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自分たちが使おうとしている蕎麦の実が、何の加工も施される前に素の状態で、どのような味、香りを持っているのか?そのことを頭に入れておいて作業をしていく。製粉。手打ち。茹で。・・・。そのように考えていくと、本来の材料の味、香り、とは掛け離れた匂いの蕎麦になった時どこかに問題があったわけでそれが解決しなければ石臼挽き自家製粉の意味もなくなってしまいます。仕入れのそば粉で充分。手打ちをすることさえ必要なくなります。機械製麺でも対応できる。
2007.05.30
当店では秋になり、各産地から玄蕎麦が届くと順番に片っ端からそば殻を取り去り、蕎麦の実を丸抜きの状態にして冷蔵庫に保管しています。ということで、秋から次の年の春ごろまでは毎日蕎麦殻を剥く作業をしています。多い時で一日に100数十キロの丸抜きを作ることもあります。それはいつも店の若い子がしてくれています。だから、彼に僕は常々言っていました。皮むき作業をしながらいつも蕎麦の実を齧って、蕎麦の実そのものの味、香りを自分の体に刻みつけるように指導していました。
2007.05.15
当初、彼は18秒間茹でた時が一番美味しいと言っていました。私が15秒の茹で時間の蕎麦が美味しいと思っていた時にです。私は彼に言うのです。”18秒の時に感じられる香りは僕にとっては匂い。15秒の時に一番感じられるのが蕎麦の実を何も加工せずにガリガリ齧った時に感じられる実が本来持っている香りである”と。
2007.05.14
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