自分勝手に感想文を

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2006年

全部で21冊読みました


血とバラ 赤川次郎

タイトルの「血とバラ」を含む5編の短編ミステリーが収められている作品です。
基本的には短編集って物足りない感じがして、あまり好きではないのですが、この作品はどれも短いながらも内容の濃い作品ばかりが収められていたので、とても良かったです。
赤川次郎って言うとユーモアミステリーの印象が強いですがこの作品はユーモアは全くなく、普通のミステリー小説になっています。
文章の読みやすさは相変わらずですが、短編のため余計な描写などが無く、本編だけをきちっと書かれているのが、好印象なのかもしれません。
とても良かった作品です。

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迷子の花嫁 赤川次郎

約250ページの本で2編納められていますので、中編小説といった感じでしょうか。
今回初めて知ったのですが、「花嫁」シリーズってのがあるようです。
この作品も花嫁シリーズの1作品です。
シリーズ物なので、主だった登場人物の紹介などは省かれています。
赤川次郎さんと言えば三毛猫ホームズシリーズなんてのもありますが、花嫁シリーズにはドンファンという犬が登場しますよ。

内容は2編とも結婚をテーマにしていて、花嫁さんがちょいと不思議な事件に巻き込まれてしまい、好奇心旺盛な女子大生と刑事さんが首を突っ込み無事解決というパターンです。
きっとシリーズ全部このパターンなんでしょうね。

そんなに深い内容でもないですし、気軽に読むには丁度良い作品だと思います。

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グリーンライン 赤川次郎

校則の厳しい女子校に通う主人公は18歳の時、公園で襲われてしまいます。その時頭を殴られ昏睡状態になってしまいます。
彼女はそのまま7年間も眠ったままでした。医者も見放していたのですが、ある日突然目を覚まします。
そこへ刑事がやってきて、事件の時効まではのこり2ヶ月しかないから、捜査に協力して欲しいと言われます。
他の人間にとって7年という月日は記憶を曖昧にしてしまうけど、君にとっては昨日のことと同じような物だから、良く思いだして欲しいと。

彼女はリハビリをしながらも自分を襲った犯人たちに罪を償わせたいと思い、捜査に協力することにしました。

刑事さんの行動が唐突なうえ強引で、リアルに考えると無理がありそうです。また後半でぶっきらぼうな刑事さんのこの事件に賭ける思いがちらりと告白されますが、それも少し弱い感じです。

一方犯人たちにとっても7年は長い月日であり、中にはまじめに更正し、子供がいる人間もいます。
しかし刑事さんの強気な捜査によって、当然ですが家庭を破壊されてしまいます。
犯人側の家族のことも描かれており、夫の知らなかった時期の悪さが今頃になって明るみに出てしまう事で世間から厳しい攻撃をうけてしまう辛さも描かれております。

若気の至りと言っても程々にしないと、いつか報いが来てしまうって事ですね。

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月曜日の朝、金曜日の夜  山口瞳

著者は瞳さんですが男性です。かなり年配の方のようです。
この作品は、前半が電車通勤する人々を観察した様子を描いたエッセイのような物で、後半は著者の知人友人との会話や日常の出来事を描いたエッセイです。

作品のかなり最初の方に、
「自宅前がスクールゾーンに指定されてしまい、9時までは車が通れなくなるために、タクシーを呼んでもなかなか来てくれなくなってしまい、不便になった。
大人は大変なんだから、子供が遠回りすればいいんだ」
という文があって、著者の人間性を知ることが出来ました。

子供好きな私とは絶対に合わない人だろうと思いました。

一応最後まで読みましたけど、偏見を抜きにしてもこの作品は面白くなかったですよ。

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子子家庭は危機一髪 赤川次郎

主人公は小学6年生の活発な女の子。下に3年生の男の子もいます。
お父さんはまじめなサラリーマンですが、会社のためと思いやった不正な経理がばれてしまい(横領したわけではありません)、警察に追われる身となってしまい、蒸発してしまいました。

同じ日にお母さんは不倫相手と家庭を捨てて蒸発してしまいました。(お父さんの事件は全く知らずに偶然同じ日に蒸発してしまったのです)

残されたのは子供たち二人ですが、両親とも大好きなお姉ちゃんは、いつか二人が帰ってくる日まで家庭を守っていこうと決意します。
近所にはお母さんは病気で寝込んでしまっていることにしてごまかし、近所の人の好意でアルバイトをさせてもらいながらの生活の始まりです。

