有毒飛沫

有毒飛沫

March 3, 2005
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もう本当に宮城谷さんづいちゃってまして...
今日も花の歳月を読了しました。

講談社文庫なんですが、本を開いた途端にびっくりしました。というのは、字が大きいんです。最近の文庫は昔のものに比べて字が大きめになっているんですが、これはさらにふた回りくらい大きいんです。思わず《子供向け?》と思ってしまいましたがそうではないようです。おかげであっという間に読み終えてしまいました。

読み終えた感想は、広い草原の上を渡ってくる風になぶられているような感じです。とても、爽やかなんです。

話自体はあの呂太后の時代のお話です。呂太后というのは、例の夫の死後、寵愛を受けていた愛妾の手足を切り取り、目をくりぬいて、耳を焼いて、薬で咽喉を潰して便壷の中に立てかけて、用を足すたびに「人ブタ!」と罵りかけたというあの方です。

そんな呂太后の命で集められた娘たちの一人の話であるのに、全体のイメージはあくまで清冽で、気持ちよく読める話でした。

主役の少女の名は猗房(いぼう)。呂太后の死後、人々の希望を集めて立った漢の新皇帝の夫人となります。この娘はもちろん、回りにいる人間たちも存在感のある、血の通った人間に描かれ、この先どうなるんだろうと途中でやめる事が出来ないくらいどんどん読めてしまいます。話の筋立ては、酒見賢一さんの後宮小説(日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、「雲のように風のように」という名前でアニメにもなりました)と似ています。それぞれに持ち味があるので、読み比べてみるのも面白いでしょう。

この娘の末の弟は広国(こうこく)といい、姉が中央に送られた日に攫われてしまうというとんでもない運命に巻き込まれるのですが、こちらもなかなか面白い。私はこの弟を助けてくれる藺(りん)という少女が一番気に入りました。

中国という国は、とんでもない残虐さを見せてくれるかと思えば、底抜けの清清しさも感じさせてくれる、本当に面白い国です。皆さんも、ぜひご一読ください。とっつき易さで言えば、この本が一番だと思います。

楽天ブックストップページ
後宮小説( 著者: 酒見賢一 | 出版社: 新潮社 )





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Last updated  March 5, 2005 11:08:56 PM
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おこ嬢 @ はじめまして 私もさきほど、読み終えました。 あれが…
うめ@ ジグちゃん 私もジグ、たのしみです!ところでジグち…
香林・劉 @ Re:期待するほどに(10/15) 唐辛子桜さん、いらっしゃいませ。 ま…

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