SILLY GAMES DAY´S 3

SILLY GAMES DAY´S 3

2012.09.01
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カテゴリ: Blu-ray
 最近の密かなマイブームが、往年のスペクタル系や歴史映画のソフト鑑賞だったりします。
 まぁ“正しい歴史”というよりは、 宗教的 な要素が強かったり、 伝奇~英雄伝説 の類ではありますが。

 きっかけは最近リリースされた“ 十戒 ”のブルーレイでありまして、これがかなり綺麗にレストアされていると評判で日本語吹替え収録、しかもかなりのお手頃価格。
 昔テレビで観た際の好印象もあり迷わず予約したんですけどね、ここでふと同じページに表示されている“ 天地創造 ”に目が行くと。

 「そーいや“十戒”を観る前にコイツを観てれば、 流れ的には完璧
 ~等と考えたのが運の尽き(笑)
 しかも両作品を『2枚で3000円』で購入できるのだ。 何を迷うことがあろう かっ!
 ってな具合で、まずは既にリリースされている“天地創造”を鑑賞しながら“十戒”を待つことにすると。


 さて、まずは“天地創造”である。


 この映画、つくづくフィクショナルな コテコテの聖書 物語だなぁ、と再認識(そりゃ 原題が“バイブル” なのだから当然である)
ドリーマ- なガキの時分のオレだと、 多少は歴史モノとして 捉える事が出来たのだろうけど、やはり今になって大人の目線で鑑賞すれば フツーにファンタジー
 ――モノの 良し悪し はともかくね、神話・伝説の類であると。

 ただ題材が題材だけにかなり丁寧に撮られており、 有名エピソード によるオムニバスという事もあり、長尺も飽きずに楽しめるのだな。

 神が七日で世界を創造したところから始まり、アダムとイブ、カインとアベル、ノアの箱舟、バベルの塔、ソドムとゴモラ、ユダヤの始祖アブラハム~と、こうやって書き出してみるとかなりのボリュームである。

ジョン・ヒューストン監督 による 風格のある映像 が個人的には凄く好みで、神話・伝説の表現なのに 地に足が着いた感 が半端無いのである。

 特に 最終章のアブラハムのパート は、一番地味なエピソードながらもうまい具合に“ソドムとゴモラ”を織り交ぜドラマ性を強化しつつ、クライマックスまで 酷く冷静に演出している のだな。
 日本で似たような映画を撮るとなると、お決まりの 安っぽい特撮映画みたいになる からなぁ(笑)

 で、いろいろあってアブラハムの長男がその母親と共に、 エジプトに追放 される事になると。
 おお、 この子の子孫がモーゼに連なる んだなぁ……

 ~とかなんとか思いながら、次に届いた“十戒”のブルーレイを鑑賞する。
 いや、これが 大正解 でしたよ、ホント。


 なんつっても、アブラハムの神とモーゼの神が、 完全に一致 するんです(大笑)
 「 あ、確かにこりゃ同じ“神様”だわ 」とね。
 不謹慎な書き方をするんであれば、神様の キャラクターがぶれてない というか……

 ともかく、神託を受けたモーゼによる ユダヤの出エジプト が、この映画の本筋。
チャールトン・ヘストン ユル・ブリンナー らの演技も素晴らしく、特筆すべきはヘストンの神託を受ける ビフォーアフター の佇まいの変化であろう。

 はじめのうちは『 どーみてもチャールトン・ヘストンにしか見えない 』んだけど、神託を受けたとたんに『 どーみても“いわゆるモーゼ”にしか見えなくなる 』んである。

 演技のせいかメイクのせいか、その両方かもしれんが、何にせよ その変身の凄さ よ。
 聖者なんだけど、何処と無く 気が触れているようにも見える あたり、いや、実に素晴らしい。

 素晴らしいといえば デミル監督 による映像である。
 前述したヒューストン監督による ストイックな映像 とは 真逆 の、実に 派手な特撮スペクタクル なのだが、それでも決して ショボさを感じさせない あたり、さすがである。
 有名な 紅海が割れる場面 といい、随所にでてくる 炎のアニメーション といい、今の技術と比べて確かに粗は目立つんだけど、そんな些細な事は どーでもよくなる くらいに、映像自体に力があるのだな。