第1話ではこの設定が描かれていて、後はこの子子家庭におきる出来事をユーモラスに描いた短編が5話入っています。

短編集なのでボリューム感はありませんが気楽にさらっと読める作品でした。

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東京ディズニーリゾート便利帖

日曜日に行ってきました。

今年冬に買った「東京ディズニーリゾート便利帖」と言う本を参考に作戦を立ててから回りました。7時現地着、8時開門と同時に僕はバスのファストパスを取り、妻と子供はミッキーの家に並ぶ。バスのファストパスは10:15からのが取れました。ミッキーの家でゆっくり写真を撮ってもまだ9:30です。

9:50からパレードの場所取り用シートを置いても良くなるので、僕は車に戻りシートを取りに行き、子供たちはトイレタイムです。 10時くらいに場所取りをしてから、バスに行く。
生まれて初めてファストパスを使いましたが、これは便利ですね。すぐに乗らせてもらいました。

バズのあとはハロウィンのパレードを鑑賞して、僕はビックサンダーマウンテンのファストパスを取りに行き、妻たち娘の希望でダンボに並びました。ダンボで1時間待ちですよ。
さすが日曜日。
ダンボのあとはおみやげを買いました。お昼の空いた時間にゆっくりおみやげを買ってからお昼を食べて、ちょっと睡眠とってビックサンダーマウンテンに乗りました。

この時点で大体3時頃です。

雨が徐々に強くなってきたので、もう引き上げることにしました。

バズ、ミッキーの家、ビックサンダーマウンテンに乗ったのに5時前には家に着くことが出来ました。

この本、本当に便利です。

東京ディズニーリゾート便利帖

ホーム・スイートホーム 赤川次郎

家族愛がテーマなんでしょうね。きっと。
内容自体は赤川さんの作品らしく、話があっちこっちに行って、しかも一つ一つがあり得ないくらいぶっ飛んだ出来事で一体どうなってしまうのって思いながら進んでいきます。
そしてラスト30ページくらいでそれらが全て一気に解決します。

ただ思ったほど読後の爽快感が無いのは、結局の所お姉さんが一番辛い目に遭ってしまっている点なんですよね。のんびりお母さんは知らないうちに娘に助けられて、無事解決っていうのがどうもね。
お母さんの借金を娘が体を売って返していたなんて結末では良い感想をかけません。

結末が違っていれば、読みやすくて良い作品だったと思います。



灼光 北方健三

北方さんらしいハードボイルドな作品でした。
主人公はひょんな事から人捜しを頼まれたが、どうやらアフリカの利権関係で命が危ない状況のようだ。
しかし主人公は「そんなことはどうでもいい、俺はおまえを見つけ出して連れて帰る事が仕事なんだ」と至ってクールです。
クールなのはいいのですが、最後まで尋ね人が巻き込まれた利権関係についての説明が無く、それでいいじゃないかみたいなノリはどうなんでしょう?と思いますね。
主人公としてクールでかっこいいでしょうが、読者としてはもうちょっと詳しい説明が欲しかったように思います。



地銀支店長 清水一行

短編集ですね。サラリーマンの悲しさを描いた作品が多かったです。
正直言って作品の質にはかなりムラがありました。
面白いのとそうでないヤツ。
短編集はボリューム感が足りなくて僕はあんまり好みではないのですけど、読みやすい作品だとは思いました。



食べずにいはいられない、ウマイ魚のDHAが老化・ガン・アトピー・脳に効く!  鈴木 平光 (著)

1冊全部,DHAの効果をわかりやすく書いてくれています。この本を読むと魚食べなきゃってきになります。

ホワイトアウト 真保 裕一

ちょっと前に織田祐二が主役で映画になりましたよね。その原作です。
600ページを超えるボリュームなんで読み終えるのに少し時間がかかりましたが、読んでいる間は時間を忘れるほど熱中しました。
とても面白かったです。
原作がこれだけ面白ければ、映画のほうも期待してもいいですよね。

ホワイトアウト

黄色館の秘密 折原一

密室殺人をとくのが大好きな警察官が主人公の作品です。ユーモアミステリーになりますが、この手の作品なら赤川さんのほうが数段上だと思います。
僕もユーモアミステリーってジャンルは割りと好きですが、この作品はなんか文章が独りよがりって感が強く、読んでいて何度も睡魔に襲われました。
そんなわけであまりお勧めできません。

