愛犬のために

愛犬のために

白内障2

白内障 は人間の白内障からの連想でした。

人間の 白内障 の場合は、

『80歳以上の高齢者はほとんどが何らかの形で白内障の症状を引き起こしているといわれるが・・・』

と言うことですけれど、犬の白内障は 視覚回復を可能にした最近の犬の白内障手術 犬用眼内レンズの重要性 によりますと、

『犬では水晶体が混濁したものをすべて白内障と呼ぶのではなく,6歳を過ぎた頃から水晶体中央が円形に“青白く”見える現象は加齢による核硬化症(Nuclear Sclerosis)(図2)とよばれ,これにより視覚を失うことはないために白内障とは区別されている.』

あります。

タイトルからお分かりの様に、手術実績が載っていて、『年間約300例の白内障手術眼にIOL(眼内レンズ)が挿入されている.』とのことです。


これが多いのか少ないのか何とも言えませんけれど、次ページ IOLの必要性―「開眼手術」と「視覚を回復させるための手術」の違い― を見ると、まだまだ犬の白内障手術はハードルが高いようです。

人間の手術の場合も、レンズが多少ずれて再度入れ直したり( 術中・術後の合併症について )、調整できるようになるまで2,3ヶ月掛かる例も割りとあるようですので、犬の場合はまだまだ積極的には行われてはいないのかも知れません。



実際どれ位の割合で発症するかと言うレポートは国内ではちょっと見つからず、アメリカではこの Prevalence of primary breed-related cataracts in the dog in North America. が見つかります。

概要は、北米の獣医科大付属病院に来院した犬の白内障調査を1964年から 2003年の40年間行った、と言うものです。
罹患率は

1964-73:0.95%
1974-83:1.88%
1984-93:3.5%
1994-03:2.42%

で、40年間で延べ39,229等が罹患しています。
雑種(基準)は1.61%の発症率で、好発犬種は

スムースフォックステリア(11.70%)
ハバニーズ (11.57%)
ビションフリーゼ (11.45%)
ボストンテリア(11.11%)
ミニチュアプードル (10.79%)
シルキーテリア (10.29%)
トイプードル (10.21%).

で、40年間で罹患頭数が多かった犬種は

ボストンテリア (11.11%)
ミニチュアプードル (10.79%)
アメリカンコッカスパニエル (8.77%)
スタンダードプードル(7.00%)
ミニチュアシュナウザー (4.98%)

雑種(基準)では4-7歳に形成頻度が最も高く、7-15歳前後で16.80%が影響を受けていました。


以外に少ない様な感じがしますけれど、この母集団はランダム化されてはいませんし、日本で好まれる犬種とももちょっと異なりますので、あくまでも参考程度と思います。

考慮すべき点としては

・母集団(飼い主の特性も含めて)は、獣医科大付属病院に来院する
・地域的な紫外線被爆量の相違
・病態・合併症・犬種の相違などが明確にされていない

等が挙げられると思います。
紫外線被爆量は、人間の場合は、厚生労働省の 紫外線の健康影響のリスク評価と効果的な予防法の確立に関する研究 によりますと、

『太陽光線に含まれる紫外線が皮膚がん、白内障を起こすことは、疫学研究、動物実験等の研究で確立した事実である。』

『白内障に関しては、紫外線の地上到達量では説明できない地域差が存在することをこれまでの研究で明らかにしてきたが、今回の研究で、眼部の紫外線被爆量を個人ごとに推定するモデルを用いることによって、 白内障の有所見率がほぼ眼部の紫外線被爆量で説明できる ことも明らかになった。』

とのことです。

確かに、1964~2003年の白内障の増減率は、気象庁の オゾンホールの経年変化 に示されたオゾンホールの面積の推移(ページの一番下の右図)の1979年以降の年最大値の経年変化と相関が見られると思います。
白内障の発生率は10年単位で集計していますので、年単位で見たピークが一致するかどうかは不明ですけれど、近年代替フロンなどによりオゾン層破壊にブレーキが掛かったことと、白内障の増加率が1994-03年で下がったこととは無関係ではないかも知れません。



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