読書地図

読書地図

2007年11月13日
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カテゴリ: 読書


 一応、「地理」に対応する「地図」だけではなく、「歴史」に対応する言葉も織り交ぜたかったのですが、「年表」だと何か本当に社会科みたいだし、「歴史地理学」とかするとカッコいいのかもしれないけど、それほどのものではないし、ということで「読書地図」に収まりました。なので今のところ圧倒的にイギリスが多いのですが、本当はもっと色々な地域の本を読み、そして書きたいのです。どうしても気がつくとイギリスの本を読んでいることが多いのですが・・・。

 尚、植田正治の写真がとても素敵なこの『海図と航海日誌』、池澤夏樹の書評本の中では一番好きなものです。リアルタイムの書評というよりは、これまで彼が読んできた本を振り返る自分史的なもので、彼自身書いているようにひどく「個人的」です。でもそれが彼の一時期の文章の特徴であった硬質なところを少し和らげていて、僕にはちょうど良かった。スパイ小説や冒険小説を読む楽しみを教えてくれたのもこの本です。まあ、もしかすると、読書を通じた自己形成という類いの本を僕が好きなだけかもしれません。同じような本としてとりあえず思いつくのが徐京植の『子どもの涙』と須賀敦子の『遠い朝の本たち』。自分の貧しい読書歴を振り返って切なくなるという副作用はありますが、本との対話という、ひどくシンプルで個人的な行為が、どれだけの豊かさと広がりを持ちうるのかということを、確認させてくれるありがたい本たちです。

子どもの涙
遠い朝の本たち





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最終更新日  2007年11月13日 16時25分48秒
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