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クワルク(フレッシュチーズの一種) posted by (C)solar08日本には世界中の食品が集まっているような気がします。でも、一つだけ、ドイツにあって日本では見かけないのが、「クワルク(Quark)」(実際にはクワークと発音した方が通るかも)。以前は一時、味の素ダノンが「フレッシュチーズ」という名で売っていました。フレッシュチーズ(発酵させないチーズ)の一種で、ネットでは日高乳業が「フレッシュチーズ」という商品を売っていますが、クワルクと同じなのかはわかりません。クワルクはそうですね、クリームチーズとヨーグルトの中間のような味とでも言いましょうか。クリームチーズよりも少々やわらかめで、いくらか粉っぽいというかぱさっとした味がします。偏見ですが。タイプとしては脂肪分40%のほかに、低脂肪の商品もあります。でも低脂肪だとますますぱさついた味がするので、私は高脂肪分のをつい買ってしまいます。クワルクにニンニクとかアサツキのみじん切りなどを入れて、塩こしょうしたクリームを、オーヴンで蒸し焼きしたジャガイモにつけて食べるのが、ドイツ人は好きです。前回のブログで、15才の少年が列車で注文したのもこれです。クワルクはドイツのチーズケーキのメイン材料でもあります。ドイツのチーズケーキはとてつもなくどでかくて、クワルクたっぷりすぎて、ぱさついたプディングみたいな感じで、好きにはなれません。クワルクと生クリームの泡立てたのを混ぜて、イチゴといっしょに食べると最高です。留学生だった頃、友達のドイツ人学生たちが、日曜日の朝食会のために、クワルクを入れた丸パンをよく焼いていたのを思い出しました。志賀氏の本にも、ドイツ修業時代にクワルクを入れるパンを体験したとあります。それで、この本からもヒントをちょうだいして、クワルク入りの食パンを焼いてみました。クワルク入り食パン posted by (C)solar08ホップ種の元種、クワルク、塩、バター、砂糖、粉、グルテンを適当に混ぜて(まったく重量は測らず)、HBがないので、ハンドミキサーのこねようスパイラルで5分ぐらいこねて(10分こねたいところだけれど、機械が熱くなって恐ろしい)、本当は室温で12時間ぐらい発酵させるところを、最初の2時間でかなり膨らんできたので、パンチのあとは冷蔵庫で一晩発酵させ、翌日外に出してしばらくさらに発酵。すっごくいい加減ですが、元種の力ってすごいですね。ふくらんでくれました。もっとちゃんと発酵させればよかった。食パン用の型がないので、長さ30cmもあるパウンド型に入れました。だから(というのは言い訳ですが)、あまり上へ向かう伸びはよくなかったのですが、クラムはとってもしっとり、きめ細やかで、フワンフワン。バターの香りがすてき。もともと、フワフワの柔らかいパンは好きではないのですが、あまりの柔らかさに魅惑されます。明日の朝食まで待ちたくないなあ。でも、夕食は芋が主食?だし。昼食は食べちゃったし(ご飯と塩麹につけた大根の漬け物とみそ汁と海苔だけ!!粗食、粗食)。ええい、一枚だけ食っちまえ。パンの味を知るには、バターだけをつけて食べるのが一番。フワフワで、かまなくてもいいほど。もっと歳とって、歯抜けバーさんになっても、これなら食べられるかも。ヒヒヒ。明日は日本のような薄いサンドイッチにしてみよっと(もう十年以上食べていない)。クリームチーズとクワルクのチーズケーキ posted by (C)solar08残ったクワルク170gぐらいとクリームチーズ同量と生クリーム100gぐらいと砂糖100gとレモン汁とレモンの皮のすりおろしとスターチ少々をただ混ぜて、簡単チーズケーキも焼きました。こちらも味見したいけれど、ウエストのことを考えて、やめておこう。
2012/04/06
