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パール・ハーバー

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米国陸軍航空隊の精鋭パイロットであるレイフ・マコーレーとダニー・ウォーカーはテネシー州ののどかな農業地帯で兄弟当然に育った。勇気で決断力に満ちあふれたレイフと、内省的で思いやりあるダニー。

1941年1月、レイフとダニーは「度胸試し」と称してP-40戦闘機でアクロバッティクな飛行を試みる。上官の大目玉を食らうのは確実。レイフを呼びつけた司令官ドゥーリトル中佐の叱責は形ばかりのものであり、レイフの腕の確かさを認めていた。ドゥーリトルはかねてからレイフが志願していたイギリス空軍イーグル飛行隊への参加を認めた。

1939年に勃発した第二次世界大戦は激化の一途を辿り、ヨーロッパはドイツ軍の脅威に晒されていた。アメリカはイギリスへの援助は表明するものの、未だに戦争不介入であった。こうした状況の中で、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの中立国から志願したパイロット達により、イーグル飛行隊が編成された。

レイフには待ちに待った出撃だが、心残りがあった。まず、親友のダニー。ダニーには危険な戦いに巻き込みたくなかった。志願したと言えば彼も来ることは間違いない。中佐の命令によって飛行隊に加わったとウソをつく。もう一つは看護婦のイブリン。イブリンとは軍の健康診断で知り合った。レイフはイブリンに一目惚れをしてしまう。イブリンもまたレイフの魅力に惹かれていた。日ごとに愛を深めていた2人にとってこの別れは非常につらいものだった。旅立つレイフを見送ったのはダニーだった。固く肩を抱き合う2人。やがて列車はゆっくりと動き出すのだった。

まもなくイブリンとダニーはアメリカ太平洋艦隊司令部がある、ハワイ・オアフ島へと移った。そこは戦争の事など忘れてしまうほどの楽園であった。その幻想をうち破るのはレイフからの悲惨な状況を書いた手紙。毎日何人ものレイフの仲間が命を落としていた。アメリカと日本の関係も完全に悪化し、一触即発の状態であった。

ある日、ダニーがある事を伝えるためにイブリンを訪ねてくる。それはレイフが行方不明になったという事であった。泣き出すイブリン。彼女の涙を受け取りながらもダニーもまた、やるせない悲しみと怒りをはき出すのであった。

12月6日、イブリンが病院を出ると一人の男が立っていた。その顔を見た瞬間、イブリンは言葉を失う。それは、待ちこがれていたレイフの姿であった。墜落した機体から間一髪脱出したレイフは漁船に救助されフランスに着いたが、占領下のため連絡もとれず、ようやく帰国出来たのである。歓喜に満ちあふれるイブリンだが、ダニーが姿を現すと顔を曇らせる。ダニーの表情を見たレイフは、ダニーもまたイブリンを愛しているのだと気付く。最愛の恋人と友人、その両方を失うかもしれない残酷な運命を感じたレイフはその場から去るのだった。

運命の1941年12月7日日曜、いつもと変わらぬ朝のはずだった。静寂をやぶる飛行機の爆音が突然ハワイ・オアフ島に響き渡る。やがて人々は恐ろしい光景を目にする。それは日本機動部隊による奇襲であった。パール・ハーバーに停泊するアメリカ艦隊に向けて日本機が攻撃を始める。レイフとダニーは飛行可能な戦闘機を求めて駆け出す。イブリンもまた瀕死の患者が運ばれる病院で必死に看護にあたっていた。レイフ、ダニー、イブリン、それぞれの運命を背負いながら3人の戦いが見所!


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