翼をください
１９７０年代に実際に起きた事件の映画化。
両親の再婚で女子寄宿学校に入ることになった内気な少女、
メアリー（マウス）
おどおどする彼女のルームメイトは優等生で美人のヴィクトリア（トリー）
と、はすっぱで激情家のポーリー。
やがて学校の仲間も出来、楽しみをしったマウスの目に飛び込んで
きたのは、トリーとポーリーの濃厚なキスシーン。
「きっと、恋人とするときの練習だろう」
それくらいしか頭には浮かんでこなかった。
しかしマウスはまもなくすべてを理解する…真夜中ベットにいる二人。
彼女たちは、愛し合っているのだ。
戸惑いつつも、受け入れるマウス。
しかしトリーの妹が朝裸で横たわる二人を目撃
一気に噂は広まり、波紋が広がる「あの二人ってさ…」
あわてた優等生のトリーは、それを払拭すべくすべてをポーリーの
片思いとし、近隣の男子学生とつきあい始め、一切ポーリーを拒否し始める。
「もう２１世紀よ！」ポーリーはトリーへの愛を隠そうとしなかった。
しかし、トリーはポーリーを愛しながらも、厳格な両親に知られることを
何よりも恐れていた。トリーはマウスにだけ本心をうちあける
「私はポーリーを愛してる…だけど、両親には見捨てられたくない。
分かるでしょう…？あなたが友人として、どうかポーリーを見守って」
噂が広がり、レズビアンのレッテルを貼られたポーリーは、どんどん孤立
してゆく。それと平行して、愛するトリーの愛を取り戻したいと、
痛々しいまでにその愛に真摯になっていく、ポーリー。
そんなころ彼女は飛べなくなった大鷲を助ける。
そうして、森の中でその鷲を飼い始め…
「もっと激情を！」を合い言葉にする、激しい少女、ポーリー。
私はレズビアンではない、彼女だから愛しただけ。
自分に嘘をつくことなく、ただただまっすぐにトリーへ向かっていく。
ポーリーに比べればまだ世間への対応にうまく順応するトリー。
愛してはいるけれど、その愛が暴露されるのには耐えられない少女。
おとなしく内気だけれども、繊細なポーリーを支えるマウス。
この３人の少女が軸。だけれどもやはりポーリーが主役なのかな？
かなり痛々しい、というか悲しいくらい愛にまっすぐ。
シェークスピアの授業で「愛とは何？」という質問に、クラスメートが
てきとーに「セックス」とか「化学反応よ！」揶揄してると、突然机をたたいて
立ち上がるポーリー
「みんななにいってるの！？愛は…愛なのよ！！」
走り出した彼女の行く先は…
これ、脇役の先生やおじさんもかなりよかった。静かに見守る、って
感じで。
でもラストは、納得できなかった。「なにそれ？」
って感じ。こういう感じで終わらせないで欲しいよ、、と思った
ポーリーは、真っ直ぐすぎたよ。でも一番、純粋。
トリーは「やな女」って思うのかと思ってたけど、でもやっぱり
まだマイノリティーなことをカミングアウトするのって、
かなりつらいだろうし、なんかその気持ちも分かるな。。
マウスは、いい子。単なるいい子じゃなくて、ほんとにいいやつ。
なにからなにまでオンナノコの映画。
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