り気にたとえられたり
不幸なイメージの宝石とされたこともありましたが、
本来のオパールは愛とロマンスの象徴「キューピッド・ストーン」です。

オパールの魅力はその独特な遊色効果です。
オパールはシリカという粒子が連なり、その間に水がゼリー状に固まってできています。
その粒子の大きさと水に当たる光線の加減で多彩な色合いが見られるのです。
粒子が小さいものばかりだと紫色、中ぐらいで緑色や青色、
大きめの粒子は赤色系の色合いとなります。
1つの石の中で遊んでいる色の分布が平均的で、はっきりしており
色の数が豊富であるほど、宝石としての評価は高くなります。
特に赤色がはっきりと出ているオパールは希少価値があり、高価です。
赤、オレンジ、緑、青の順番に値段は安くなります。
しかし、遊色効果をあざやかにするために、
底にオニキスやガラスを張り合わせていることがあるので要注意です。
これは全体を少しななめ下や真横からのぞいてみると分かります。

また、遊色効果のあるものをプレシャス・オパール、
遊色効果がなくても色が綺麗なものをコモン・オパール、
色が濁っているものをオパライトと呼びます。
また、褐色の母岩のついたオパールはボルダー・オパールです。

水分が多い宝石のため、熱や乾燥によって割れてしまうことがあります。
つけている時はもちろん、保管にも気をつけましょう。
また、多孔質なので、超音波洗浄は禁物です。
かえって汚れた水がしみこんで黒ずんでしまうこともあります。
また硬度も低いので、衝撃に弱い宝石です。
お出かけ用として大切に扱いましょう。


トルマリン(Tourmaline)

日本名:電気石
色:多彩
産出国:ブラジル、北アメリカ、ミャンマー、東アフリカ、スリランカなど
硬度:7
宝石の言葉:寛大、以心伝心、友情

トルマリンの語源は、スリランカ語の「トルマリ」で、
これは「多くの色を持つ」という意味です。
赤は「ルベライト」、青は「インディゴライト」、赤紫は「シベライト」、
10年ほど前に発見されたネオンの青色の「パライバ・トルマリン」(写真)など
色によっては、全く違う名前がついています。
宝石随一の色数を誇るトルマリンですが、10月の誕生石としては
愛をはぐくみ新しい友情を芽生えさせる、ピンク・トルマリンが選ばれています。

またトルマリンには、1つの石の中にいろいろな色が見える物もあります。
特に有名なのは、1つの石がはっきり2色に分かれたトルマリンで
パートカラー、又はバイカラー・トルマリンと呼ばれています。
外側が緑色、内側にいくと少し白くなり、そして中央が赤という
スイカの輪切りのような「ウォーターメロン・トルマリン」というのもあります。
また、真中に一条に光が走り、その光がまるで猫の目のように見える
キャッツ・アイのようなトルマリンは
「エルバイト・キャッツ・アイ」と呼ばれています。

和名の「電気石」というのは、熱や圧力、摩擦によって
結晶の両端に電気が発生することから名づけられました。
その電気のために多少ほこりを呼びやすいようです。
ひび割れ状のインクルージョンが見えることがありますが
ほとんど割れることはない、丈夫な宝石です。



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