愛の群像

愛 の 群 像



ス ト ー リ ー

第1話 「初授業」
 魚市場で働きながらそれを隠し、大学に通いながら同じく短大生の妹ジェヨンを養っているカン・ジェホは27歳。彼は幼くして父を亡くし、母親に捨てられるという不遇な境遇で育った。母の姉(伯母)の元で成長したジェホは貧しさを憎み、女性を蔑み、物質的な成功を信じる打算的な男だった。
 病気のチュン教授の代わりにやってきた臨時講師イ・シニョンは30歳。講師初日に、緊張のためにちょっとしたミスをしておまけにジェホのおかげで恥をかいてしまう。生意気なジェホに対して腹をたてるシニョン。
 一方、チョ・ヒョンスは同じ大学の大学生。彼女はベンチャー企業の会長の娘。美人で頭もよくプライドも高い。実はシニョンの家に居候していて両家は家族ぐるみのつき合いだ。
 ある日、ジェホは授業の後にわざとヒョンスにコーヒーをひっかけ、それをきっかけにヒョンスに近づく。しかしプライドの高いヒョンスは、「私とつき合いたいのなら男らしく正々堂々と申し込めば?あなたのすることなんかお見通しよ」とにべもないのだった。


第2話 「急接近」
 ジェホには親友で弟分のパク・ソックがいる。二人は魚の仕入れの仕事も一緒にやっているが、いいかげんなソックのせいでトラブルになる。ジェホの妹ジェヨンはソックと付き合いがあるが兄には内緒だ。ジェホはソックとは付き合うなと、もっといい男と付き合うようにすすめる。
 シニョンの父ビョングクは会社でリストラのために「首切り室長」をやっている。そのために最近強いストレスを感じているが、家庭では妻のヘジャとの仲も思わしくない。ヘジャは22年前の夫の浮気をずっと根に持っていた。気の晴れないシニョンの父・ビョングクはある飲み屋で愚痴を言いながら飲むが、その店はジェホの育ての親である伯母ジンスクの店だった。
 一方、ヒョンスに直接「好きだ、付き合いたい」と告げるジェホだが、相変わらずヒョンスは「私はカンにさわる人は嫌い」とそっけないが・・・。
 シニョンの資料のコピーを手伝ったジェホはお礼におごってくれたら車で送ると言って、一緒に食事をする。そこでジェホは自分の父はアメリカで生活している大学教授、母も細やかな人で裕福な生活をしていると、自分のことを話はじめる。シニョンはそれを聞いて、ブランドの服に車で大学にやってくるジェホにもっと学生らしくしろと説教をするが、逆にジェホにあなたは本当に労働者のことがわかっているのかと反論されてしまうのだった。


第3話 「愛の予感」
 一緒に食事をしたジェホとシニョンは、ジェホが酒に酔っているので車の運転を代わり、とりあえず自分の家まで帰ってきた。そこにヒョンスがちょうど帰ってきて鉢合わせする。そして今度はヒョンスがジェホの家の近くまで車で送ることに。ジェホはヒョンスに「イ先生はフリーなの?かわいいよね」と挑発する。「妬いてる?僕に関心あるでしょ」という。
 翌日ヒョンスはシニョンに「ジェホに関心はある?」と聞く。関心はないというシニョンにヒョンスは付き合うつもりだと言い「シニョンと争うのはいやだから、先に聞いておくね」と言った。
 妹のジェヨンに思いを寄せる親友ソックに対し、ジェホは「妹とは付き合わないでくれ」とクギをさす。無知で貧しい男に妹を渡すことはできないと思うジェホ。
 ある日ヒョンスはジェホを食事に誘う。その席でジェホは美人で頭がよく裕福な女が好きだと言い、だからヒョンスとつき合いたいのだとストレートに告白。ジェホに車で送られて帰るヒョンス。その様子を見てシニョンの心はもやもやとする。一方ジェホはシニョンにも電話を入れ、シニョンの心をかき乱すようなことを言うのだった。


