自閉症児と歩む★Ron' MaMa

自閉症児と歩む★Ron' MaMa

障害のこと


Takkyが乗っていた幼稚園バスに、一人、ダウン症のお子さんが乗っていて
いました。そして、同じクラスでも行動が、他のお子さんと
明らかに違うお子さんもいました。

今、思えば他人事でした

Takkyの通っていた幼稚園は、障害児を積極的に受け入れていて、
他の市からも通っているお子さんも見えます。入園を決める前に、幼稚園の
案内書を近所のお友達とまわし読みしたのですが、
ある友人のご主人は、障害児も受け入れていることが、とても気に入ったようです。
みんながそういう意識で、みてくれたらどんなにいいだろう。
何も考えないで、「みんなが行くならうちの子も」なんていう考えで決めた自分が、
今となっては、ちょっと恥ずかしく思います。自閉症は、1000人に一人とかどこかに書いてありました。
Takkyが年長だけお世話になった保育園の園長先生は、私に
KIKIさんなら、きっと立派に育てれるからって、神様が選んでくれたんだよ。
と言ってくださいました。
でも、回りがいくら慰めてくれても、障害児を抱える親の気持ちは
なかなか前向きな気持ちに持っていくことは、難しいのです。
それでも、親子でこれからの一生を生きていく
には、何とかして乗り越えていかなければなりません。自閉症は、見た目では
まったく健常児と変わりないので
誤解を受けやすく、学校とかでいじめの対象にされることもあるそうです。

診断は、「社会性の欠如(言葉の遅れ、人間関係が作りにくい)」
「コミュニケーションの欠如(一人言がおおい、一方的な話し方等)」
「イマジネーションの欠如(感覚的な遊びが好き)・こだわり(物を並べたり、順序にこだわる)」
これら3つの要素によって、自閉症と診断されます。

早期では、1才代で診断されることもあるようですが、うちのRonは2才の誕生日を過ぎて
すぐに診断されました。
一生治ることの無い障害ですが、早期療育によって能力を伸ばすことが可能 ということで、
ただ今、療育中と言ったところです。街で、永遠と同じ一人言を繰り返し言って歩いている人、
何度か見かけたことがありますが、
自閉症の方だと思います。友人が、電車に乗っているときいきなり障害者らしき男性に
手を捕まれてびっくりした。と言っていましたが、後から思えば時計に興味があって
それで時計が見たくて、つかんでしまったんじゃないかと友人は私に話しました。
その人が、自閉症かどうかは分かりませんが、
中には、キラキラしたものが好きな人もいるようですから、
その人はきれいと感じる時計自体にこだわりを、持っていたのかもしれません。
普通では、理解しがたい行動ですが、人を傷つけようとかそういうことではない のです。
少し前に、「学校3」という映画を見ました。主人公は、自閉症児の母親なのですが、
。養護学校に通う16才の息子の様子もよく描かれています。
母子家庭で、その息子は新聞屋でアルバイトをしているのですが、ある雨の降る日に
自転車に乗っていて転んでしまい、配るはずの新聞を濡らしてしまうのです。
濡れた新聞を配ってはいけないと言うことで、彼は、アパートの隅に置いてあった
古新聞を濡れた新聞の代わりに配ってしまいます。もちろん、新聞屋さんにはクレームの
電話がじゃんじゃんかかり、
母親は、古新聞を配った家、一軒一軒
に新しい新聞を配り、謝るシーンがありました。
気持ちが分かるだけに、このシーンは見ていてかなり辛かったです。
決していたずらでもなく、普段は間違いなくきちんと仕事をこなしているのに、
ものの良し悪しの判断が鈍いばかり(世の中のルールが理解できない)に起こったことでした

中には、独り言を言うので、娘が怖がっているから来ないで欲しいと厳しいことをいう人がいたり、
ああ、これは映画の中だけど、現実的に将来直面するであろうことなんだ。
そう感じました。
日本はまだまだ、障害児・者に対しての理解が乏しい、
住みにくい国なのだと思います私の住んでいる市は、福祉面で充実していると聞いてます。
でも、実際にはまだまだだと思います。

療育手帳を持っていてA・B判定の場合、福祉手当が出ますが、
回りの人たちの理解、療育施設の充実の方が、
どんなにありがたいことかと思います。

数年前まで、他人事だったわけですが、自分の子供が障害をもっていること
を知ってからは、障害児も健常児も自分の中ではどの子も分け隔てなく
同じように見るようになりました。
小児科の病院に行くと、車椅子に乗っている肢体不自由な子供達を
見かけます。同じ、この世に生まれてきたのに
本当なら外で元気いっぱいに走り回る年ごろなのに
親御さんは、とても大変だと思います。
中には、病気や知的障害を伴っていたりすると
その苦労は、並ならぬものなのだと思います。
Ronは、精神&言語発達遅滞を伴っていますが、自分で好きなことが出来る。
歩いてくれる。走ってくれる。食べてくれる。etc.
本当は、ありがたく思わないといけないのだけど・・・
でも、健常児であるTakkyがずいぶん楽になったので、
本当なら、手をかけなくても育っていくのにと思うと、
人一倍手を掛けないといけないので、なんでぇ~なんて、
たまにやっぱり思ってしまう愚かな母だわ。

2001.1.20 UP


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