蕎麦屋じん六 亭主の呟き
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今年もぼちぼち北から順に新そばが当店に集まってきました。去年までとは違い今年は北海道で北わせという種類の蕎麦は農家さん3軒から頂けるようになりました。以前から頂いているニセコ近くの農家さんともう2軒の農家さん。幌加内、深川とかの大生産地の農家さんは僕なんかちっぽけな蕎麦屋が1軒で行ってもなかなか相手にしてもらえません。小規模(失礼!)でも土つくりから丁寧に仕事をしておられる農家さんにターゲットを絞り開拓してみました。それはやはり当たりました。 15年前ですが、初めて北海道を訪れました。帯広にいる友達を頼って北海道に足を踏み入れたのです。彼が僕の到着にあわせるように、現地の農家さんに北わせの蕎麦を栽培してもらって、現地の蕎麦屋さんで製粉してもらってそれを、僕が10割そばで手打ちしました。そのときの蕎麦の味、香りの凄まじかったことそれまで北海道の蕎麦は香り、味ともに優しい(悪く言えば薄い!)と思っていましたでもそのときを境に僕の北海道の蕎麦に対するイメージはガラリと変わって行き、その後、道内を探し回るその理由となったのでした。 ニセコの農家さんの蕎麦はまあ例年並み。悪くはありません。2軒目の農家さんの蕎麦。作業をしているうちに15年前を思い出すがごとくの香りの質。思わず懐かしさが甦りました。この農家さんもかなり土にはこだわっておられる様子でした。同じ北わせなのにこれだけ香りが違う。驚きました。 次は3軒目。昨日から使い始めましたが、これがまたすごい。味が当分口の中に残ります。そしてその後も口の痺れが止まらないのです同じ北わせとは思えないほど味、香りは違います。
2010.10.15