第4話 「嘘の秘密」
 シニョンの父ビョングクは、ジェホの伯母ジンスクの店に足しげく通っていた。ビョングクはジンスクに自分と付き合ってほしいと懇願する。そんな彼を送り、タクシーを拾うためにたたずんでいた二人の横で車が止まった。車から出てきたのはジェホ。ジンスクに対し、また懲りずに新しい男と付き合うのかと怒るジェホに対し、偉そうにとやかく言うなと二人はケンカになる。
 大学では授業が終講になり、その終講パーティーにシニョンも誘われる。そこでジェホに「話があるから」と言われ近くの店に行くシニョン。その様子を見守るヒョンス。シニョンに対しジェホは「僕は嘘つきです。秘密を守ってもらえるなら一つ本当のことを言います。実は父が教授なのは本当ですが、母は死にました。先生に会うと若かった頃の母を思いだして・・・」と言うのだった。
 シニョンは親しくしている先輩講師ギルジンから愛を告白され、キスをされる。しかしシニョンは彼に対し先輩が自分を好きなのは負担に感じる、これまでのように付き合えないかと言うのだった。
 一方ヒョンスはジェホを誘い「条件で女を選び頭も良く、人の心をもてあそぶ男がいて、その男が危ないとはわかってはいるが嫌いじゃない」と気持ちを告白する。


第5話 「真実の告白」
 ジェホがシニョンに早めにレポートを提出してきた。実はそれは過去の卒業生たちの残した論文を真似してうまく作ったレポートだったのだ。生真面目なシニョンは怒って先輩とヒョンスに相談する。しかし先輩のギルジンも、生徒は皆多かれ少なかれ過去のレポートを写したりしている。その中ではうまくまとまった良いレポートの方だと言う。ヒョンスも、皆学問がしたいのではなく学歴が欲しくて大学に来ているのだからそれくらい大目に見ればいいと言うが、シニョンはこだわる。
 一方、ジェホの弟分で親友のソックはジェホの商売敵のジャンゴと実は通じていて、金をもらいジェホの客を譲れと言われている。病気の母のために金を借りたいと言ってきたソックに、来月まで待てと金を貸さなかったジェホに対し快く思わないソックは・・・。
 シニョンに呼び出され、レポートの件を問い詰められるジェホ。彼は父と絶縁状態で、3年半で早期卒業しない学費を出してもらえないと嘘の言い訳をする。するとシニョンは車を売ればいいと言い放ち、貧しくて家族を養うための早期卒業なら理解できるけどね、ときつく言う。
 それではと「実は僕は孤児で貧乏です、そのために遅れて大学に入った。早く卒業したい」と言うジェホだったが、その言葉をシニョンが信じるはずもない。結局シニョンの講義では最低のFの成績をもらい落第してしまう。


第6話 「偽りのキス」
 ジェホはシニョンの研究室を訪ね「貧しくて養う家族があり、早期卒業の必要があれば単位をあげる」というシニョンの言葉どうり、自分は孤児で学費は負担なのでどうしても早期卒業したいと訴える。しかしシニョンはジェホが嘘を言っていると思い、がっかりする。
 ジェホは「僕の嘘がうますぎたみたいですね」と自嘲気味に笑って立ち去る。ジェホの言葉が気になったシニョンは彼の連絡先を調べてみる。
ジェホはヒョンスに会い、「俺は俺が嫌いだ」と言い「愛している」とキスをする。ヒョンスはその言葉は信じないと言いながらも、あなたを愛してしまいそうと言うのだった。
 シニョンの父・ビョングクは夫婦揃って友人との飲み会の席で、ゆくゆくは離婚するつもりだと一方的に離婚宣言。驚く妻のヘジャ。ビョングクはジンスクを別荘へ誘う。別荘でジンスクは夫婦の30年に渡る愛憎を聞かされ、自分は数年しか同じ人とは付き合ったことがないと寂しげに言うのだった。
 ジェホのことが気になるシニョンは彼の連絡先に電話を入れる。そこは魚市場だった…。


第7話 「崩れゆく神話」
 早朝の魚市場に出かけ、そこで働いているジェホを見たシニョン。家に戻ったシニョンはヒョンスに「もし、ジェホが貧しい男だったらどうする?」と尋ねる。ヒョンスは「会わない」と答える。
 タクシー運転手の仕事をクビになったダルゴンのために、魚仲買人の仕事を紹介するジェホ。いずれ大学を卒業し企業に入社すれば仲買人の仕事はできなくなる。ソックと二人で続けてほしいと言うのだった。しかしソックはジャンゴに52軒ある取引先のうちの10軒を売ってしまっていた。
 生活のためにと家政婦をすることにしたダルゴンの妻・インスク。家政婦としてインスクが派遣された家はシニョンが両親と住む家だった。ヘジャとインスクは幼なじみだった。再会に驚く二人。
 ジェホはヒョンスを誘い遊園地でデート。そんな一方でひそかにヒョンスはジェホのことを調べていた。そしてヒョンスのもとに情報が入り、彼女はジェホの素性を知ることになる。