 ドラマもキャラクターを絞り込む事でかなり吸引力があり、実に 見事な大河を形成 しているしの。
 ただモーゼの最後の件は、何とも地味で 達成感の無い 描写ではある。
 まぁ聖書の記述通りなんだけどさ……


 ここまで盛り上がってくると、やはりブルーレイで“ ベン・ハー ”を観たくなってこねぇ?(笑)
 ユダヤの 系譜的にもぴったりの順番 だし( ソロモン王 とかあの辺を スッ飛ばして しまうけどね)

 しかしこの“ベン・ハー”、日本ではちょっと前までは高額なアルティメット版しか存在せず、どうすんべぇかとイロイロと探していたら、 UK版アルティメット 破格の値段 で手に入ることが判明。
 日本語吹替え収録の3枚組で、何と 送料込みの2000円弱
 で、迷わずポチると(笑)
 国内でも 最近になって 廉価版リリースの情報が流れたが、まぁこの内容でこの値段なら後悔はしないし。

 で、 国際便の配達 を待っている間、時系列的に“十戒”と“ベン・ハー”の間の映画~“ スリーハンドレット ”と“ スパルタカス ”をブルーレイで再鑑賞。
 興奮冷めやらず、何となく“ トロイ ”も観ておきたいなぁと思い始めたところで、無事英国から“ベン・ハー”が到着。

 超有名な映画につき今更ここで語ることはほとんど無いが、ただテレビで何度も観た映画だが、やはり 面白いモノはいつの時代に観ても面白い とだけ書いておきます。

 最後のベン・ハーの家族に起こる“ 神の奇跡 ”も、以前はちょっと 唐突な感じがした もんだが、今回はかなりキチンと納得できたり。
 これも“天地創造”“十戒”と 続けて観てきたおかげ か?

 しっかしこれだけの 高画質大画面 で、往年のスペクタクル映画を楽しめる時代が来るとはなぁ……

 あ、ただ“ベン・ハー”は収録された吹替えの仕様に ちょっと不満 が。
 稀にあることだが、テレビ版は放映時間に合わせてカットしているため、 一部シナリオで矛盾 がでてしまっているんだよな。
 たしか“ベン・ハー”は 前後編に分けた 、ノーカットに近い放映版があったと思ったんだけど、その音源はもう紛失しちゃってるのかねぇ。
 ソコだけが残念。

 さてお次は“ グラディエーター ”でも観直すかね(笑)






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Last updated  2012.09.02 10:26:13
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Re:天地創造、十戒、そしてベン・ハー(09/01)  
ヒロオSVR  さん
 ここは続けて、『珍説世界史PART1』でしょう! (2012.09.02 06:04:58)

Re[1]:天地創造、十戒、そしてベン・ハー(09/01)  
パロディも良いですよねぇ。
“珍説世界史”も2枚3000円で購入できるし、何かとセットで購入しようかしらん。
モンティパイソンのホーリーグレイルとかも、もうちっと安くなってくれると嬉しいんだがなぁ…… (2012.09.02 10:33:57)

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000@ Re:ルパン三世 GREEN vs RED 感想(04/06) 作画や年代などによる変化以前に「ルパン…
通りすがり@ Re:スカルマン~愛しきものは全て去りゆく(08/02) >このスタッフによるサイボーグ009(ヨミ…
スカーレット1997 @ Re[1]:Geoff Love & His Orchestra(02/14) いやぁ、実はワタクシもリアルタイムで知…
ヒロオSVR @ Re:Geoff Love & His Orchestra(02/14)  全然知らなかったよ、このアルバム。
スカーレット1997 @ Re[1]:感涙の70年代男汁全開な映画たち(10/13) “超高層プロフェッショナル”の方ですよね…
ヒロオSVR @ Re:感涙の70年代男汁全開な映画たち(10/13)  普通のゴシック体で書かれたタイトル、…
スカーレット1997 @ Re[1]:天地創造、十戒、そしてベン・ハー(09/01) パロディも良いですよねぇ。 “珍説世界史”…
ヒロオSVR @ Re:天地創造、十戒、そしてベン・ハー(09/01)  ここは続けて、『珍説世界史PART1』で…
管理人に報告@ Re:ミクの日大感謝祭(03/11) 対応ありがとうございました。
管理人に報告@ Re:ミクの日大感謝祭(03/11) ついでに (2012.08.20 16:11:24) に私が書…

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