小児科医からの提言

医療的な立場から見る乳幼児医療費助成制度
~なぜ就学までの無料化が必要なのか~



現在、城山町では 0才児にのみ医療費助成があります。これに対し不満なお母さんは多いのではないでしょうか。それは他の市町村が3才までとか、就学まで助成があるからということでなく純粋にご両親への負担が大きいからでしょう。

1才未満はお母さんから免疫を受け継いでいるため思ったよりも病気にならないですよね。湿疹や突発性発疹くらいでしょうか。(個人差はありますが…)
ところが1才を過ぎると外へ出る機会も多くなり、頻繁に風邪をひくようになります。最近は共働きで1才頃より保育所などで集団生活する子が増えており、発熱する機会がぐーんと多くなっています。そこで病院へ行っても、もう医療費の助成は切れてしまっている。これでは困るはずです。

こどもたちは、丈夫な子でも必ず病気に掛かりますし、今は少子化少子化と騒がれていますが、兄弟が1人の方もおられますけど、2人3人といっぱい兄弟がいる方もいます。こどもの場合、その中の1人が病気になってしまうと、家のなかで皆にうつってしまいますよね。そうすると窓口での支払いが大変で今晩のおかずが買えない、ということも場合によってはあるかもしれないのです。

今やアレルギーは国民病ともいわれています。お子さんが喘息やアトピー性皮膚炎で悩まされている方も多いと思います。これらの慢性疾患のお子さんは、月に1~2回は必ず病院へ行きますし、ずっと経過を追っていかないといけないので、ご両親の負担は莫大なものとなります。アレルギー検査をするにも 「そんなに高いなら結構です。」 と断られたこともあります。助成がないために必要な検査をおこなうことができない、こんなことがあるのです。そういった意味でも乳幼児の助成が就学までまでになればと思います。

乳幼児医療費助成制度というのは、現在、市町村が主導になってやっていますけれども、本来は国が施策としてやるべきものだと私は思っています。(3歳未満は3割負担から2割負担となりましたが)
お年寄りには、老人保健法という非常に優しい制度が以前からあるわけですけれども、子どもには残念ながら小児保健法というものがありません。老人も子どもも社会的弱者ですし、非生産年齢というところで分類される同じ立場ですので、やはり国に、老人保健法と同じような小児保健法を作っていただいて、その上でこういった医療費助成を考えてもらいたいと思います。
城山町もそうなのですがどちらかというと、生活に密着した市町村の方々のほうが住民の要望を直に感じやすいので、上乗せして県の尻を突っつくという所まで来ていますので、是非その都道府県のレベルでも国を突き上げると言う形で、国の施策として実施してほしいと思います。

こどもたちは自分で私に補助してくださいとは言えませんので、お母さん方やお父さん方から良く知って頂いて、身近な方から色んな方へと声を広げていっていき、こどもたちの代弁者として行政の方にもお願いしながら、話が広がっていくといいなーというふうに思っています。城山町のお母さんたちから広がったこの運動をかげながら応援しています。

(小児科医 西迫 真)



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