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こんなこともありました。或る年の蕎麦の実の中で、少し毛色の変わった面白い蕎麦の実が少しだけあったので、大事に使おうとあるとき少し使ったらその時たまたま彼が来て、”これ美味しいなー”の一言。そして、その後何ヶ月もしてから”あぁ、あの蕎麦の実まだ少しあるので、久しぶりに使ってみようか?”と、そして又、たまたまその時、彼が来たのです。そしてその蕎麦を食べた時一言、”この蕎麦の実 何ヶ月か前に味わった蕎麦の実と同じやね!”と。彼の味覚は普通ではありません。日本全国同じようなことをしている蕎麦屋が何軒あるかはわかりませんが、多分そこまで蕎麦を食べ分けできる蕎麦屋の親父は5人も居ないと思います。私が客の立場であってもあそこまで判るか私も自信はありません。まだまだ、その手のエピソードはありますが・・・。
2007.01.23
こんなこともありました。かなり以前のことですが、彼の前に点数をつけるとすれば80点位付けられるだろう蕎麦切りを出したところ、彼は一口食べて私に”この蕎麦もっと美味しく出来る筈!だってもっと良いそばの実を使っている筈だから!”と言われました。まさしく、前日の晩にその粉を製粉している時に”しまった”と思っていた粉だったから。
2007.01.23
でも、彼は違います。例えば、彼の前に点数で言えば30点しかつけられない蕎麦切りを出したとしても、それを味わって”あの良くない蕎麦の実をココまで美味しく出来れば充分だ!”と言ってくれます。自分はその原材料である所の良くない蕎麦の実も見たことがないのに!そうなのです、彼は蕎麦切りを食べて、その原材料のレベルまで想像がつくのです。そして実際、私は以前であればそういったレベルの蕎麦の実を美味しく麺にすることの難しさをいやというほど思い知らされていたのですから。
2007.01.20
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