夫、面接に行くの巻



代わりに私がフルタイムの仕事を見つけ、
家計を支える「ワーキングママ」になり、
夫が息子たちの世話をする「Mr.Mom」に
なってから、早くも1ヶ月が過ぎた。

慣れない育児に、最初の頃はヒーヒーと
言ってた夫だけれど、やっと子供たちの
サイクルがつかめるようになり、コツは
つかんだようだ。

そんな夫が、何回かの電話での面接を
パスしていよいよ、「ごたいめ~ん♪」の
インタビューにこぎつけた。

不景気で買い手市場の真っ只中にする
就職活動ほど、イヤなものはない。
ただでさえ、あんな「くだらない質問」に
マジーメに答えなきゃいけないのかと思う
だけで、腹が立つ短気な妻。

「あなたの一番のウィークネスを挙げよ」
⇒弱みは見せないようにって育ってるし。
「休みの時に気になる仕事の内容とは」
⇒誰も考えないっつーの!

そんな私だったら、もう頭からシューっと
湯気が立ちそうな面接の質問例にも
ちゃんと取り組んでいた気の長ーい夫。

「あら、案外落ちついてんのねェ」などど、
感心していたら、どうやら違ったらしい。

面接前日に読んだ本の中に、なぜだか
知らないが「紺のスーツを着ていくこと」
って書いてあったらしい。

夫が唯一持ってるジャケットは紺だけど、
ズボンはグレーなのね。

「新しいズボンを買いに行ってくる!」と
のたまわった。

冷静そうに見えた夫も、実はかな~り
テンション上がってたらしい。

「グレーで十分コンサバティブよ。もし、
あなたのズボンが紺じゃなかったから
雇いませんとか、ふざけたこと抜かす
会社ね、こっちから願い下げよぉぉ。」

ああ、私、こめかみの血管切れそうに
なったよ。
(母方の江戸っ子気質の血が騒ぐ)

さてさて、どうなること



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