機動戦士ガンダムSEEDMEMORY

機動戦士ガンダムSEEDMEMORY

STARG43 平和の果てに



くそっ!!!!!!!!!!!!!!!

ディルノは何度も壁を殴る・・そして、ディルノが大きく拳を振り上げたとき、ディルノの腕を掴むものがいた、イーゼルはディルノを自分のほうに向かせるとディルノをジッと見つめる・・・ディルノは涙を浮かべイーゼルを見た。

「・・・・悔やむ前にもっと強くなれ」

「・・・・だけどッ・・・・・!!!」

イーゼルは平手でディルノの顔を殴る・・ディルノはよろめき、リアナがディルノを支えた。リアナはイーゼルを見る・・・そのイーゼルの目は悲しみとは別の・・目をしていた。それは己の無力さを知っての怒りか・・そして・・リンの真実を知った驚きか・・・。

「・・・・で・・・あの、エリア・・とかいう人の回復方法は見つかったんですか?」

リアナがそうイーゼルに聞くとドクターが咳払いをする、全員がドクターのほうに向き、視線がドクターへと向く。ドクターの後ろにはミリアがいた。

「その件だが・・一応回復方法はある・・我らが持っていても意味がない、なら地球軍に渡すしかない・・ということだ。薬・・・それが何か身体を壊したのか・・それが原因で神経・・体の隅々が壊れ始めている・・このままほっておけばいずれ死ぬ。なら、返すしかなかろうな」

ドクターの言葉に全員が唇を強くかみ締める・・・だが・・返すにも方法はない・・今の状況で降下しても・・リンと連絡を取れない限りもしかしたらザフト領内にも落ちる可能性がある・・エターナルメモリーガンダム、パーシフルガンダム、それぞれNジャマーキャンセラーがあるため整備は不要だ、だが・・戦い続ければいずれ大破するときがあるだろう・・ミリアはその判断に迷っていた。


その頃、医務室ではミリアの看病を必死にアージェンと残った別のドクターがしていた。相変わらず脈も途切れ途切れで心肺機能も弱弱しい・・薬の影響が強いのかもしれない・・アージェンはそれを見て心が痛む・・ドクターもため息をつき・・戦争の醜さを大きく感じた。


格納庫では回収した、バハムートガンダムを見る人がいた、その人はディルノだ・・その目には悲しみしか残っていなかった。そして、互いに戦ったことを思い出す・・初めて種割れをしたとき・・ヴァインセイバーガンダムに乗って戦ったとき・・敵ではありながら・・辛く思う・・やはり・・辛い想いをするのは嫌なのだ・・たとえ、他人でも・・ディルノは目を瞑る・・そして、リンの言葉を思い出す・・。

=====================================================================
でもっ・・今、フォーンは悲しんでるんだ!なのに・・それを君は黙ってみてろって言うのか!議長におどろされてるだけで気づかない・・平和にするという気持ちがない・・そんな奴らにっ!なら・・僕は・・君を・・・討つ!

そういうと、スラスターが発動し、エターナルメモリーガンダムはヴァインセイバーガンダムに向い飛んでいく。そして、互いにビームソードを抜くとぶつかり合う、エターナルメモリーガンダムはルプスビームライフルを抜くとヴァインセイバーガンダムに向ける、ディルノは「何ッ!?」といい、上手く回避する、上に逃げるがエターナルメモリーガンダムもすぐさま。追いかける、そして、ヴァインセイバーガンダムの右腕を斬りおとすと回転しながらヴァインセイバーガンダムを蹴り落とした。