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クロワッサン posted by (C)solar08仕事のネタ探しでウロウロしているうちに、月日はどんどんたってしまいます。つまりは暇なんだね。暇だとついついパンのことを考えてしまいます。お若い方々(日本の女性たち、すごい)がバゲットでもクロワッサンでもどんどん上達しているというのに、いまだに同じところでとどまっている自分が情けない。とくにいまだにわからないのがクロワッサン。「失敗から学ぶレシピ」とか「おいしいクロワッサンができました」などというタイトルにひかれて、同じレシピで同じように焼いたつもりでも、うまくいきません。外見はそれなりのクロワッサンにはなっても、中を開ければ、つまりは切ってみれば、断面に現れるのは、期待していたような蜂の巣状の内層ではなくて、中心が詰まっていて、生っぽい層。ごまさばさんというブロガーさんがこれを「生八橋」のようと表現なさっています。この方のブログはユーモアいっぱいでとても面白いのですが、この表現にはほとほと感心しました。私もこの生焼けのような内層をどう言葉で表せるか、まごまごしていたんですが、生八橋とは言いえて妙!なぜレシピどおりにしているのにこうなってしまうのか。お裁縫だと、自分の不器用さがすぐに目の前に結果として出る(型紙どおりに布を切れない、印どおりにミシンで縫えない、編み物すればバケツみたいなソックスになるなどなど)から、納得できるのよね。料理なら、まあレシピに正確にしたがえば、それなりにできるでしょう?でも、パンという代物は酵母とかイーストという生き物が相手だから、温度や湿度、グルテンの調子などなど、うまくいくかいかないかを決める要因がたくさんありすぎて、どこが悪いのかを突き止めにくいんですね。つくれぼとかドイツの料理ブログを見ると、みなさん「おいしいクロワッサンが焼けた」と書いていますが、たいていは内層の写真がないので、本当にうまく焼けたのかとか、焼けない原因の突き止めにはあまり役にたちません。そりゃね、私の生八橋クロワッサンだって、焼けたてはフワフワしていておいしいわよ。バターが60パーセントも入ってるんだから、おいしくないわけがない。でも、時間がたってから、たとえば翌日にもおいしいかどうかで決定的になるのは、「生八橋」か「蜂の巣状」かの違いなのではないかと思うのです。色々なレシピで試してもうまく行かなかったので、生八橋になる原因は、バター折込の技術や温度でしかない、つまり折り込みのときにバターと生地がなじみすぎるに違いないとは思っています。ドイツのスーパーで売られている発酵バターの多くは、どういう加工がしてあるのかわかりませんが、冷蔵庫から取り出したてでも柔らかいので、知人が酪農農家から直接買っている、自家製のバターを使ってみました。混ぜ物ゼロです。農家の自家製バター posted by (C)solar08ほら、きれいでしょう?500gで3・50ユーロ、400円ぐらいです(市販のより20円ぐらい高いだけ)。今回は卵を入れず、粉300g、砂糖30g、牛乳+水160g、塩6g、粉イースト5g、混ぜ込みようバター14gをこねて(こねてはいけないと書いてあるレシピと、数分こねると書いてあるレシピがあって、ここでも迷います)、冷蔵庫で一晩ねかせて一次発酵しました。キッチンの暖房を前もって切って、涼しくしたつもりですが、室温は20度。石の家は冷えにくいんだ。200gのバターでシートを作って冷やしたものを生地に包み、伸ばしては三つ折りにしを三回くりかえします。まじめに、毎回、折り込みのたびに冷蔵庫で一時間ねかせました。折込では、Vivianさんのレシピどおりに、薄く延ばしましたよ。55cmx30cm成形前は55cmx20cm成形後のホイロももむずかしいです。暖かくしすぎると折込バターが融けるので、今度は暖房を入れて部屋全体をほんわり22度ぐらいにしようとしましたが、そうすぐに室温は反応しないですから。それに一回り大きくなるまでホイロ、といってもね。みきわめがむずかしいの。二時間近く発酵させて、我慢できなくなって焼きました。バターが流れ出ないようにオーヴンを300度に予熱して、生地を入れてから250度に下げて焼きましたが、やっぱり最初はバターが流れ出ました。ここでもう、今回も失敗とわかります。バターが流れ出ると、焼きあがったクロワッサンが油っぽくなって、おいしくないし、内層は「生八橋」のように固まるのです。温度を190度に下げて、全体として18分ぐらい焼いたクロワッサンの内層はクロワッサンの内層 posted by (C)solar08やっぱりなあ、の結果でした。なんで、どこがまちがっているのか、謎や疑問は消えません。これも職人仕事と同じく、数をこなして、いろいろ試すほかないと、心の内ではわかっているけれど、手っ取り早く原因を知りたいのよね。次は室温15度ぐらいにとどめてある居間(ふだん使わない)に移動して生地を伸ばそうかしら。でも、これでダメだったときの自分の落胆が怖い!いや、こんなことに悩んでないで、仕事のことで悩むべきなんですけど、これが解決しないことには、仕事に進めない。というのは自分への言い訳です。
