買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2008年05月17日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
トルーマン・カポーティの「叶えられた祈り」を読みました。

メモにも書きましたが、ゲイ、レズ、ゴシップ満載の本で、少し辟易するところもあるのですが、

「パリのことを思い出すと、あの町は私にはあふれかえった小便の便器のようにロマンティックに、セーヌ河に浮かんだ裸の絞殺死体のように魅力的に見える。」(「まだ汚れていない怪獣」)

といった文章を読むと、何か自分が清潔な動物になったようにすがすがしく、ぞくぞくしてしまいます。
変なのでしょうか?

とにかく最初の2章は面白かったのですが、「ラ・コート・バスク」に関しては、どうみてもむきだしのゴシップと感じました。
アメリカの上流階級の実相を一部反映しているのかも知れませんが、スキャンダラスな興味は引いても、残念ながら小説的に美しいとは思えなかったのでした。

また、「叶えられた祈り」そのものが未完なので、言ってみてもしかたのないことですが、もしこれが完成していたならば全体の中で「ラ・コート・バスク」がどのような位置づけになったのか気になるところです。

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Last updated  2008年05月17日 06時03分38秒
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