sionMEWnoブロ愚

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紫 蝶子 ~どこからはじめようか?~



こんな時に俺はナニを考えてるんだろ。

「腹、減ったな…」

朝から何も食べていない。
食べてる場合でもない。

――サガサナイト……――

朝、目が覚めたときには居なかった。

まるで跡形も無く。捜し者の手がかり、すべてがなくなってきた。



「……っっくしょぉ~…」


。+゚遡るは昨日。+゚

夜、“魔女”から電話があった。

『おまえの持分だ、今っすぐに私の家にきなさい。』

意味もわからず、とりあえず“魔女”こと七々見奈波(戯言)から、預かり物があった。
といっても、名前だけで本物とは違う。名は七々見奈波だが。
と、とりあえず、とゆーか強制とゆーか、返さなきゃならない漫画があったので、ついで、として行ったのだった。うん、それだけ。

「…(オッホン)……ぴんぽーん(鼻声)」
「おぉ、よくきたね。」
「てゆーか早く直せ!この機械漫画オタ――」
ッガ!  てな感じだな。うん。
「さて、早速だが―――」
「はい、借りてた漫画。」
「―――オホン。まぁ兎に角アガリタマエ。」
「なんでカタコトやねん!」
と突っ込みつつ玄関のドアを閉める。あーほんんっとコイツん家広いな…
「突込みが甘い。今のはボビーオロゴンだ。」
しるか!
「……いや、スマン。そんなことより」
目の前に広がる、すごい量の雑誌…ほんと、コイツ女なのか…?

「なんだ、見たいのか?」
「いや、いやいやいや。」
「…そんな遠慮すんな、見たかったら見ていいぞ。」
「ひとつ、いいか。」
「んぁ?」
「お前、美人なんだからもっと、マシな――」
スー……ッガッ
「…いてぇ」
「私も痛い。ささ、こっちへ」

いつもと、なーんか様子が違う。コイツココまで殴ってくるやつだったか?いや殴ったんで無く蹴られたんだか。しかし、わき腹は痛い。

「コレ、今晩預かってくれ。明日の晩、返してくれたらいいから。」

…冗談かと思った。
通された奥の部屋はありえないほど…黒と白で統一されている。てゆーかベッドに天蓋付いてるぞ…今までコイツのこの“奥の院”立ち入り禁止だったし(つかみようとすれば、側頭部に蹴りが飛んでくるぐらいの隠しようだったのに。なんだ、俺なんか悪いことしたか…?

「ぼーっとしてんなっつーの。こーれっ。」
コツン☆
いや、表現ではなく、ホント☆付いてるって。
見たことない服がたくさんある…コイツこんな趣味あったんだ…

「……いや、その~今まで悪かったな。」
「んぁ?なんだよ急に。ま、わかったんならヨロシィ。」
お、オチツカネェ…違和感が…
「で、これ。ハイ頼んだよっと。」
「よろしくなー…おにいさん。」
「…ぁ?んだこれ。冗談だろ…」
目の前には真っ赤な髪の毛の真っ赤な服装の少女が、少女にはありえないほどのシニカルな笑いを浮かべて笑っており―――
「にぱーーーー」

…目が、痛くなりそうだ…
「んじゃ、頼んだからね―――逆神君」


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