2011/01/15
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今日の青空、フライブルクの旧市街地入り口、マルティン門 posted by (C)solar08昨日から快晴です。青空が澄みわたり、陽光が輝いています。窓から差す光がまぶしく、左ほっぺたはこげそう(私が焼くパンみたいになりそう)。屋外の日の当たらない場所はまだ零度以下ですが、陽だまりはポカポカ。いくらでも歩きたくなるような気分の良い日。こういう小さな幸せで人生はなりたっているのでしょうね。土がまだ凍っているので、青空市で店を出していたのは、二つのブースだけでした。さすがに野菜の種類は少なかったです。紫キャベツとかチリメンキャベツとともに久しぶりに買ったのが下の二つ。二十五年前にドイツに来てはじめて知った野菜、それまで知らなかった食材です。セロリの根(左)とコールラビ posted by (C)solar08その頃は、こちらでセロリというと、根のセロリを指しました。いまでもそう思っている人も多いはず。日本でふつうにある茎のセロリは当時はまだ普及していませんでした。この十年以上の間に、だんだんポピュラーになって、どこでも売られるようになったのです。根セロリとのはじめての出会いは、ムール貝を大量に食べる会、というのをしたときでした。どういうわけか、ドイツ人の友は、根セロリを細かく切って、白ワインや水と煮てから、そこにムール貝とニンニクを入れてさらに煮たのでした。根セロリは茎セロリと同じ香りをもち、質感は大根やカブにちょっと似ていま。根セロリはスープストックの材料の一つとしても使われますし、スープの中身にしてもよいし、カレーやシチューに入れてもよいしと便利です。生のまま細くきって、マヨネーズやクリーム入りのドレッシングのサラダもおいしいです。昨日ははじめて、根セロリを細かく切って少量のスープで煮てから、ピュレ状にしてサワークリームと混ぜました。つまりはセロリのムース。真っ白でトロトロして、香りがあって、とってもおいしかった。虹鱒のムニエルに添えたら、ソース代りにもなりました。十五分でできるのでこれから定番になりそう。東京で根セロリをさがしたことがあります。二十年前ぐらいでしょうか、ドイツ大使館近くにあるナショナル麻布という(高級?)スーパーっぽいところで見つけましたが、値段を見てびっくり。ドイツで当時100円ぐらいだったものが、1500円と書かれていたのですから。買わなかったのはもちろんです。右のコールラービは、味や質感は、大根やカブから香りや味を取り除いて、しゃきっとさせたもの、とでもいいましょうか。カブ代りに三杯酢につけてサラダのようにして食べています。これも私は日本では見たことがなかった(上のスーパーは別として)のですが、母は「あーら、コールラービなら知ってるわよ。戦後の食糧難のときに、東京の真ん中で育てたもん」と言っていました。ということは、昔はあったのに姿を消したのでしょうか。まあ、なくて困るもんではありませんが。ところがフランス人も、南フランスなどでは知らないみたいで、コートダジュールから来た知人に、三杯酢につけたコールラービを出したところ、いたくお気に入りで、「おいしい、おいしい」とたいらげたあと、これはいったいなんなのだと不思議がっていました。皮をむく前の実物をみせても、知らない様子でした。こんなに近くの国でも、普及する食材はちがうことがあるのですね。これは海鮮食品にはとくにいえます(一般にフランスの店の方が魚介類の種類が豊富で新鮮だという印象を受けます。ドイツでも大都市は別でしょうが、ここフライブルクではだめです)。ドイツにも日本のカブに似たカブがあるし、「トウキョウ」という品種名の日本のコカブもときどき売られているので、塩漬けにしています。話はとんと変わりますが、それに前に手打ちうどんの話を書いたときと重複しますが、自分で削った鰹節の「威力」をまたしても実感しました。味噌を切らしていて、しかたなしに昨日は「おつゆ」(と親は呼んでいましたが、澄まし汁のこと)を作りました。小松菜などというすばらしいものはこちらにはないし、霜のためにほうれん草も出回っていないので、白菜で我慢することにして、せめて出しだけでも利かせようと、十年以上たって石のように固くなった鰹節を父自作の削り器でゴリゴリと削りました。a href="http://photozou.jp/photo/show/211377/16931354">父親自作の鰹節けずり器と化石的に古い