第8話 「追 想」
 ヘジャはジンスクとは昔高校の同級生で、過去にジョンシクという男性を間に確執があったようだ。ヘジャはジンスクからジョンシクという男を奪ったあげく、しかし結婚はしなかったらしい。家政婦としてヘジャに家に行ったインスクは、ジンスクは今は社長と結婚して幸せにしていると嘘をつく。
 一方、ジェホを訪ねるシニョン。ジェホはシニョンを連れて郊外のギャラリーへ車で行く。そこで彼は嘘をついていたことを謝り自分のことも正直に話す。シニョンは落第者全員に再試験をすることになるので、がんばれと言う。そんなシニョンにジェホは「ヒョンスを愛している、金目当てではない」と自分が話すまで素性のことは言わないでほしいと訴えた。
 帰ろうとすると車の調子がおかしい。高そうな車に見えるが外側だけの車だと言う。修理も明日にならないと来られないということで、ジェホとシニョンは仕方なくギャラリーに泊まらせてもらうことになる。帰れないことを先輩のギルジンに電話を入れて、家族にはうまく嘘をついてもらうことにしたシニョン。シニョンのことを好きなギルジンは複雑な心境。また彼の様子で状況を察したヒョンスもちょっと複雑な心境だ。


第9話 「愛の彷徨」
 車の故障で帰れなくなり一緒に泊まることになったジェホとシニョン。明け方置き手紙を残し先に帰るシニョンに、置き手紙を残し蒸発してしまった母のことを思い出すジェホ。
 家に帰ったシニョンは父親にギルジンと春には結婚しろと言われる。まだそんな気はないというシニョン。ジェホの素性を知ったヒョンスは、ジェホとは会おうとしなかったが、ジェホに待ち伏せされ一緒に喫茶店へ行く。そこでヒョンスは、なぜ嘘をついていたのか、自分の財産が目当てなのかとジェホを問い詰める。しかしジェホは「言い訳はしない。お前とはこれっきりだな」と言って去っていく。
 一方、ギルジン先輩を訪ねたシニョンは、「私もしかしたらジェホのことが好きなのかもしれない」と打ち明ける。しかしギルジンは「頼むから僕の前で、男のことで泣いてほしくない」と辛い顔をする。翌日、シニョンにヒョンスは「ジェホとは別れた」と言う。ジェホに呼び出されたシニョンは「ヒョンスにフラれました。貧乏はイヤだそうです。」と酔っぱらい、シニョンを自分の家まで連れてくる。そして「あれが僕の家です」と自分の家を指さすのだった。


第10話 「苦悩する愛たち」
 ジェホはシニョンに対し、抱きしめてもいいかと聞く。とまどうシニョンに、「あなたは母に似ている。母はきちんとした人でした」というジェホ。そんなジェホに「ヒョンスのこと、裕福だからではなく好きなのよね?」と問いかけるが彼は何も答えなかった。
 ギルジン先輩にプロポーズされるシニョン。考えてみると答えるシニョン。
 一方ヒョンスはジェホに「嘘がバレたから引き下がるの?私の財産が目当てで近づいたのならあきらめるなんて情けないわよ」「私はもう少しで計画どうりに落ちるところだったのよ」と愛を告白。ジェホはそんなヒョンスを抱きしめる。そんな二人の様子を見て、複雑な心境のシニョン。
 シニョンはジェホがヒョンスに対しても「母に似ている」という言葉を言っていることにショックを受けるが、ヒョンスから「シニョンを利用して私に近づくためよ」と言われてしまう。シニョンはジェホに対し冷たく当たり「私は利用されるほどバカじゃないわよ」と言い放つのだった。


