そらぴょんのお部屋

そらぴょんのお部屋

Marido(マリード、夫の事)


最初はなぞの東洋人だった。
ジー(うちの旦那のこと。 名前の一文字をとってこう呼んでいる。)とであったのは南カリフォルニアの留学先。

日本人には見えなかった。 外見はニンジンに眼鏡をかけたようなやつだった。 当然ながら気にもとめなかったが、授業の合間などに白人(アメリカ人ではない)の外人と何やらわけのわからない言語で楽しそうにペラペラ流暢に喋っていたのである。
顔は東洋人なのに明らかに片言で話しているのではなく、母国語で話しているような感じだった。
なんじゃこれは???
と好奇心から近づいてしまったのが今思えば運のつきだった。

であった当時、じーは殆ど日本語がしゃべれなかった。
簡単な事は理解しているようだったが、もっぱら会話は英語だった。
日本語でばーっと普通に話すとポカンとしてるので、「わかった?」と聞いたら、「ぜんぜん。」と答えていた。
日系2世のじーは両親は家で日本語を使っていたそうだが、4人兄弟の末っ子と言う事もあって殆ど日本語は使っていなかったらしい。
だけど6年のアメリカ留学生活で出来た友達は私のお陰(せい?)で日本人ばかりだったので、彼の日本語は飛躍的に上達したのである。
彼のお父さんはその事をとても喜んでいた。
アメリカから一時帰国するたびにメキメキ日本語の力をつけて会話できるようになった事がうれしかったようである。
アメリカに留学して日本語が上達したというのもおかしな話だけど、もちろん英語もTOEIC935点という高スコアを一回で楽々とってしまうくらい英語も達者である。

そんなじーは日本語を話すときなぜかいかにも外国人が話していますというような訛りがない。 日系人なので血は100パーセント日本人だし、ちょっと簡単な会話をしたら普通の日本人かと思われると思う。
だけど悲しいかな、漢字がよめない。
ひらがなとカタカナだけが読める。 そして当然ながら熟語のボキャブラリーが少ないので、日本で出会ったら知恵遅れの人かと勘違いされるかもしれない。 漢字が混じった言葉を使うとたちまち会話がなりたたないのである。 例えば「製造工場」などと言うとわからないので、「作っているファクトリー」とか説明してあげないとわからない。
なまじっか訛りがないのですごく日本語がわかっていると思われる。
うちの父などもそう思ってしまうようでフツーに喋ったりしている。
大阪弁の上、漢字ばっかり登場する父の話が理解できるんだろうかと思ったりするけど、意外と笑顔で返したりして会話ができているように見えたりする。 が、後で聞いてみると「あんまりわからなかった」とあっさり言ってのける。 わかっていないのにわかったように切り抜ける処世術はすごいなぁと感心するものがある。

こんなおちゃめなじーはちょくちょく日本語に関して笑える失敗をしてくれる。 結婚が決まったとき父に真顔で彼は「空夏ビーチさんをたのしみにします!」とはりきって宣言していた。 ????と思った私が「どういう意味?」と聞くと、「え?! ハッピーって日本語で楽しみじゃなかったの?」と言っていた。 「幸せにします」と言いたかったのね。
一度こんなこともあった。 とある店屋であるシャーペンを見つけてしみじみ「さみしいなぁ。。。」と言うので「え?」と聞くと「あ、なつかしいのまちがいだった」っておいおい・・・・。
あとほとんどの日本語を私から習得しているため、全体的に話し方が女っぽかったりもする。
「あっらまぁ~」とおばさんみたいになったかと思うと「そうですな~」とおっさんみたいな喋り方をしたりもする。

3歳の娘を日本語で育ててしまったので、最近このままでは将来娘とコミュニケ-ションがとれなくなるのではないかと心配している。
いまごろになってたまにポル語で話してみたりしているけど、娘があんまり反応してくれないので、また日本語に引き戻されたりしている。
娘の日本語能力は既に高い。 何と言っても彼女はネイティブである。
よく「ぶらさげる」「ぶらさがる」などの言葉を混同してしまうじーは、「このカバンぶらさがっといて」とか娘に言っていたりする。
娘に日本語の間違いを指摘される日も近いかもしれない。。。






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