葉山まなびや物語

葉山まなびや物語

義務教育改革その5


方針が示された。

新聞紙上には「脱ゆとり教育」の見出しがおどり、
授業時数の1割アップが、
具体的には主要教科と体育に充てられること。

総合的な学習は1時間減らして、その分を英語に
充てることが示された。

道徳が徳育という教科に格上げされることも検討中。

さて、
私は、学校が子どもの学力、体力、心の育ちのすべてを
「学校」が抱え込み、「やらねば!」という意思表示
をしているように感じる。
しかし、学校には今、それだけの余力があるだろうか?

なぜ、学校は「学校ができること」「家庭にゆだねること」
「地域に任せること」に振り分けないのだろう。

「学校が全てやります」という意識では立ちゆかない
ことは審議会の委員は理解できているのだろうか?

「家庭教育の大切さ」「地域の境域力を活用して」
はいつでも言われるが、具体的にどうするのかを示された
ことがない。



私は、今、学校で不足している部分は地域で担う教育
システムに大きく方向転換すべきだと考える。


今度の改訂で減るもの、増やそうとしていること、全て
放課後の「アフタースクール」の中で担おう。

アフタースクール構想だ。

小学校の授業は午後2時まででいい。

その後、4時までは全員が何らかの活動に参加する。
帰宅してからの「学童」
学校に開設された「子どもクラブ」(文科省の進める放課後子どもクラブ)

そこで行われる活動を「教育活動」として、認めるべきだ。
そして、そういう活動になるように、
専門家を配置する。

教職を目指す学生は、学校の授業にボランティアで入る
のではなく、アフタースクールで活動する。

退職教員も積極的にスタッフとして関わり、
子どもの学校での悩みや家庭での問題を受け止めて
いく。


アフタースクールでは、自由遊びも大切にするが、
読書、運動遊び、芸術活動など、異年齢の子どもがいっしょに
できる活動を多く取り上げ、

異年齢集団から人との関わり方を学んだり、
思いやりの気持ちを育てたりできる。

今、学校で行われているクラブ活動は、地域にゆだねる。

4時から6時は希望者の「預かり」の時間だ。

子どもから早く解放される教員は、
学校の研究活動に集中するか、地域の活動に従事する。

この構想を実現させていくためには、
学校のカリキュラムと、地域のアフタースクールの
活動をつなぎ、関連させ、子どもの育ちを
相互に補完し合うように計画する
コーディネーターが小学校区に一人ずつは必要だ。

文科省が進める教員の定員増を学校の人員(少人数指導など)
ではなく、学校と地域を結ぶ「コーディネーター」と
することを主張したい。
(2007年9月)


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