第11話 「会いたくて」
 シニョンとヒョンスはバーで飲む。シニョンは「もし、私がジェホを愛したらどうする?」。ヒョンスは「シニョンと三角関係なんてゾッとするわ。ケンカしたくないし、私サッパリしているから、シニョンにあげるわよ」と答えるヒョンス。
 ジンスクは金の工面ができず、店のオーナーから店を手放すようにと言われてしまう。それを知ったビョングクは知り合いに頼んで融資してもらえるようにする。喫茶店で話す二人をたまたま見かけるビョングクの妻ヘジャ。亭主の顔は見えるが相手の女性は背中を向けていて見えない。それが昔の同級生ジンスクであることは知る由もなかった。
 再試験の結果ジェホはシニョンの授業でAの成績をもらい、結局早期卒業が決まった。
 ソックと魚の仕事の件でイライラしているジェホ。彼の様子を見たヒョンスは、自分にいろんなことを話してくれないかと言うがジェホは黙っている。ヒョンスを送り届けたあと、こっそりとシニョンに連絡を入れ会いたいというジェホだった。


第12話 「揺れる心」
 ジェホはシニョンの帰りを2時間半も待っていた。帰宅したシニョンがジェホを振り切る様子をヒョンスが2階から覗いていた。帰ってきたシニョンにジェホのことをどれくらい知っているのか?と問い詰めるヒョンス。「あなたよりは知っているわ。でも言わない。きっとあなたは耐えられないわ」というシニョン。「耐えられないって、孤児のこと?貧乏だってこと?伯母さんがスナックをやっていること?もし私が全てに耐えられるとしたらどうする?」と言うヒョンスに驚くシニョン。
 ソックが得意先をライバルのジャンゴに教える見返りに金を受け取っていた事を知ったジェホ。ソックはソックでジャンゴに騙されていたと悟り、倉庫のカニに火をつけ逮捕される。ソックを想っていた妹にまで、助けないなら縁を切ると言われ、伯母からも「たった200万ウォンで友達を捨てるのか?」となじられる。そしてジャンゴに「ソックを救いたいのなら、縄張りを全部ゆずれ」と迫られる。いたたまれなくなったジェホはシニョンに会いに行った。「誰も僕のことをわかってくれない」とこぼすジェホに、「なぜ私にそんな話をするの?」と聞くシニョン。「自分でもわからない」と言うジェホ。


第13話 「愛する理由」
 「こういう話はヒョンスにすべき。彼女はあなたを愛している。軽くは考えていないからよくしてあげて」とジェホに言うシニョンは、そのあと一人でこっそり涙を流す。
 ソックの件でごたごたして連絡をくれないジェホに落ち込むヒョンスを見て、シニョンは彼の住所を教えてやるジェホの住む町を訪ねてみるヒョンスだが、彼には会えなかった。
 結局、ジェホは縄張りをジャンゴに譲りソックを助ける。やりきれないジェホはシニョンに会いに行くが、そこでギルジンに呼び止められて彼の部屋に行く。ギルジンにシニョンのことが好きかと問われ「好きなのはヒョンス、ホッとするのはシニョンだ」と答えるジェホ。シニョンを動揺させるな、彼女を幸せにしたいんだとジェホに言うギルジン。一方、自分には何も話してくれないジェホに苛立つヒョンスは「野心のためでもいい、そばにいてほしい」と告げる。
 ギルジン、シニョン、ジェホ、ヒョンスの4人で食事をした帰りに、ジェホは「先生のことが好きみたいです」と告白するが「ヒョンスを大切に」とシニョンは立ち去った。ジェホはシニョン宛の留守録に「ヒョンスをあきらめます。それで愛してくれるなら・・」のメッセージを残すが、それを先に聞いてしまったのはヒョンスだった。


第14話 「激 白」
 ヒョンスからメッセージの事を聞いたシニョンは、あらためてメッセージを聞いてとまどう。ヒョンスはギルジンにも連絡を入れ、そのことを伝える。ヒョンスはギルジンに「私の持っている物を利用してでもジェホはシニョンには渡さない。愛ってわがままなものよ」と言う。ギルジンはシニョンを呼び出してあらためて結婚しようと言う。愛してなくても、好きでいてくれればそれでいいと言うギルジン。また彼はジェホにも会い「君はヒョンスとシニョンを天秤にかけているだけで愛してなんかいない。君は自分だけを愛しているんだろう」と言う。
 ジェホはシニョンに会いに行き面と向かって「愛しています。利用しているわけではない。母に似ているあなたが好きなのです」と抱きしめるのだった。


