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新型インフルエンザ

新型インフルエンザ

新型インフルエンザとは  : 
 動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスが人に感染し、人の体内で増えることができるように変化し、
人から人へと効率よく感染できるようになったものである。

パンデミックとは  : 
 新型インフルエンザは人間界にとっては未知のウイルスでほとんどの人は免疫を持っていないので、
これは容易に人から人へ感染して広がり、急速な世界的大流行(パンデミック)を起こす危険性がある。
 現時点で、こうした性質を持つ新型インフルエンザの発生は確認されていない。

過去の大流行  : 
 スペインインフルエンザ(1918年~1919年)、世界では人口の25~30%が罹患し、4000万人が死亡したと
推計されており、日本では2300万人が感染し、39万人が死亡したと記録されている。
一番最近では1977年に「ソ連インフルエンザ」が流行している。
こうした「新型インフルエンザ」は、10年から40年の周期で流行してきたが、
次の新型インフルエンザがいつ出現するのか、予測することはできない。

症状  : 
 新型インフルエンザに変異することが懸念されている高病原性鳥インフルエンザの症状としては、
これまで東南アジアなどでの事例では、発熱、咳など、ヒトの一般的なインフルエンザと同様の症状に加え、
下痢を認めた例もあった。
また、致死率は60%以上と極めて高く、肺炎が主な死因となっている。
しかし、高病原性インフルエンザウイルスが人から人へ感染する新型インフルエンザウイルスに変異した場合、
その症状の程度は、現在のところ予測が困難である。

ワクチン  : 
 新型インフルエンザに対して効果が期待できるワクチンとして、プレパンデミックワクチンとパンデミックワクチンがある。
 プレパンデミックワクチンとは、新型インフルエンザウイルスが大流行を起こす以前に、
トリ-ヒト感染の患者または鳥から分離されたウイルスを基に製造されるワクチンを指す。
政府は現在流行している鳥インフルエンザウイルス(H5N1)に対するワクチンをプレパンデミックワクチンとして
1,000万人分製造、備蓄している。
実際にワクチン接種を開始するのは、新型インフルエンザの発生が確認されてからになる予定。
 パンデミックワクチンとは、ヒト-ヒト感染を引き起こしているウイルスを基に製造されるワクチンである。
プレパンデミックワクチンと異なり、ワクチンの効果はより高いと考えられる。
ただし、パンデミックワクチンは実際に新型インフルエンザが発生しなければ製造できないため、
現時点で製造、備蓄は行えない。
実際に発生した新型インフルエンザウイルスを基に製造されるパンデミックワクチンは、国民全員を対象に考えている。 (2009.03現在)

2009年夏頃よりH5N1型インフルエンザ流行、2009年秋より、医療従事者、基礎疾患のある小児、小児・基礎疾患のある高齢者、高齢者、健常者の順にワクチン接種が開始された。(2010.02)

治療  : 
 新型インフルエンザの治療薬としては、毎年流行する通常インフルエンザの治療に用いられている
ノイラミニダーゼ阻害薬が有効であると考えられていまる。
それには、経口内服薬のリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)と
経口吸入薬のザナミビル水和物(商品名:リレンザ)がある。
 新型インフルエンザにおいては、致死率の高さから原則的に10歳以上の未成年の患者に対しても
タミフルの投与を控える必要性は低いと考えられる。

 新型インフルエンザの発生に備えて、政府及び各都道府県では抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を行っている。
治療薬として、タミフルを政府で1050万人分、都道府県で1050万人分、流通備蓄が400万人分の合計2500万人分、
リレンザを政府で60万人分を確保する予定。(平成19年度中)
また、予防投与用として、政府でタミフルを300万人分備蓄している。

新型インフルエンザに備えて  :
 通常のインフルエンザは、感染した人の咳、くしゃみ、つばなどの飛沫とともに放出された
ウイルスを吸入することによって感染する。
そのため、外出後の手洗い、マスクの着用、流行地への渡航、人混みや繁華街への外出を控えることが重要。
また、十分に休養をとり、体力や抵抗力を高め、日頃からバランスよく栄養をとることも大切。
 インフルエンザは容易に人から人に感染するため、他人にうつさないことも重要。
インフルエンザに感染して症状のある人は、病気の悪化や周囲への感染を防ぐために、自宅で休養することが重要。

他人に接しなければならない場合は、 咳エチケット を徹底。
咳エチケット とは、周りに感染させないようにするための以下のエチケット
 1、咳、くしゃみ時、口鼻をティッシュなどで覆い、他人から離れる。
 2、ティッシュはすぐにごみ箱に捨てる
 3、押さえた手・腕はすみやかに洗う
 4、洗えない場合を考えパック入りアルコール綿を持ち歩く
 5、咳をしている人にマスクの着用を促す

 現状では新型インフルエンザは出現していないが、出現した場合も通常のインフルエンザと同様に
このような感染予防対策に努めることが重要。
また、新型インフルエンザが流行して、外出を避けるべき事態となり、物資の流通が停滞することを想定して、
普段から食料品や日用品を備蓄しておくことが望ましいと考えられる(約2週間分)。

 新型インフルエンザの患者と密に接する機会があり、感染している可能性がある方々に対しては、発症前に
抗インフルエンザ薬を内服することで、発症の危険性を抑える予防方法(予防投薬)を実施することも検討されている。


 引用HP 厚生労働省  新型インフルエンザのページ


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