「!?リン・・・!」

ディルノは驚いていた。そして、そのまま落下する・・・・・・・。

=====================================================================

自分の迷い・・・それが・・自分を弱める原因なのだろう・・ディルノは目を瞑る、そして何かを決意すると・・・ゆっくりと目を開けたのだった。






『翼を持つ者たち』 歌詞:管理人

永遠(とわ)という戦いを終わらすため 守るべき力を今

刃へと変えて 過去を凌駕するその力を今・・・・・

巡り会い 誘(いざな)う その永遠(とわ)への道

新たな自由への翼を広げ 永遠という道を歩み続ける

平和と偽り 何も変わらない 明日という日常

悲しみと怒りと憎しみの連鎖が続く戦い

安息という眠りを探し 人は彷徨い続ける

永遠(とわ)という戦いを終わらすため 守るべき力を今

刃へと変えて 過去を凌駕するその力を今

想いへと変えて 戦いを終わらせる翼に・・・






ここはザフト軍基地『ルイン』から南東の位置に属する『ベルオネス』
ジャンク屋が多く住み、多くの資材や材料が揃うのがこの街の特色だ。そして、コーディネーターとナチュラルが仲良く住む・・それがこの街のいいことかもしれない・・だが・・ザフト領内というわけで・・コーディネーターの人が主によく接されるのは変わりはない・・。リンはフードを取るとナナミにもフードを取るように肩を叩く、ナナミはそれに気づきフードを取るサラッとした髪の毛が現われ、リンも髪が現われる。あのあと、二人は共にMSで移動し、近くの山にMSを置いてきた、目立たなく人がほとんど来ない場所にあるので問題はないだろう、だが、パイロットスーツとかはどうにかしなければいけなかった・・上手い具合にフードつきの服があり、それを着ていくことになった、しかし、下がパイロットスーツなのは変わりはない。

「さて・・まずは服を買わないとね」

リンは辺りを見回す・・そして、ファッションセンターを見つけると中に入る。中は意外と広く、服が多く並んでいた。リンとナナミはそれぞれ別れると服を見ていく、リンは服を何着か、選ぶとカウンターにもっていく、ナナミは相変わらず迷っていた、リンはすでに着替え終わり、ナナミの元へと来ていた。服装は青色のTシャツに、白いチョッキ、青色のジーンズのスタイルだった、銀色のペンダントと鎖がリンをかっこよく見せる、ナナミは服が決まるとレジに向かい歩いていく。
リンは柱に寄りかかるとため息をつく・・・両親が死んだ日もこんなときだった・・。いつものように何も変わらない平凡な日々・・そこに運命の悪戯か悪魔が舞い降りてきた・・そして、大切なものを奪っていった・・・。
それを思い出すと心のそこから怒りがこみ上げてきたが・・ナナミの笑顔、フォーンの笑顔・・ディルノ、イーゼル、リアナ、アオイ、ヴァン、ミリア、アージェン・・彼らを思い出すとなぜか怒りはおさまっていった。

「・・・・僕は・・守るんだ」

「・・・お兄ちゃん?」

リンはハッとすると目の前にナナミがいた、ナナミはリンの顔を覗き込むように体を縮めていた。ナナミの服装は灰色みたいなミニスカートをはき、髪には髪止を、そして、上は青いチョッキに胸には白い服で赤い文字で『FREEDOM』と書いてある。女の子らしい服装とはいえない・・というより、値段の問題もあるのだろう、互いの袋の中にはさきほどまでのフード付きのコート、そして、パイロットスーツが入っている。そして、リンは首を振ると微笑みながらナナミに「なんでもない」という。ナナミは「変なお兄ちゃん」といい、店を出て行く。店を出ると突如黒い覆面をした男に体の自由を奪われる、そして、頭に銃を突きつけられるとリンは舌打ちをした、よく見ればリンとナナミを囲むように街の者がリンたちを見ていた・・原因はこの男たちだというのが分かる・・ナナミも遅れて銃を突きつけられていた、どうやら犯人が自分たちを人質にとってるのだろう。

「よし・・動くなよ・・! てめぇら!!人質を無事に帰してほしかったらザフト軍に連絡とかするな!そして・・・この街は俺が支配する・・!

全員が後ずさりをする、リンは銃を抜こうとしたとき、男のもつ銃がはじかれた男は痛みでリンを離してしまった、リンはそれを好機と思ったか、2発発砲した、1人はナナミを抑えていた男の銃に当たり男はナナミを離す、もう1発は街の人に銃を向けていた男の銃に当たる。それも男が動くことを予測してだった、そして、リンはまず自分を抑えていた男に向かい後ろ蹴りをする、そして、次にナナミを抑えていた男のお腹を殴る、男は「がはっ!」といい、リンに倒れこむように倒れた。最後の1人はリンに気づいたかもうひとつあったのか、銃を取り出しリンに向けた。その目は怒りに満ちている。

なめるなよ・・・小僧!