第15話 「春のからっ風」
 ジェホとシニョンがキスしている所を、帰ってきたヒョンスとギルジンが目撃。ショックな二人。ヒョンスはジェホがシニョンが好きでも「野心」を捨てられず自分を選ぶだろうと強気。翌日ギルジンはシニョンを呼び出し再度結婚しようと言う。ジェホとシニョンでは年齢も境遇もつり合わない。「ジェホのことは忘れてくれ、僕を振るならもっとマシな奴を連れて来い」と言うギルジン。ギルジンはシニョンの父・ビョングクを呼び出しシニョンと結婚したいが彼女には好きな男がいると相談する。シニョンとヒョンスの仲も険悪に。ヒョンスは魚市場までジェホを訪ねて行く。「シニョンとあなたでは釣り合いがとれない。結婚する気?きっと家族も反対するわよ」しかしジェホは「半年付き合って初めて君のために言う。君のことは愛していない」ときっぱりとヒョンスに告げるのだった。
 一方、ヘジャは夫が付き合っている水商売の女がジンスクだと知り、さらに彼女に対する融資にも怒りが納まらない。家政婦として出入りしているインスクの口聞きで二人で食事することにした。ジンスクとヘジャは見栄を張り合うが、ジンスクはヘジャがビョングクの妻であることにはまだ気づいていなかった。


第16話 「錯 覚」
 正々堂々と自分の気持ちを伝えようとシニョンの家まで来たジェホ。そこに帰って来たシニョンは場所を移して彼と話す。「家族や友達ともめるも、大学で噂になるのもイヤ。あなたのためにあきらめられるものはない。つまり愛していないってことよ。こういうことは終わりにしましょう」と言う。「今まで俺を受け入れてきたのが愛じゃないなら何?」と問われ「錯覚よ」とシニョン。
 シニョンの父にジェホの存在を明かしその上で来月の結婚の了承を得たギルジンは、シニョン、ヒョンス、ジェホを誘って4人で食事をする。その席で彼はシニョンの父からの許しを得ていると結婚宣言。しかしジェホは「こんなに結婚を急いで幸せになれるのか?お幸せに。これからはヒョンスとつき合います」と言い放ちその場を立ち去る。彼を追いかけたヒョンスが見たのは涙ぐむジェホだった。その後、ジェホはヒョンスを伯母の店に連れていき紹介。伯母に彼女のどこが好きかと聞かれて「金持ちだからだ」と答えるジェホ。一方シニョンはギルジンと結婚支度のためショッピングに行くが、そこで「先輩とは結婚できない。ジェホを愛している」と泣き崩れてしまう。


第17話 「女たちの対決」
 ギルジンはシニョンに「ジェホに行け。君は周りを見て足踏みしているだけで耐える自信がないだけだ。僕をこれ以上惨めにしないでくれ」と別れを告げる。ギルジンはジェホにも終わりになったことを告げシニョンの元へ行けと言うが、ジェホは手遅れですと言う。ジェホはヒョンスを自分の魚の仲買の職場へ連れて行く。こんな仕事はやめてほしいというヒョンスに、もちろんお前と結婚すれば父のコネで支社長くらいにはなれるんだろ?と言う。ジェホはヒョンスに対しての気持ちを「努力する」と言うのだった。ヒョンスに会ったギルジンはジェホをあきらめろと言うが、ヒョンスは「つかまえるのが愛」と言って決してあきらめないと言う。一方、揺れるシニョンはジェホの家の近くまで行く。電話をかけて来たシニョンに「あなたが愛していると言えるようになるまでは会わない」と答えるジェホ。
 ヒョンスはシニョンの家を出ることに決めた。二人はたまっていた気持ちを吐き出しケンカになる。


第18話 「結婚宣言」
 ギルジンと同じマンションに引っ越すことにしたヒョンスはジェホに手伝いを頼む。そんなヒョンスの様子を見てギルジンは「君はジェホを所有したいだけ。愛しているのなら彼を自由にしろ、愛し合う二人の間に割り込んでも傷つくのはおまえだぞ」と言う。そしてシニョンには「君のしたいようにしろ。両親にも正直に言えばいい」と言うのだった。久しぶりにジェホと会ったシニョンは正直に「会いたくて辛かった。周りの人とゴタゴタするのが怖かったが、あなたと会えない方がもっと怖い。愛している」と告げ、二人は抱き合ってキスをする。ジェホは「あなたの愛に僕は野心を捨てる」と言う。
 一方、シニョンの父・ビョングクは「僕を好きではない女性とは結婚しません」とギルジンから告げられ、シニョンに他に好きな男がいることを悟り怒る。そんな中ジェホはシニョンの愛を得てうれしさで仕事に張り切っていた。ジェホは妹のジェヨンを友人のミンチョルに紹介。シニョンはヒョンスに「ジェホと付き合うことにした」と言い、家族の前でジェホとの結婚を宣言する。