2009/01/13
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シンプルなテーブルセッティング posted by (C)solar08シュテッヘルさん夫婦のダイニングルームハンスアルベルト・シュテッヘルさんは、フライブルクやバーデン地方では「有名人」です。本業は弁護士なのですが、バーデン新聞に男性でも作れる料理や菓子のレシピを紹介したり、イベントで料理を実演したり、料理の本を出版したりして、ファンがたくさんいます。妻のレナーテさんも有名。本業は大学の学生部ですが、共著者といっしょに「フライブルク推理小説」のシリーズを書いて、成功しています。シュテッヘル夫妻が住むアパルトマンのある家には、私の旧友の一人も住んでいる関係で、かなり昔にシュテッヘル夫妻と知り合いました。10年ぐらい前に、ひょんなことから、シュテッヘル夫妻やこの旧友たちを我が家に招待して、日本のごくふつうの家庭料理を紹介して、みんなでいっしょに作り、食べたことがあります。作ったのは、ごま和え、鶏の唐揚げ、煮込みとか八宝菜などの簡単なものばかりです。その時、彼らが言った感想は「こんなに砂糖を入れるとは」でした。この時の「お礼」として、今度はシュテッヘルさんが私を彼のキッチンに招待してくれ、ドイツ料理をいっしょに作ることになっていたのですが、10年たってやっとその約束が実現しました。丸鶏をさばくシュテッヘルさん posted by (C)solar08献立は、スープ、サラダ、コック・オ・ヴァン(鶏の赤ワイン煮)ならぬコック・オ・リースリング(白ワインのリースリングで煮た鶏)、付け合わせはシュヴァーベン地方(南ドイツ、シュトゥットガルトを囲む地域)の名物、シュペッツレです。6時半にうかがって、みんなでがやがや喋りながら、エシャロットを刻んだり、シュペッツレ用の生地をこねたり。シュペッツレというのはいわばすいとんのような手作りヌードル、粉、卵、水のかなり流動的な生地をこねにこねて、空気を入れこみます。シュペッツェルの生地をこねる posted by (C)solar08シュテッヘルさんは、さばいた丸鶏2羽の表面をバターで焼きます。レ・クルゼの鍋でエシャロットをオリーヴ油、バターで炒めてから、リースリングワイン750ml、鶏ガラスープなどを入れて煮立て、鶏肉を加えてゆっくり煮込みます。鶏を煮ている間に、食事の開始。スープ(コンソメのクリアスープに、細切りにしたクレープを入れたもの)、季節のマーシュのサラダをいただきました。いいことを教わりました。コンソメスープにナッツメッグを少々削り入れると、すばらしい味になるのです。これらの前菜が終わってから、みんなでシュペッツレ作りに挑戦。これがむずかしいの。ドロドロの生地を少しずつ、専用の板(先が薄くなっている)に薄くのばしつけ、煮立った湯に板の先をつけて、専用の金属へら(スケッパーに似ている)で、生地を手早く、ひっかくようにして、ほそーくそぎ入れていくのです。沸騰した湯にシュペッツェル生地をそぎ入れるレナーテの手 posted by (C)solar08レナーテさんの手さばきは慣れたもの。見えないほどのスピード(1秒に2往復ぐらい)で、見えないほど細い生地が湯の中に入っていきます。私がすると、恐る恐る生地をそぐ私の手 posted by (C)solar08おっかなびっくり、ゆっくりひっかうと、一度にたくさんの生地が流れて、すいとんのような太いヌードルになってしまいます。お客さんも挑戦 posted by (C)solar08料理は苦手そうなお客の一人(建築家)も挑戦。太さが様々なシュペッツレができあがりました。生地は一度に全部茹でるのではなくて、各自が入れた分だけ、毎回2、3分茹で、網ですくいあげます。ゆであがったシュペッツェル posted by (C)solar08すべてゆで上がったら、フライパンでバターをからめるようにして、ざっと炒めます。