しかし、男は突如倒れた。よく見るとその先にいたのは作業用のゴーグルをかけた男だ、髪はややツンツンだが短い、背はリンと同じくらいしかなく、年齢は15歳くらいだと思われる、服装は作業服・・白い作業服を着ていた腰には長いベルトがある、この男がもう1人を倒したのだろう・・その証拠に当て身の姿をしていた。

「ふぅ・・危なかったね」

リンはナナミを立ちあがらせると男を見た。男はゴーグルを外すとその顔を現した、ややきつそうな目・・そして、どこかのんびりとしていて、自然的な雰囲気だ。リンは立ち上がるとナナミと共に男に近寄る、男の目は優しくリンのことなど不思議に思わなかった。

「君・・・銃の腕前・・なかなかのものだね、もしかして軍のもの?」

男にそう聞かれるとリンは黙って頷く、ナナミは心配そうにリンを見る。リンはそのナナミの視線に気づいたか優しい微笑みでナナミを見ると再び厳しい顔で男を見た。

「そう、怖い目で睨まないでほしい、俺の名前はカズマ・センドリース、ザフト軍のジャンク屋だ・・今となってはな、ここで話すのもどうだろうし・・俺の家に来るか?狭いかもしれないが・・」

リンとナナミは顔を見合わせた、そして、リンは「大丈夫」とナナミに言い聞かせるとカズマを見た。

「いきましょう」

という。カズマは指をパチンと鳴らすと「交渉成立だ」と微笑みながら言った。そして、人ごみの中を歩いていくと一台の車の前につく、カズマは運転席に、リンは助手席に、ナナミは後ろに座る。そして、カズマはエンジンをつけると自動車を走り出させた・・・そして、ある程度走ると一軒の家に着く、珍しく木でできた、家だ。木の階段を登り玄関を開ける、中に入ると意外とすっきりとしていて、すべてが木でできている、机の上にはさきほどまで作業していたのかチップ(機械のコアみたいなもの)があった、部品も取れていてそれを見るとなかなかのものだ。

「散らかってるけど・・まぁ、そこに座ってくれ」

カズマはそういうと、リビングに向かい歩いていく、リンとナナミは顔を見合わせるとそれぞれ開いてる席に座る、テレビではデュランダルの演説がやっていた、実際これは宇宙にいた際に見た、ナナミとリンはそれを見つめる。

「全世界の皆さん・・私は・・プラント最高評議会議長・・ギルバート・デュランダルです。今日は皆さんに現在この戦争で行われている地球軍の行動の一部を見ていただきたい」

デュランダルがそういうと、テレビの画面が変わり泣きじゃくる子供・・そして、画面がデストロイと戦うインパルスガンダムに代わる・・フォースインパルス・・戦ったことはないが・・腕は確かだ。

「これは・・先程地球で行われた戦闘の模様です・・地球軍は何の警告もなしに!地球・・自分達と同類である同じナチュラルの住む場所にまで無差別な戦闘を行ってるのです!」

議長の怒りの言葉・・リンは聞いていて同意できること・・同意できないことに分かれた。カズマはコーヒーをリンとナナミの前に置く、リンとナナミは「ありがとう」「ありがとうございます」とそれぞれカズマに言う。カズマは自分のコーヒーを一口飲むとテレビを見る。そして、リンに尋ねる。

「お前・・リン・アーカーだろ?隊長からは聞いてる、で、あんた、デュランダル議長のこと・・どう思う?」

「えっ・・・?」

リンはカズマを見る、ナナミはコーヒーを飲みながらリンを見た。しかし、コーヒーが苦いのか、嫌そうな顔をする。リンはしばらく考えた・・カズマはリンが何を言ってくれるのか・・それを楽しんでるかのようだった。

「デュランダル議長は・・何を考えてるか分からない・・あのラクス・クライン・・あれは本物じゃないし・・僕たちを今度は襲うことになった・・結局・・自分のためにしかやってないとしか思えない。平和にすると言っても・・ただ戦いを伸ばして利益を得てるしか僕は思えない」

リンのその言葉にカズマは「そうだな・・」という。カズマの目はどこか悲しげだった・・カズマは「そうだ」と何かを思い出すとリンを見た。

「そういえば・・アークエンジェル・・やられたかはわかんないけど・・フリーダムはやられたとのことだぜ・・厄介な相手が消えてよかったけどな」

リンは椅子をガタッとならす、そして、その真実に信じられないか大きく目を見開いた。

そんな・・・!キラが・・・!?