黄色館の秘密

東京ディズニーリゾート便利帖  堀井憲一郎

調べるフリーライター、堀井さんのディズニーランドにかんする情報満載の一冊です。
オフィシャルで無いぶん、すべてを褒めちぎっていないので、その分役立つ情報が満載です。
でも文字が小さくてページ数も200ページを超えているので、かなりのボリュームがあります。とても1回読んだだけではすべてを把握することは不可能です。
とりあえず1冊用意しておいて、行く前になったら必要なページをメモしておくという使い方が正しいのではないかと思います。
超混雑時の比較的好いているトイレ情報や、レストラン情報、パレードの見方、アトラクションの周り方など等、詳細に書いてあります。

東京ディズニーリゾート便利帖

無敵・武田軍法の研究―「甲陽軍鑑」を読む 土橋 治重

タイトルよりは信玄の伝記っぽい内容でした。
ですが、思ったよりも面白くなかったというのが感想です。

京都不倫旅行殺人事件 山村 美紗

つづけて山村さんの作品を読んでみましたが、こちらも前回読んだ作品と同様、2時間ドラマにすれば良さそうな内容でしたね。
密室トリックを素人が暴いちゃったりしてさ。
警官も軽々しく捜査内容を容疑者の親友に教えちゃったりしてさ。
文中に、終わってみればつまらない事件ですよなんてありましたが、まさにその通りでした。


京都婚約旅行殺人事件 山村美砂

2時間のやすーいサスペンスドラマの原作になりそうな内容の作品でした。
主人公の女性は、はじめは失恋して一人旅したら京都でレイプされちゃってとかわいそうな感じなんですが、その後の行動は自分本位で純情ぶってる割にすぐに体を許してしまうし、ちょっとどうなのあんた、思ってしまいます。
密室殺人で警察に疑われているのにそんなことお構いなく行動し、警察もお手上げだった密室殺人のトリックを暴いたり、自分をはめた婚約者にあっさり復讐できたりと、すべてがお安い内容でした。

バースデイ 鈴木光司

リングシリーズのサイドストーリーですね。
「らせん」でNEW貞子が生まれてくる様を高野舞の視点から描いた作品。
「りんぐ」で捜査時に出てきた貞子が劇団にいた頃の出来事を描いた作品。
そして最後はリングを完結させるために作ったと思われるエピローグ的な作品。

この3編の作品が収められています。

僕はここまで来たらからには全部行こうって思って読みましたが、正直言って読まなくても全くかまいませんね。
映画もそうでしたが、原作本も回を追うごとにどうでもいい作品になっています。

らせん  鈴木光司

先日映画の方を見ましたが、その後原作を読んでみました。
大筋で内容は同じですが、原作の方がやはり面白いです。
「りんぐ」と「らせん」続けて読むと、ほどよいボリュームで楽しめます。


リング 鈴木光司

今更ですが原作を読んでみました。映画の方は半年くらい前に初めて観ました。映画の方は怖かったけど、そんなに面白いと思いませんでしたが、原作の方は逆に怖くはなかったですけどもとても面白かったです。

「自分」に執着しない生き方 加藤諦三

この著者の作品は3作品目です。1冊目は1冊丸ごと正論でつまらないと評価し、2冊目は後半40ページくらいが盛り上がって良かったと評しました。

この作品は最初から最後までハイテンションです。
メッセージソングのようにシンプルで力強く書かれています。
困難に立ち向かって行動し、その先の幸せを得る人生を選ぶのか、それともクールぶって何もしない人生を選ぶのか、その選択をするのはあなたですと。
ただし後者を選択した人間には社会を批評する資格はないですよ。行動しない人間が文句を言う資格など無いと語っているのです。

内容については賛否はあると思いますが、僕はこれだけはっきりと自分の意見を書いているので良い作品ではなかったかなと思っています。

突然入院マニュアル

入院している患者さんの体験記を1冊にまとめた本です。
今ならネットで似たような情報を得られるので、わざわざ買って読むほどの本ではありませんね。
一応、所々にプチコラムで入院マニュアル的なことも書いてありますが、あくまでおまけです。

5分後の世界  村上龍

久々に本を読み終えました。10月中旬から読み始めて、11月は試験勉強で中断して、12月もまったり過ごして、1月になってから読書再開です。

内容は現代の日本に生きている男がふとしたきっかけで、もう一つの世界へと飛ばされてしまったのです。そちらの世界では、戦争はまだ続いており、日本は降伏することなく戦い続けています。
そっちの世界で訳もわからず先頭に巻き込まれ、かろうじて生き延びながら、次第に事情を理解します。そして何が何でも生き延びてやると決意して終わります。
そう、終わり方が唐突なんですよ、この作品は。
なんか尻切れトンボって感じです。

2006/1/17 AM 0:17


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