みんながシュペッツレで騒いでいる間に、シュテッヘルさんは鶏肉をとりだしてオーヴンで保温し、ソースに生クリームを加えて少々煮詰めます。前菜を食べてから1時間たって、やっと主菜の出来上がり。コック・オ・リースリングとシュペッツェル posted by (C)solar08上等のリースリングが利いたソースをシュペッツレにからめると、それだけでおいしい。柔らかく煮えた鶏のモモも最高。ここまでで、時計はすでに10を過ぎていました。「デザートに焼きリンゴはどう?」というシュテッヘルさんの提案に、私はもちろん手を挙げました。お客さんたちが芯をとったリンゴに、シュテッヘルさんは、ジャム、マジパン、チョコレートを詰めたリンゴ posted by (C)solar08市販のマジパンの小片、チョコレート、ベリーのジャム、マルメロのジュレを詰めました。バターもシナモンも入れない焼きリンゴは私には初めて。リンゴが焼けるまでまたおしゃべり。11時すぎて、やっとできあがり。焼きリンゴにアイスクリームをのせて posted by (C)solar08チョコレートの甘みとリンゴの酸っぱさの組み合わせ。私にはなじめない味でしたが、こういう方法もあるというのは興味深いです。そのあと、エスプレッソもいただいて、「ごちそうさま、お休みなさい」とシュテッヘル夫妻においとまを告げたのは、夜中の12時すぎでした。こうやって、料理を次々と続けていただくのではなくて、間をおいていただくのも悪くないな、みんなで参加型のごちそうも悪くないなっと思いました。なによりの収穫は、やっぱりシュペッツレの実習でした。今までは乾麺シュペッツレを買ってましたから。左から二番目レナーテ、右から二番目シュテッヘルさん posted by (C)solar08
2011/12/17
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バゲット、手前が被せ焼き posted by (C)solar08バゲットのクープって、スチームがばんばん出るオーヴンだと、たいていはしっかり開いてくれるような気がします。それでも、未熟な私の場合、エッジが立ったり、クープの中から生地が盛り上がることは、うまくいったりいかなかったり。今日、ホップ種エキスでバゲットの一本目を焼いていて、ふと思い立ちました。いつも、表面がこげすぎるのを防止するために、最後のあたりで、アルミのトレー(これ、スーパーで買った冷凍魚が入っていたトレーです。これをぐんにゃり曲げて、パン生地にかぶせるのです)をぐにゃっと曲げて、これでカバーして、こげすぎを防ぎます。アルミトレーをかぶせて焼く posted by (C)solar08きたない写真ですみません。そういえば、前にバゲットのクープを開かせるために、金属の箱をかぶせて、熱風から守るというのを読んだことがあります。それで、二本目のバゲット生地をオーヴンに入れたときには、最初からアルミトレーをかぶせて、5分ほど蒸気を入れ、その後トレーをとりはずして、蒸気なしで焼きました。それと、二本目のは、斜め置きではなくて、たてにオーヴンに入れました。そうしたら、違いがはっきり出ました。バゲット、左が被せ焼き posted by (C)solar08冒頭の写真の下側、↑の写真の左のバゲットが、蒸気を入れて焼く最初の5分、生地にアルミトレーをかぶせたもの。両方とも、温度は実測で230度ぐらいです(これがボッシュのスチームオーヴンの最高温度)。左の方がエッジが立って、きれいに開いたような気がします(自己満足か?)。カンパーニュの焼き始めにボールを被せるのと同じ原理で、クープが開きやすくなるのでしょうね。ところが、肝心の気泡はというとバゲットクラム、被せないで焼いた方 posted by (C)solar08クラム、被せ焼きした方 posted by (C)solar08被せないで焼いた方、つまりクープがきれいには開かなかった方のバケットの方は、私にとっては、かなりの大穴だが開いてくれたのに、クープがきれいに開いてくれた方のは、なさけない状態。うううー、なぜなんだ?この二本、置き方が違う(かぶせない方は斜め置き、かぶせた方はまっすぐに縦に置いた)ので、正確な比較実験ではないのですが、違いは置き方よりも、トレーかぶせによるものだと、勝手に結論しています。次はもっと条件を同じにして、くらべてみよっと。ホップ種は粉の20%、水(ホップ種含めて)約70%、室温で10時間一次発酵、ホイロは室温で1時間ぐらい。