第19話 「続・結婚宣言」
 シニョンの結婚宣言に父は怒る。が、母親は愛する人とならいいではないかと味方になってくれる。
 そんな母ヘジャにジンスクはヘジャお夫から借りた金を返しに来た。金の工面ができないジンスクはプライドで金の一部を作ってヘジャに会いに来たのだった。
 大学にシニョンの母・ヘジャがやって来た。シニョンの彼氏に会いたいと思って来たのだ。ジェホに会って好感を持つが、しかし彼が孤児だと知ると顔色の変わるヘジャ。その様子で心配したシニョンに「僕は慣れています。僕は大変な相手だって知りませんでした?」とジェホ。
 シニョンのためを思い身を引いたギルジンだが、心はまだ吹っ切れてはいない。ジェホに電話を入れて「君に頼みがある。シニョンを泣かせるな。シニョンの心を得てうらやましい」と言うのだった。
 ジェホは伯母のジンスクに会い、結婚したい人がいると相談する。金目当てではなく愛しているのだと知ったジンスクは喜ぶ。しかしジェホに会ったヒョンスは「私たちはまだ終わってない!」と言うのだった。


第20話 「愛のハードル」
 「“許してくれ”“すまない”は私が終わりを認めてからよ!」と言うヒョンス。
 一方、ジェホとシニョンの二人の様子は学内でも噂になっていた。教授会でも問題になり、シニョンに厳重に注意するようにとギルジンは言われてしまう。
 シニョンの父・ビョングクと会うことになったジェホ。彼の人柄には悪い印象を持たなかったビョングク。「彼に両親さえ揃っていてくれたら・・」と思う。その足でギルジンに会いに行き「君とジェホの違いは、彼は欲望に忠実だということだ」と言う。欲望と理解は違う、シニョンにすがりつけ、諦めるなと言うビョングク。
 ジェホがシニョンの家を訪ねる日が来た。ヒョンスも呼ばれてやって来ている。家を訪ねて来たジェホは、そこで家政婦のインスクに会い二人とも驚くのだった。


第21話 「逆 境」
 ジェホがジンスクの甥だと知った母ヘジャは大激怒!計画的に娘に近づいたと騒ぐ。結局このことで父ビョングクと母ヘジャの不仲も露見し、父がジンスクと付き合いのあることもバレてしまう。ジェホは伯母のジンスクに会い、自分のためにヘジャに謝ってほしいと頼むがジンスクは断る。
 シニョンも学内で教授会議に呼ばれ、ジェホとの関係をとがめられるがシニョンはきっぱりとした態度を取り、かえって学校側との関係はまずくなる。
 母ヘジャはジンスクの家までやって来て、甥を娘に会わせるなと忠告に来る。もともとヘジャはこの貧しい地区の出身でジンスクたちとは幼なじみなのだ。今は裕福な専業主婦なだけに、ジェホがここの出身は許せないものなのだった。
 一方ヒョンスは、まずは仕事を覚えるようにと叔父の会社に入社することになる。


第22話 「本当の幸せ」
 ソックの故郷にいる弟が事故を起こした。示談金は家を売っても足りない額だ。ジェホの妹ジェヨンはソックに好意を寄せているので一緒に悩んでいる。兄に相談できないジェヨンはヒョンスに相談してみることに。一方、シニョンはジンスクを訪ね母の無礼を謝るが、ジンスクは怒ったままだ。
 ジェホに送られて家まで帰ってきたシニョン。二人が車の中でキスするのを父のビョングクが目撃。娘が去ったあとジェホに声をかけ彼の頬をなぐる。「お前の境遇はお前の責任ではない。だが結婚は好きだけでできものではない、財産がなさすぎるとどこかで心がゆがむものだ。娘はやれん」と言う。それに加えてビョングクはジンスクと友人ではいられても、親戚にはなれないとも考えていた。
 ジェホは大学でギルジンに呼ばれる。ギルジンはジェホの就職のための願書と推薦文を用意してくれていた。ジェホは就職口を心配するギルジンの好意に感謝するが、助けはかりないと言う。
 一方なんとしてもジェホを手に入れたいヒョンスは、叔父の会社にジェホが入れるよう手はずを整え、裏から手を回して仲買人の資格を剥奪させてしまう。


