私らしくナマステ

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【母子手帳】



【第3編;母子手帳】
友人の赤ちゃんは満9カ月を迎えるころとなった。
つたい歩きをし、病気をすることもなくすくすくと成長している。
私は友人に、「日本には母子手帳というのがあるよ。」と言って実物を見せた。
そしたら彼女は、「ネパールにもあるよ。」という。
手帳とはいえないが、妊婦用と赤ちゃん用と別々のものがあるらしく、とりあえず私は赤ちゃん用を見せてもらった。

それはB4サイズを横にして、縦三つ折りにしたもの。
内側に3歳までの身長と体重のブラフ(男児用、女児用それぞれの標準範囲が記入されている)があり、外側中央には赤ちゃんの名前、生年月日、予防接種と回数、左側は4,5歳の身長・体重のグラフ、右側には兄弟姉妹の事を記入するスペースになている。
1枚の黄色のやや厚めの紙にコンパクトにまとめてあり、三つ折りにして少し固めのビニル袋に入れてある。

彼女は病院でもらったそうだが、もらった時には説明なんてなかったという。
カトマンズに限らず、町に住む人は、今では多くが病院出産。
病院や産院であれば、ほとんどこのカードを使っているらしい。
このカードのタイトルには、ネパール語でベビーヘルスセンターと書いてあった。
ちなみに予防接種は、★DPT3回、▲ポリオ3回、●BCG1回、■麻疹、◎破傷風と5種類、印も付いていた。

なんといっても残念だった事は、渡すときに説明がなされていないこと。
せめて、病院で出産する妊婦、出産した産婦には、渡したものについての説明がきちんとなされるべきと思うのは、私がまだ日本のメガネでネパールを見ているからだろうか。

平均識字率36%、女性はもっと低い。政府のコマーシャルの中に、女の子にも学校に行かせようというのがある。

その中に、母親が娘と買い物をしたとき、店主のおつりの計算間違いを娘が指摘するシーンと、字が読めない両親に代わって娘が手紙を読んであげるシーンがある。

もちろんラジオからもメッセージが流れているが、ネパール語だけでなくヒンズー語、マイタリ語などの放送もある。ネパールに住む全国の人に理解を得ることは、複数言語をもつネパールにとって困難であることのように思える。

ところで、友人の話に戻るが、彼女は「日本の母子手帳はとてもいい、子供の成長を残しておきたいと思うお母さんも多いよ。」という。
学校


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