2012/04/12
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ダシ(納豆昆布、茗荷、ネギ、キュウリ、鰹節、醤油) posted by (C)solar08ドイツではふつうはミョウガは栽培も販売もされていません。特殊なハーブや野菜の苗を売る店やネット販売で見られるだけ。ミョウガにとっては、気候がいささか合わないし、野外で越冬できるかどうかも、不定だからでしょう。日本にいたときには振り向きもしなかったミョウガ。ないとなると欲しくなる。数年前に、当地のエコステーション(環境教育施設)の温室で育てられていた苗をいただいて、それを大きなプラスチック箱で育てています。これまでは冬は室内に入れていたのですが、重くて面倒なので、この冬は出しっぱなしにしましたが。しっかり生きていてくれて、葉が林のように育ちました。今朝、ふと見ると根元に一個だけ、ミョウガの花が。掘り返せばまだまだあるかもしれないけれど、それは今後のお楽しみにしておいて、この一個だけを掘り出しました。このミョウガを軸に、山形に長年暮らしていた弟から教わった「だし」をつくりました。納豆昆布を水でふやかして、ミョウガ、キュウリ、ネギのみじん切りと削り節と醤油を混ぜただけ。一人の昼食は、この「だし」とネギとワカメのみそ汁と茶碗一杯のご飯だけ。もうね。成長する必要がないから、これだけで十分です。でも、こういう食事はドイツ人には理解不可能だろうから、一人のときに楽しみます。ああ、おいしかった。ミョウガ一個でこんなに和食気分にひたれるなんて!スペルト麦と小麦半々のバゲット posted by (C)solar08近頃、気がついたことがあります。朝食は毎日、同じものを食べていても、不思議と飽きないということ。そして、一日の食事の中で一番おいしく、もっと食べたいとまで感じるということ。毎朝、上のような自家製酵母バゲットの4分の1ぐらい(ほんの数センチ区画)を縦割りにして、トーストし、バター少々と自家製ジャムでまず甘いパン。ライ麦サワー種+スペルト麦のドイツパン posted by (C)solar08そのあとに、毎週、ライ麦サワー種、スペルト麦粉、スペルト麦の粒、胡麻、ヒマワリの種など、毎週内容を変えながら焼いている、ゴツゴツしたドイツパン(などという言葉は本当はないけれど、つまりは固めで詰まった、全粒粉が多めの茶色いパン)の薄切り(幅5ミリぐらい)二枚をトーストして、これに昨晩残しておいたサラダをのせ、固め系のチーズ(アッペンツェラーとかコムテ)のうすーいスライスをのせて食べ。コーヒー二杯。それだけなのに、「もっと食べたい」と思ってしまうほどおいしく感じます。昼食とか夕食は毎日おなじものだと飽きるのに、朝食だけは飽きないというのが不思議です。今回のドイツパンはクラムが理想的にできたわ。水分がちょうど良かったからなのか、ライ麦サワー種の継ぎをちゃんと18時間かけたからなのか、、、。詰まらず、気泡が大きくならず、フワフワにはならず、いささかしっとり、というのが理想。このパンが乾いて石のように固くなっても、ドイツ人はおいしいと言います。焼きたてで柔らかいと、おいしくないと感じるようです。なんだか、わたしもいつのまにか、そういう味覚になってきたみたい。たしかに、カリッとして固めの方が味は良い。ただ飲み込むためには、キュウリとかトマトをのせて水分の補給がわたしには必要です。ライ麦サワー種+スペルト麦のドイツパン posted by (C)solar08胡麻がのった、カリッとした皮がおいしい。リンゴタルト posted by (C)solar08フランスのスーパーで買った安いタルト生地にヘーゼルナッツの粉とバターを敷き、薄切りのリンゴをのせて焼き、ナバージュをかけただけ。外側の白っぽいリンゴはニュージーランドだかの輸入もの。切ったまま放置したのに、ちっとも茶色くなりませんでした。中心に近いリンゴは庭の早生のリンゴが地面に落ちたもの。どのリンゴも虫食いで、打ち身がありますが、小さくていとしいの。こちらは茶色くなりました。この違いが不思議。
2013/08/18
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