第23話 「開戦前夜」
 金のことで困っているソックにジャンゴは、ジェホの家を担保にしろと持ちかけていた。
 ジンスクはビョングクと会うことにした。ジンスクはシニョンとジェホの二人に対して反対する気はないと言うが、ビョングクは反対だと言う。「私とは友人ならいいけど親戚になるのはイヤ?親戚に水商売がいるのはイヤ?ちょっとあなたにはがっかりした」と言うジンスク。
 大学校側に睨まれると、別の大学での仕事も無くなることを危惧したギルジンは、シニョンにアドバイスして学校側に頭を下げさせる。仕事を奪われたジェホは途方に暮れるが、そのことを画策したのがヒョンスだと知って驚く。仕事を無くしたことを聞いたシニョンは、ソウルを離れて講師の仕事をしてもいいしあなたは就職試験を受けてと言うのだった。


第24話 「一度愛したら永遠に」
 就職のための願書をシニョンからジェホに渡してもらおうとするギルジン。しかしシニョンはジェホの負担になるからとそれを断った。しかしジェホは自らギルジンの所に来て「助けてください」と願書と推薦文を頼みに来た。その様子を見てギルジンは「男はプライドより生活力が大事。これで君を信頼できるよ」と言うのだった。素直に礼を言い願書を出し試験を受けるジェホ。
 ソックは母の手術代に加えて弟の起こした事故もあり大金が必要になっていた。ジンスクもビョングクから借りている金を返し、ヘジャとの貸借関係を無しにしたいと思っていた。ジンスクは家と店を担保にしてソックに託した。ソックとジェホの妹ジェヨンが頼ったのはヒョンスだった。ジェホには秘密でヒョンスが必要な金を用立てた。ジンスクはその金をヘジャに持って行き借金を返済する。財産はないがジェホは誠実だと同僚やギルジンに言われたビョングクは、働いているジェホをこっそりと見に行く。


第25話 「戦闘開始」
 就職の面接に向かったジェホ。成績優秀なことを誉められるが、軍隊に行った経験がないことを問われてしまう。両親がいないので軍隊に入れなかったと答えるジェホ。軍隊経験がないと人脈面でマイナスだと言われてしまう。
 シニョンは密かに探していた地方のチョンジュの大学から内定をもらい喜ぶ。しかし両親に先に知られてしまい、駆け落ちする気なのか、絶対に許さないと厳しく怒られる。
 一方ジェホは、家と店と担保にジンスクとソックが金を借りていることを知り驚く。またヘジャは改めてジェホを呼び出し、シニョンと別れるようにとクギを差した。
 就職試験の発表が来た。しかしジェホは落ちてしまう。考えた末ジェホはジャンゴに会うことにするが。


第26話 「涙の抱擁」
 悪だくみとも知らずジェホは誘いに乗り、ジャンゴと組むことに。カニの買い占めをして値段をつり上げるのだ。そのための資金がいる。ジェホは残っていた有り金全部を渡してしまう。 シニョンは母親ヘジャと大喧嘩になる。怒ったヘジャはシニョンを外出禁止にしてしまう。
 就職に失敗したジェホはシニョンとの電話も取り次いでもらえず、ギルジンの元へ。ギルジンと鮭を飲んだ帰りに、同じマンションにいるヒョンスと出会う。ヒョンスは叔父の会社で仕事をしていると名刺をジェホに渡す。
 ジャンゴと組んだと知ったソックは、ジェホに抜けろと言う。買い占めは違法だ。何かあったら二人ともダメになる。お前は頭がいいのだからちゃんとした所に就職するべきだと言うのだった。
 父ビョングクがギルジンを訪ねてきた。彼はシニョンとジェホを一緒にさせてやりたいと相談する。しかし妻ヘジャが猛反対しているので外に出ることもできないので一役買ってほしいというのだ。ギルジンはシニョンをうまく連れだし、外でジェホと会わせる。