ナナミは呆然としていた・・、カズマは「あ・・・ああ・・」と答える、その言葉を聞きリンは「くそっ・・!」といい、目を瞑る。そして、テレビはいまだにデュランダルの演説が行われていた・・・。













そのころ、宇宙ではグラディウスが大気圏突入準備をしていた、あのあと、リンから連絡が来たのだ、内容はこうだ。

「艦長!」

「どうしたの?」

ミリアはアージェンのほうへと席を向ける。アージェンは前を見ると「リンから連絡が・・・!」という。ミリアはその言葉を聞くと静かにため息をつく・・安心のため息・・そして、続けてミリアはアージェンを見ると聞く。

「そう、それで・・彼からの連絡の内容は?」

アージェンは「はいっ!」というと、内容を読み上げる、その声からにしてリンが生きていてよかったという嬉しさもあるのだろう。

「『現在、ザフト軍領内に着地、だが、行動の問題はなく、3日間という時間は無事といえるだろう、こちらは問題ないのでそちらは一度エルレインに戻るのが懸命です』とのことです!」

ミリアはそれを聞くと顎に手をやり、考え始める・・全員の視線がミリアへといく・・その理由は誰もが分かっていることであった。

「・・やっぱり・・リン君たちが最優先かもしれないわね・・ありがたいことに、こちらはほぼ無傷といえるわ。でも、エルレインに戻り、十分な支援をもらってからいくのもいいけど・・もしかしたらザフト軍の残存部隊が艦を追うかもしれない・・とも考えにくいわ。正直・・判断が迷うわね」

アージェン、クラエル、ミゼル、ダオス、カイムがミリアを見た。ダオスは右舷担当の者、その判断力は優れている・・だが、女の人には縁がないというのが彼の特徴だ。目つきは鋭いが性格は優しく温和だ。カイムは火器管制、索敵等と担当する。目は細く、少しやせ細ってるがいつも冷静でクールである。ミリアはため息をつくと「どうしたものか・・」という。そのとき、ちょうど、イーゼルとジュンが入ってくる。ミリアは振り返ると「お疲れ様」という。イーゼルはミリアに近寄ると「どうした?」と声をかける。

「どうしたもこうしたも・・判断に迷うんですよ・・リン君を助けに行くか・・一度戻るか・・」

「あいつから、連絡が来たんだな?・・・・エルレインに戻るのがベストかもしれないぜ、このままいけば、なんとか3日間の間につく、そして、すぐに地球に降下すりゃ、運がよければぎりぎりで助けられるさ」

ジュンは黙ってミリアとイーゼルを交互に見た、ミリアは軽蔑のまなざしでイーゼルを見た。イーゼルはそれに気づいたか困ったような顔でミリアを見た。

「な・・なんだよ・・・変なことを言ったか・・?俺・・」

ミリアは肩をゆっくり落とし、ため息をつくと「まったく・・」といい、クラエルを見ると「あとは任せたわ、いいわね?」というと、席から離れブリッジから出て行く、クラエルは敬礼をした。そして、沈黙が走る、イーゼルは黙ってジュンを見、「俺、なんか言ったかぁ?」と聞く。

「・・・さぁ?」

と答えた。ディルノは自動販売機から飲み物を取り出すとその蓋を開け一口飲む。ミリアがちょうど通りかかり、「どうしたの?」と声をかける。ディルノはそれに気づいたか振り返り「艦長・・」と力なき声で答えた。その声を聞くとミリアは苦笑する。

「何?その返事・・あきらかに「僕は悩んでます」よ。それじゃ・・」

「分かってますけど・・」

ディルノは俯く・・・それを見て、ミリアは広く広がる宇宙を見る、そして、ボソッと呟く。

「リン君なら・・迷わないでしょうね、きっと」

「えっ?」

ディルノは振り返る。ミリアは微笑むとディルノの頭をポンッと優しく叩くとそのままディルノに向かい言う。その表情は母親のような顔であった。

「彼は・・・もう、迷わないわ。きっと・・誰かを守るって決めたし・・あの機体を渡されたのは・・決意の表れ、だから彼は悲しみを背負うごとに強くなるんだと思う。それも・・無限にね」

「・・・俺はあいつのように優秀な遺伝子をもってるわけないし・・心も強くない・・だけど・・あいつを守りたいと思う気持ちは誰よりも強い・・そう俺は思ってます」

その言葉を聞くとミリアは微笑み、ディルノの髪を撫でる。そして、微笑むとディルノに向かい優しい声で言った。

「まぁ・・艦長として選手のメンタルに接するのは普通だからね・・でも、心配いらないようね、あなたは艦と・・・そして、その信念を守ること、つらぬことだけを考えなさい。無駄な考えは・・これから先、考えればいいのよ、あなたたちには先があるんだから・・」