第27話 「謝罪」
 ジャンゴのことが信用できないジェホはソックを使って彼の周辺を調べるが、今のところおかしなことはないらしい。
 父ビョングクはシニョンを外へ連れ出し一緒に食事をする。その席で彼は「結婚を許す」と言ってくれた。そしてそのままジェホを呼び出しシニョンに会わせてくれる。さらに仕事のことも当たってみようと言うのだった。久しぶりの再会に喜ぶ二人。
 そんなビョングクが頼って電話をしたのはヒョンスで、ヒョンスの叔父の会社に求人がないか相談してきたのだった。さらにビョングクはジンスクとも会い「二人を結婚させよう、妻は私が説得する」と言う。自分がヘジャを意固地にさせて、二人の結婚の邪魔をしていると感じたジンスクはヘジャを訪ねていく。そしてビョングクとは何もないこととあわせて頭を下げて許しを乞うのだった。
 一方ソックは、ジャンゴたちがジェホに罪を着せようとしているのを知り…。


第28話 「雪解けの夜」
 ジェホはビョングクから連絡をもらいテジン・グループの企画室の面接に行くように言われる。テジン・グループはヒョンスの叔父の会社だ。ヒョンスの元で働きたくはないジェホは、断るつもりで履歴書も持たずに会社に行く。ヒョンスは採用するので来週の月曜から来てくれというが、だまって去るジェホ。ジェホは断るつもりでヒョングクを訪ねる。会社でのヒョングクはリストラ寸前で小さな部署に異動になっていた。妻とシニョンにはこのことは内緒にしてほしいと言われ、お前は雑草のように強いやつだから結婚を許したのだという父に、断る話しを切り出せないジェホ。
 シニョンは母との間の確執が長引いていたが、ある日母は「結婚を許す」と言ってくれる。母との和解に喜ぶシニョン。そのままジェホの家に電話を入れ、ジンスクに結婚の許しを得たと言う。喜ぶジンスクたちは自宅で祝い食事を用意してジェホを待っていた。そんなところに警察がやって来て…。


第29話 「絶望」
 警察に連行されたジェホだったが、すぐに釈放された。しかしソックはまだ警察にいる。それに加えてジャンゴに渡した資金は結局、国庫に入ることになってしまうようだ。
 母からの許しを得たシニョンは、ジェホに会いたくて家まで訪ねて行くがジェホはいなかった。しかし伯母のジンスクに温かく迎えてもらう。
 シニョンの父と母は、誤解と今までのわだかまりが少しずつ解けて行っているようだ。シニョンはこのままうまく仲直りしてほしいと思っている。
 ジェホの家に大勢の男たちがやってきて、差し押さえの赤い紙をぺたぺたと貼っていく。混乱する家族たち。ぼうぜんとするだけで何もできないジンスクとジェホ。財産すべて失い、多くの親類家族も抱えて放り出されたジェホが途方に暮れた末に足を向けたのはヒョンスだった。不本意ながらヒョンスの条件を呑み家族を救う他はないと考えたのだった。
 久しぶりのシニョンとの待ち合わせ。何も知らないシニョンは元気のないジェホを励ますのだが…。


第30話 「Uターン」
 母が許してくれたと大喜びで報告するシニョンに対し、ジェホはつっけんどんな態度で、忙しいととりつくしまもない。彼の態度の変化に不安を隠せないシニョン。
 ヘジャとジンスクは、娘シニョンと甥ジェホのために、長年のわだかまりを越えようと努力し始めていた。ヘジャはジンスクを家に呼び食事をする。
 ヒョンスは裏から手を回し、ジェホの差し押さえを取り消すように手配、当面の金も用立ててやる。そんなジェホのもとにギルジンがやって来た。ジェホはギルジンにヒョンスと一緒になるつもりだと話す。「僕は善良になれると信じていました。愛だけで幸せになれると思っていました。イ先生は差し上げます」と言われ怒りでジェホの頬をなぐるギルジン。ギルジンはその足でヒョンスを訪ねるが「欲で動いているわけじゃない、ジェホに苦労してほしくないだけ」というヒョンス。
 ジェホはシニョンを呼び出し「別れよう」と詳しい事情は話さずに切り出す。


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