そういうと、ミリアは離れ「私は用があるから・・それじゃ」といい、通路を伝い部屋に戻っていった。ディルノはミリアを見送ると微笑む、そして、そっと呟く・・それは自分に向けての言葉だった。

「・・・俺は・・貫くさ、ずっと」












地球はもう夕方になり、オレンジ色の夕日が家や外に出ていたリンを照らす。風が吹くたびリンの髪が靡く・・だが、リンは動作をまったくしなかった。そのとき、ナナミが近寄り、「お兄ちゃん」と声をかける、リンはゆっくりと振り返る。ナナミは笑顔でリンを見た。ナナミの髪も揺れ、サラッとしたいい匂いがする・・ナナミはゆっくり近寄りリンの腕に掴む。リンは微笑むとナナミを見た。ナナミはリンを見ながら言った。

「お兄ちゃんは・・ザフトを恨む?」

「・・・恨まないよ」

そのリンの言葉はどこか悲しかった・・でも、心からそう思ってる・・そうナナミは思えた。その目は悲しくもあり・・・優しかった。

「恨んだら・・恨んだで・・何の意味もない・・憎しみと怒りで戦っちゃそれでこそ終わりなんだ。互いにどちらかが生き残り・・片方が死ぬ。ザフトだって、アークエンジェルは邪魔なんだ、なら、しょうがないんだ、でも、僕はキラは生きてる・・そう信じてるから」

ナナミはその兄の表情を見、心がドキッとする・・その顔は大人の顔でもうかけ離れていた。そして・・どこか悲しく思えた。ナナミは微笑むと「そうだね」という。ちょうど、そのときに風が吹き二人の髪をなびかせる、ナナミは「風邪引くといけないから・・お兄ちゃんも早く戻ってきてね」という。すれ違うようにカズマが歩いてきた、「よぉ」といい、リンの真横に立つ。

「風邪引くぜ」

カズマは前を向いたままいう。だが、リンは微笑みながら「・・大丈夫」と答える。カズマは「いい風・・そして、夕日が綺麗だ」という。リンは「うん、そうだね」と答える。カズマは苦笑するとリンに向かい言う。

「お前・・ザフトと戦えるのか?」

「えっ・・?」

リンはカズマのことを驚いた目で見る。カズマは一度リンの事を見ると再び前を向きながらいった。

「なら・・・お前が戦う相手は誰だ?ザフトか?地球か?オーブか?」

「・・・・敵としてならすべて・・だよ。戦いを終わらせるなら・・すべてを止めてみせる、ザフトも・・地球もオーブも。そして、気づいてほしい・・力だけがすべてじゃない、そして、この戦いは無駄な戦いなのだと」

カズマはそれを聞くと微笑む、そして、目を瞑ると「それじゃ、お前のすべてはなんだ?」と聞く。リンはカズマを見る。リンは「そうだね・・」というと、続けていった。

「守りたいもの・・想い・・力・・信念・・・人それぞれだし・・皆違うと思う・・でも僕は『心』だと想う。何かを想うときの心が・・それが僕のすべてだと思う」

それを聞くとカズマは微笑む、そして、ボソッと呟く。

「だから・・ザフトはお前に負けるんだな」

リンは「えっ?」といい、カズマを見た、カズマは「なんでもない」というと振り返り歩き出す。そして、振り返るとリンに向かい微笑みながらいった、しかし、その瞳は何かを決意したかのような目だった。

「なら・・・戦いぬけるんだ。互いに生きている限り・・な」

そういうと、手を振り「早く戻れよ~」といい、家に向かい歩いていった、リンはその言葉の意味・・それがもしかしたらカズマと戦わなければいけないのだと悟った・・リンはしばらく目を瞑る・・そして、「僕は・・」といい夕日を見た。その夕日はリンを赤く照らしていた・・・。



どんなときも 思い出してる 君の笑顔を

小さい頃に 遊んでいた 公園で また出会う

もう逃げたりしないから 

会えたときは 君に言うから 好きという言葉を

だから ずっと 待ってるから

あの滑り台の上で

そして 見つめよう あの綺麗な星を

優しく君と手が触れ合う その日を・・・




© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: